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戸田菊雄君 まあ非常に
総務副長官から自信のある
回答をいただいたんですが、しかし、実際はまだ私は不安がある。それはなぜかというと、第一点は、この
沖繩開発について
沖繩の
琉球政府が出した建議書の中において、その基本理念である三つの理念を建議書で政府に要請した。言ってみれば、
一つは、県民福祉の向上であると、そういうことに視点を置いてひとつ開発をやってください、それからもう
一つは、自治権尊重の立場に立ってやってください、それから第三点、平和で豊かな県づくり、いわば住民の参加の中において今後の
沖繩開発をやってくれないか、建議書でこの三点の基本理念を要請をしているんですね。しかし、いままでの
沖繩の開発全体の様相は、中央政府の意向のままで実施されている。その辺に私は非常に不安を感ずるものが
一つあるんです。
それから、オリオンビールにいうなら、生ビールでいって確かに成功したことはそのとおりだ。しかし、これは
日本の麒麟麦酒とかサッポロにしてもそうなんです。全体が、ビールというものは鮮度が要請されますから、鮮度でいくならば生ビールが一番いいということになっちゃう。だから、生ビールに勢い着目して
沖繩の経営者がやった。これはみごといま当たっていますよ。当たっていますけれ
ども、これは全体、
本土資本と競争体制になっていった場合には、
本土だってやるわけです。なかなか、いまそう
総務副長官の言われたような——もちろんそれだけではないと思いますが——容易でないだろう、そういう気がしてならないんです。ですから、
〔
委員長退席、
理事柴田栄君着席〕
そういう問題について十分これはひとつ
配慮をしていただきたい。これは要望をしておきたいと思うんです。
それから、この十一日にあらためてまたお伺いしますから、きょうは予備
質問で、ひとつこの
沖繩・
北方対策庁から法案の政令
関係のものが
資料として出されております。その全部を
質問するわけにはいきませんから、十九条第一項第三号の政令の内容というものはこういうものだということがまず一ページにございます。この内容を見ますと「宅地の造成等のほか、」と、こうなっているんですね。ですから宅地造成に対しても振興開発
公庫から
貸し出しをいたしますと、予算書の中でいろいろこうありますから、あとで聞いていきますけれ
ども、こういうものは現にいま
本土で、この宅地造成等に対する
融資関係については、いままでの
審議の過程においてひとつブレーキをかけていこうと、こういうことなんですね。だから、五月十五日までは
日本の
本土の各
企業は行っていないけれ
ども、十五日返還になれば一斎に乗り出していくわけですから、どうしたって、それは大手メーカー、そういった大
企業の
不動産会社というものが乗り出していくことは明らかなんです。そういう場合に、そういうところまでめんどうを見てやる必要がはたしてあるのかどうか、こういう点が非常に私は疑問を持つんです。ですから、そういう問題に対してひとつ
説明をしていただきたいということが第一点なんです。
それからもう
一つは、十九条の第一項第四号の政令内容を見ますと、「
農林漁業資金の貸付対象者として、農畜水産物の卸売市場開設者等」あるいはその「
農業関係基盤整備」、それから「
農林漁業関係施設整備」、こういった項目が羅列されておるんですね。しかし、基本的に今後一体、さっき
成瀬委員も
指摘をされましたように、
農業の振興を、第一次
産業に対してはどういう一体
姿勢で取り組んでいくのか。これがわからなければ、私は、こういうことをやって金を出しますぞと言っても、どれだけ一体この第一次
産業というものを
考えて振興さしていくのか。ことにこの特産物であるサトウキビ等の問題が直ちに問題になってくると思うんですが、そういった問題に対してどういうお
考えを持っているのか。
それからもう
一つは、医療
関係の政令内容、
沖繩全島から見れば離島が非常に多いんですね。だから、あとでこの具体的
資料をお願いしたいと思うんですが、きょうは厚生省呼んでおりませんから、それはわかりませんからあれですが、無医村地帯が非常に多く、一ぱいあるわけなんです。だから、こういう問題に対しても、これは人命保護、あるいは予防治療、そういうものはやはり大切なのですから、私は、当然厚生保護施設は重点的にとられていかなければいけないだろうと思うんです。ですから、その辺は
総務副長官として、一般論でけっこうでございますから、こういう政令内容からくる医療施設その他の充実について、どういう一体
考えを進めていくのか、この三点について、政令内容について
説明をしていただきたい。