○
政府委員(
穴山徳夫君) 四月実施で千二百七十五億という
赤字につきましては、これは対策を何も講じないときにこういう金額になるということでございます。それで、簡単に申しますと、四十七年度におきまして何ら対策を講じなければ単年度で千二百七十五億の
赤字が出ると、こういうようになっているわけでありますが、おそらく先生が
一つ御疑問に思われましたのは、満年度千三百三十三億で四月実施で千二百七十五億というこの差があるのはどういうことだろうかということかとも思いますが、あるいは、四月実施千二百七十五億であるのに、七月実施千二百七十五億というのはおかしいじゃないかという御疑問かと思いますけれ
ども、後者のほうでもってお答えいたしますと、これは、いま申しましたように、対策を講ずる講じないには
関係なしに、というよりも、むしろ四十七年度に何も対策を講じませんときに一体幾ら
赤字が出るだろうかという
計算をまずいたしまして、その
計算に対して、それでは対策を講じたときに幾ら
財政効果があらわれて単年度で幾らの過不足が出るかという私
どもとしては
計算をしているわけでございます。したがって、四月実施と七月実施の相違と申しますのは、
制度改正を行ないましたいわゆる
財政効果のほうに差が出てくるわけでございまして、そのもとは同じであるということでございます。
それから第二点は、予備費百二十億でございますが、これは、私
どもが従来毎年予算を組みますときに、いわゆる単年度の
収支不足というもののほかに、たとえばインフルエンザの流行とかいろいろな不測の
医療費の動きがあるような場合もございますので、毎年予備費というものを予算に計上しているわけでございます。それだけ結局予備費の
支出を含めて
支出をみているということになるわけでございまして、したがって、普通でいきますと四十七年度では単年度
収支不足というものが千百五十五億と私
どもは推定をいたすわけでありますけれ
ども、しかし、年間、もしインフルエンザのものすごい流行があるとかいろいろなそういった問題あるいは
収入がえらく減るというような問題、そういった
収支にわたってのいろいろな変動
要素の変動によりまして私
どものその
収支の見込みに変化が出るという場合に、それに対応するように一応予備費を組んでおくということをいたしているわけでございます。そういう
意味で百二十億を四十七年度は計上したということでございます。
それからもう
一つ、最後に、
ボーナスの問題でございますが、五万円以下の
考え方につきましては、これはまず五万円以下のものを控除するということにいたしますと、大体私
どものいわゆる
標準報酬月額の分布ということがございまして、たとえば何級がどのぐらいであろうかという分布がございますが、それが四十六年の十月におきまして約四九%でございます。それから四十七年度のこれは推計でございますけれ
ども、推計をいたしますと、約四〇%でございます。この和半をとりまして私
どもは四五・二%ぐらいのものが五万円未満のものとして
対象者から外れるという
計算をいたしたわけでございます。それから金額につきましては、これは国税庁の
民間給与実態調査の結果の、これは四十五年分が一番新しいものでございますから、これによらざるを得ないわけでございますが、その
調査によりまして、大体五万円以下の者が年間にもらう賞与の総額というものが全体の賞与の支給額の何%ぐらいに当たるかという
計算をいたしました。それが、大体二〇・八%、約二一%でございますが、金額としては約二一%五万円の者を削除することによって減少するという
計算をいたしたわけでございます。