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茜ケ久保重光君 まことに残念なことでありまして、幸い
人命にまだ危険もないようでありますから、せめて救いでありますけれ
ども、こうひんばんに大量に出ますことは、何か先般、
東京の
樹木があと五十年でみな枯れてしまうということがいわれましたけれ
ども、これは
樹木だけでなくて、
人間の
生命が、こうなりますと非常に危険だということでございます。したがって、いろいろありますが、これは
環境庁、ひとつ
全力をあげて、もちろん
自然保護も大事ですが、何よりもまず
人命が大事でございますから、自然の枯れる前に
人間の命が断たれたのではどうにもなりませんので、早急に、何をおいてもこの
解明に心がけてほしいと思うのであります。
原因がわからないことには、これを除去する
対策が立たないわけでありますから、したがって、ひとつ一日も早い
原因の
究明をお願いしたいと思います。
きょうの
新聞報道によりますと、この
元凶は何か、横浜国大の
加藤助教授の
研究によりますと、「
石神井南中学での
アクロレイン検出結果を報告するとともに、ナゾの
光化学公害の〃
元凶〃が
アクロレインなど
自動車排ガスに含まれる
芳香族化合物である」ということを
発表されておる。結局、いろいろな
原因が複合しているかもしれませんけれ
ども、いま一番新しい
発表によりますと、
自動車の
排気ガスが
元凶のように思われる。私
どもは、やはり
しろうと考えでもそういったものを感ずるのですが、ただ問題は、それがなぜ
東京都内のもっとほかのところに起こらないで、
石神井付近だけ起こったのかということに対する疑問が依然として残りますが、それはそれとして、
自動車の
排気ガスということもおそらく
原因であろうと思うのであります。
そこで
警察庁にお尋ねするのですが、この事件が起こってから、
東京都では
石神井に職員を派遣して、真剣な
調査、
人体調査をしております。その成果はまだ不明のようでありますが、やはりそういったことに対して、
東京都が
自動車の
規制に対して処置をしたいという
発表をした時点で、
警視総監が直ちに
言下に反対する
意思表示をしている。きょう、実は
警視総監を
参考人として呼びたいと思ったのですが、
政府委員ならその場で呼べるのですけれ
ども、
参考人は
理事会の議を経てまいりませんと呼べないものですから、きょうの午前の
委員会には間に合わないので
警視総監を呼ぶことができないのは残念でありますが、これは何らかの機会に
警視総監を呼んで、その真意を聞きたいと思うのでありますが、
警視庁を一応監督する
立場にある
警察庁の方に、いろいろお伺いしたいと思うのであります。
いま申しましたように、きのうまでは
自動車の
排気ガスということが断定できなかったのでありますが、きょうの
段階では、
加藤助教授の
研究で大体
自動車の
排気ガスだということがわかってきたわけであります。そうなりますと、やはり
東京都が
考えているように、ある
程度の
自動車の
規制ということは必要になってくるわけです。そこで
東京都としては、ああいう
原因不明といわれているあの
状態は、
自動車に負うところが多いという判断のもとに、
自動車を
規制したいと思っている。ところが、
自動車の
規制については
警察が実権を握っている。
そこで私は端的に申し上げますが、どうも
本多警視総監の、いわゆる
東京都と
検討するとか相談をするということなら、また、その結果どうしても
規制ができないということならば、まだ納得がいかぬでもありませんけれ
ども、
言下に、
自動車の
規制は相ならぬ、
混乱を起こすとか危険であるとかいうことを言っている。それなら、
規制をするとどういうことで
混乱が起きるのか、どういうことから危険が起きるのか、そういった具体的な
事例を示して、こういうことになるから
自動車の
規制は危険だ、あるいは
混乱を起こすという
説明をして、
東京都の
自動車規制に対する
意見を述べるなら、また
一般は納得するでしょう。ところが、
東京都で
規制をしたいということを言うと、いやそれはできない、こう言って、一方的に
反対意思を表示することは私は納得できない。おそらく
一般の
都民も納得できないと思う。何かそこに感情的なものを、これはやっぱり感ぜざるを得ない。
本多警視総監が、
東京都知事に対して感情的なものがあるとは思われぬけれ
ども、ここには元
警視総監の原
先生も見えていますけれ
ども、これは
東京都の、いわゆる税金で運営している
警視庁ですから、
都民に奉仕すべき
警視庁ですから、
都民の
生命財産を守るのが第一でありますから、そうであるならば、私が
指摘したように、こういうことが起こる、こういうことだからいかぬとおっしゃるなら、納得しないわけにはまいらないが、いま申しますように、そうでない。
これは先ほど言ったように、
警視総監本人がいないのですからまことに残念ですけれ
ども、あなたは何か
交通規制課長であるようですが、その
専門家の
立場、そのほうの
責任者でありますあなたがお
考えになって、あなたは何も
本多警視総監の言ったことをどうこう言う必要はありません、言える
立場でもありませんが、それはそれとして、しかし
一般的にはそう受け取ったと思います。非常に奇異な感を受けている、
本多氏の
発言に対して。あなたは
交通規制課長として、
東京都の、具体的にどういう
規制をするのか別として、少なくとも都心への乗り入れを一部制限するとか、あるいはその地区を通る車の一部をどこかへ迂回させるとか、そういうことをすることは不可能なのかどうなのか、また、やっていかぬことなのかどうか、あなたの御
意見をここでお聞きしたいと思います。