○和田静夫君 ともあれ私は、福岡県における労使紛争のおもな原因というのは、先ほど来労働省側ともやりとりをしましたけれども、ああいう考え方にあらわれている亀井
知事の基本的な考え方といいますか、体質といいますか、この方が労働省出身なるがゆえにたいへん私は残念なんですがね。こういうような考え方でもって日本の労働行政というものが進んできておったのかと思ったら、まありつ然とせざるを得ない、そういうふうに思うんですが、ここに大先輩おすわりでありますが、おそらく自由民主党の理事として、これは調査団の派遣について協力してもらえる
立場にあると思う、そういう
意味で。人事管理
制度といった他に類を見ない組合活動スパイ
制度、過酷な処分、組合活動に対するきびしい規制、不当労働行為、こういうものがね、あげつらうと、たくさんできるんですね。言ってみれば、労働行政の裏の裏を知り尽くしているというその人、その人がさか手にとっていまやっているのですよ、こういうことというのは許せないですね。同じ官僚の
立場にあった人として、あなた方もこういうけしからぬことは許せる
状態でないと判断をされていると思う。したがって、私どももさらに綿密な調査を通じて具体的な事実というものをなお明白にしていきます。
私は、二、三日前に再度福岡に行ってまいりました。きょうは警察を呼んでおりませんが、県警の警備部長との間で幾つかやりとりをしたことで、そうして向こうは取り消されましたが、たいへん重要な言質を持って帰りました。で、向こうがいま約束を守るかどうかということで、これを
委員会に出すか出さないか私は判断をいたしますけれども、ともあれ、それはどういう形でもって県警察、そして福岡県が動いているかということがやりとりの中で大体明らかになってきています。それらの問題についても明確にするつもりです。したがって、自治省としても強力なやはり行政指導というものを、いま次官がお約束になったような形で労使慣行の円滑化という方向に向かって努力をすべきだ、これは意見として強く申し述べておきます。
で、その
一つのあらわれとして、このことを一ぺん指導されたらいかがかと思うのです。遠賀福祉
事務所において藤——これは四月の
異動ですでにさっと動かしてしまって、その辺は実に亀井さんたいへん巧みなんです。で、本庁にいま帰していますが、この所長が組合員に対して暴力行為を行なったことがあります。それが係争中であります。検察の手にゆだねられていますけれども、そうすると、三月一日に行きました調査行為、このうちの一、二の職員が、事前に県側との話がついて、明日調査団が来る、したがって私はその水先案内になります、これは正常な組合運動のルールに従ってやりますから、オーケー、これはもう所長として調査に応じて会います、こういう形で、言って見れば
通常の組合活動をした。そのときは何でもなかった。ところが、後刻ですね、この地検に預けられている係争中の事件の言って見れば反対的な
一つの告発を行なうということで、三月一日のその調査行為というものに加わった組合員は藤という所長に対して——遠賀福祉
事務所長に対して暴力事件を起こしたなどというような形で折尾警察にこれを告発をした。そして、いまこの遠賀福祉
事務所は非常に不正常な職場の
状態にあります、県民サービスという
状態から見て。この告発を取り下げさせるような指導をすべきだ。そうして福岡県警は、実は二十三日の
委員会が予定をされていましたが、しかし、
法案の審議に入るというのできようまで延びたのですが、その
委員会の成り行きを見守りますという約束を私としているのでありますが、ともあれ、そういうことを一ぺんやってみたらどうだ。これは藤氏の
意思でなされた行為でないことは明らかであります。県の幹部との
協議に基づいて、しかも、たいへん戦術的な考慮が払われて、福岡地検にではなくて、折尾警察に告訴を出させる。そして、
あとから出た告訴のほうを先に進ませるということによって
一定の政治的
効果をねらうというところまで配慮されています。実に巧みです、これも。で、こういうことは私は許せないと思う。藤さんの発想でもって、藤所長が自由な
意思でやったというのならまだ考える余地がありますけれども、こういうふうにやりましたという形のことを県の上層部が新聞記者を集めて発表しています。県の
意思であります。しかも、この県の
意思は、それぞれ捜査当局との結びつきにおける
意思であることも、きょうはこれ以上そこの部分は突っ込みませんが、明らかになってきつつあります。そういう点についてどうです。調査の上、先ほどの次官の答弁と同様に指導をされる
意思ありやいなや。