○
田中一君 そのとおりです。なぜ
住宅公団でさえ
個人——権利を持っている
人たちに、再配分された
住宅部分に対する
融資を
——融資じゃなくて、
分譲可能だというならば、
住宅金融公庫の九十億
程度の金は必要ないんじゃないか。もっと
住宅公団でも可能なんではなかろうかと思う。そうして、私はまだ
ほんとうにわからないのは、九十億
程度の金が余るから、そのほうにも出すんだということなのか。積極的に
住宅公団の持っておる
ワク内、
事業範囲、
守備範囲であるけれ
ども、そこまで手を出すんだということなのか。私はずいぶん激しいことを言うのはそこなんです。というのは同じもの、
片方は
自分の
資金で
住宅をつくってこれを
分譲してやる。
片方は
住宅金融公庫のほうは建てる人があったら金を貸してやろう。むろん一戸建てでも二戸建てでも
個人の
要求する分については切りかえをしましょう、だれがつくっても切りかえをしてあげましょう。場合によっては
住宅公団がつくっても、
住宅公団は金がないから、それを早く売りたいという場合には、
個人ができないなら
自分のほうが肩がわりしてあげましょうという形のものなら、これは現在の
住宅金融公庫の
守備範囲の問題です。したがって
一緒になったらどうかと。私は
国民です、
国民が言うんです。
一緒になったらどうかと言うんです。同じことをするならなるべく
原資は安いほうがいいんだ、
一つになったらどうだ、こういう希望、疑問を持つのは
国民の目として当然だと思う。当然
住宅公団そのものが、いま
住宅金融公庫が
融資をしようという
対象に対しては非常にここに困難がある。どうしてもここに困難があって、やむを得ず、
自分がやっていきたいというのならば
法律を改正しましょう、
法律を改正して可能なようにすればいいんだ。
そこで、いま
西村さんお聞きになったとおりですから、この
発想はどこから出てきたのかということを伺いたいのです。あらわれるものは同じなんです。あなたの中の
二つの両足のような両手のような
公営住宅、
住宅金融公庫並びに
住宅公団この
二つの柱、この
二つの柱というものが同じ
国民大衆の前にあらわれるものならば、
一つになっても可能じゃないか、これが発展して
住宅省になってもいいでしょう。そうして、もろもろの
原資が違っているからといって、
家賃も違う、
条件も違う、
金利も違うというようないき方じゃなくて、発展して、単一のものにしなければならぬと思う、
階級のない。たとえば
公務員住宅は安いんです。ある時期にきたら値上げをしろ、不均衡じゃないかといっても、何といっても
原資が手前の持っている金です。だから、これは利子も何もかからないから安いはずです。三DKくらいのもので千円未満であった
時代があったと思うのです。これは
公務員という
特権階級のために建てるというのならいざ知らず、あなたも
官僚であったそうですから、これは
官僚という
特権階級が安いんだというのならこれは知りません。知りませんが、そういう
政治はこわさなければならないんです。したがって
根本の問題、いまあなたに申し上げたのは、
自分の力ではどうにもならぬよというかもしれないけれ
ども、
閣僚の一人として、
方向としてどうしても
住宅行政、しいていうならば
住宅そのものに対する公平な配分、
原資は統合したらいいじゃありませんか、
一緒に。きょうの読売新聞を見ますと、あなたが
公共住宅の
家賃に関する
諮問をしております。簡単なものでありますが、こうした
資金による
賃貸住宅の
家賃はいかにあるべきか、この
諮問を
円城寺次郎君の
審議会に
諮問をしております。これを取り寄せて拝見してみますと、これは
住宅公団の
家賃をいっているわけなんですね。あなたはせんだって
都市公園等の五カ年
計画の
法律案に対しても、環境庁の
範囲の
自然公園は網をかけますと言う勇気と決断があったということで、非常に私は尊敬しております。なぜ
住宅公団の
家賃だけを是正しようとするのか。あなたがもし
ほんとうに
国民大衆の
住生活というものを公平にそうして平和なよい環境の
住宅を
供給するというならば、
閣僚として
公務員住宅に
公団住宅、あらゆる
賃貸住宅の、むろん
公営住宅も含めます、あらゆる
賃貸住宅の均衡ある
家賃をきめるべきであるという態度をとらないか、ことさらに人間の
格差というものをゆがめた形でもって見るなんていうことはあり得ないのであります。
住宅公団だけが
原価主義でくるから
家賃がどんどん高くなるんだ。だからこれが何か公平な
手法はなかろうかという
諮問でありますが、
公営住宅しかりであります。これはおれのほうは言うているのだと、土地の人も何も
地方公共団体がかってにやったらいいじゃないかといううそぶき方があってはならないのであります。あなたのこの
諮問の案というものはそれです。あなたはせめてあなたの
守備範囲であるところの
公営住宅あるいは
産業融資住宅でしたか、あれにいたしましても、
公団、
公庫の
住宅もすべて
国民大衆の前に出しているものでありますから、それらの
家賃というものの公平な標準を求めるために
諮問するならいざ知らず、
公団だけの
——ここで見ると
参考資料として出ているのは大体において
公団住宅の
地域差が出ている。
公営住宅はこれには入っておりません。こういうことでは、あなた
自身が
国民の
生活に大きな
格差と落差と負担を差別するということにならざるを得ないんですよ。どういうお
考えか伺います。そうして、これらの
発想がどこからきたのかということを聞きたいんですよ。あなたがやったのか、あるいは
沢田君あたりが書いて出したのか、あるいは
公団、
公庫がそれを出したのか、それをきわめたいんです。あなたは非常に長い
間国会議員としてこの
仕事に携わっている。ことに
大臣を二度もやっているその方が、ただ単に
官僚にまかして
官僚的自分の
守備範囲の保身のために、
国民を無視したところの、
生活を無視したところの
法案等、あるいは
諮問等出すことすら私は疑問に思うのであります。
西村さん、お答え願います。