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政府委員(中原晁君) 御質問は三点にわたっておると思いますが、第一点の、
失業勘定の歳入の中に二百四十三億円の
運用収入というものが
先生御
指摘のとおり見込まれております。これは、現行の
失業保険特会法、これの十三条におきまして、決算上剰余が生じましたときは、これを積み立て金として積み立てなければならないという規定がございます。それから、十四条におきまして、この積み立て金は、資金
運用部に預託しまして、これを
運用するということになっておりまして、その
運用収入の二百四十三億というものは、三千九百九十三億四千九百万円という資金
運用部に対しまする預託金を、
運用原資として生ずる利子
収入でございまして、これは先日——昨日ですか——もお話が出ましたけれ
ども、大半のものが六分五厘の利子で、七年ものということでこの利子があがっておるわけでございます。
それから、第二点の、
雇用促進事業団に対して二百八十三億の出資金がある、が、どういうような事業をやっておるか、それから、いままでの実績といいますか、これの
お尋ねでございますが、この二百八十三億の内訳としましては、職業安定局の
関係と
職業訓練局の
関係と大きく分かれますが、二百八十三億のうち二百三十三億が職業安定局の
関係でございまして、そのおもなものを申し上げますと、一番大きなものが移転就職者用宿舎でございます。これは例年一万戸のペースでございますが、四十七
年度におきましても一万戸ということで、百七十五億円余りを予定しております。
それから中小企業の
福祉施設。これが四十三億でございますが、これにつきましては、中小企業に働く
労働者の福祉増進のための
各種施設でございますが、その内訳を申しますと、五つほどに分かれておりますが、第一番が勤労青少年センター。これが約二十一億でございます。これは現在、中野の駅前に
建設中でございますが、二十一階建ての全国の働く勤労青少年のメッカということでセンターを建てておりますが、これはもう土地の手当てを終わりまして、建物等につきまして最終
年度二十一億、これが予定されております。
それから、勤労総合福祉センターにつきましては、これは開発拠点地域の
労働者の福祉のためのものでございますが、十五億円。これは全部で五カ所でございます。
それから勤労青少年体育
施設。これは体育館とかプール等でございますが、四億五千万円ということで、これは一カ所三千万円で十五カ所。
それから共同
福祉施設。これが二億八千万円でございまして、六カ所でございますが、これは中小企業集団の
労働者の福祉のための
施設でございます。
それから次に、簡易宿泊所というものがございますが、これは日雇い
労働者の宿泊等の
施設でございまして一億八千万円。四カ所。
次に、港湾
労働者の福祉センターというものがございますが、これは港湾
労働者の福祉の増進のための
施設でございまして、四カ所で三億円。
次に、
各種相談等の
施設でございますが、相談
関係の
施設。これも数種類ございますが、五億三千万円組んでおります。その内訳を申し上げますると、特別地区労働福祉センターというのがございます。これは神奈川県の、横浜の曙町に、大阪の愛隣地区と同じように、労働市場の近代化と日雇い
労働者の福祉をあわせ行なうという意味で、一億九千万円の
施設を一カ所予定しておるわけでございます。
それから、季節的移動
労働者、いわゆる出かせぎでございますが、この福祉センターを今
年度三カ所新たにつくることに相なっておるわけでございます。
それから心身障害者の職業センター。これが四千万円でございますが、今度は大阪につくる。東京、名古屋には、いま、もうあります。つくっております。
それから、出かせぎの援護相談所、就職の援護センター等がありますが、これは本
年度はございません。現在、すでにつくり終わっております。
それから勤労者財産形成促進事業。これは今
年度五億円でございますが、これは勤労者の財産形成に要するところのファンドでございます。
以上が、大体、職業安定局
関係その他でございます。
次に、
職業訓練局の
関係にまいりますると、四十九億六千七百万円ほどでございますが、大きく言いますと三つに分かれまして、総合高等
職業訓練校、これが二十九億六千七百万円。これは四校でございまして、そのうちの一校は土地の購入費でございます。
それから、
職業訓練大学校というのが、現在、小平にございますが、これが近く相模原に引っ越すことになっておりまして、現在、工事中でございますが、土地を四十四
年度、四十五
年度で手当てしまして、四十七
年度は機械五億円を含めまして二十億円ということでございます。これで、四十六
年度、四十七
年度で
職業訓練大学校の主たる
施設を終わるわけでございます。
以上、合計いたしまして、四十七
年度におきまして二百八十三億三千九十三万六千円ということに相なっております。
それから四十六
年度までの予算の概況でございますが、これは合計申しまして、
雇用促進事業団が三十六年にできましてからの合計が、これは四十七
年度の分は入れておりませんが、千二百七十七億六千四百四十三万二千円ということでございまして、そのおもなものを申し上げますと、移転就職者用宿舎七万八千八百十八戸で、一千六十五億五千二百二十九万円。
中小企業
福祉施設が百六十六億三千五百七十六万円。これは先ほど申しましたように、
各種五種類に分かれております。合計しまして百六十六億でございます。
それから簡易宿泊所につきましては、これは日雇い
労働者の宿泊でございますが、去年までは三十六カ所で十五億円。
それから港湾
労働者福祉センターにつきましては、二十九カ所で十六億円。
それから
各種相談等
施設につきましては、いろいろありますが、合計しまして六億五千五百六十三万円。
それから出稼援護相談所というのが五カ所ございまして、東京ほか出稼ぎの多いところにございまして一億九千八百四十万円。
それから沖繩に就職援護センターというのをつくりました。四十六
年度につくりましたが、これが五千万というようなことでございます。
それから
職業訓練局
関係にまいりますると、いままで
職業訓練局
関係では二百四十八億五千百万円余りとなっております。
総合高等訓練校が八十八校、百九十六億六千七百万円。
それから
職業訓練大学校につきましては四十二億五千二百六十四万円。
それから中央技能センターというのが千葉にございますが、その九億三千万円。
以上合わせまして千五百二十六億一千五百六十二万五千円。これが安定局と訓練局を合わせまして四十六
年度までの実績でございます。
それからだいぶ長くなって恐縮でございますが、最後の第三番目の御質問でございますが、
保険施設費八百億円の歳出見込みの執行計画はどうなっておるか、こういう御質問でございますが、これにつきましては、この八百億円の大半は就職支度金等の
福祉施設給付金でございます。すなわち
失業保険受給者の就職を促進し、かつ早く就職した人に対していろいろ身支度をととのえるお金を差し上げるという就職支度金、今
年度これ六万人ほど見込んでおりますが、これに要する経費が大半でございまして、六百七十九億一千万円、これが大半でございます。
〔
委員長退席、
理事柴田栄君着席〕
あとその他は、
雇用促進事業団に対する交付金、これが百一億二千万円。
職業訓練校設備整備費等の補助金が十一億八千百万円というふうなことでございます。