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辻一彦君 じゃ午前中で終わるということなので、ちょっと急いであと十分くらいで切り上げますが、ちょっとお聞きしたいと思います。
並べますから、まとめて聞かしてもらってもいいんですが、
一つは無籍織機の問題なんですね。これを私ちょっと時間をかけて伺うつもりでしたが、きょうはもう飛ばしてポイントだけ聞きたいと思います。
一つは、
政府のほうは無籍織機の問題に具体的に取り組み出したようですね、現実に。ただ、これは政策の点からいえば、これを放任しておくと構造
改善等の努力をしても政策効果が十分あがらないという面がありますし、またしかし、無籍でやっている人のいろんな意見を聞くと、この人たちは、都合のいいときには商社のほうから糸をどんどん渡されてやれやれとこういって、それから国は所得税を取る、地方自治体は固定資産税を取ると、税金の面ではこれは認めているようなことになっておるんだし、片方ではやみだということで言われていると。そこで、何台かの機を持って生業として、これに暮らしがかかっているという問題、この点の私はむずかしさがあろうと思う。しかし、それをこのままにしておいてはやはりどうにもならないということは、これは問題のないところであると思う。そこで伺いたいのは、産地によってあるいは個人によってまじめに設備制限、規則というのを守って努力をしてきたところがかなりある。たとえば個人で言えば、これは毛織りの場合は協会のほうから二十三万円ぐらいで権利金がきて、それをひとつ無理をして買って権利を持つという場合ですね、あるいは産地として認定料というか、ある
程度の認定料を取って有籍代行制というような形で、何かの合理的なワクの中におさめようという努力を長い間やっているところがある。ところが、そういうところは今度の
対策によってどういうようになるのか。正直にやったところがばかを見ることがないように、これはひとつ十分に
配慮をしてもらいたいということ、これはそういう取り組みをしたところの真実の声じゃないかと思うんです。そういう点でこういう面について、無籍織機の
対策、取り扱いをどういうふうにされるか、時間の点もありますから簡単でけっこうですが、一点伺いたいと思います。