○黒柳明君 私はこの直接という二字については、若干疑義があると思うんです。そういう二字については若干疑問点があるかと思うんです。しかしながら、もしこれについても
事前協議が当てはまらないとなったら、それこそいま森先生がおっしゃったように、あるいは
羽生先生がおっしゃったように、何が
事前協議に当てはまるのだ。それこそもう空洞化、形骸化ではなくて、
事前協議自体がもう全然役に立たない。結局
政府の
政治姿勢になる。こういうふうに私感じます。まあ、わからない、わからないという御答弁では前に進みませんけれ
どもね。
それからさらにきのうの朝刊をお読みになって、いま渋谷さんからも若干発言ありましたけれ
ども、
佐世保なんかも
ベトナム帰りの駆逐艦が四隻入っているわけですね。私たちもこの数日間調べました。広ですね、川上、秋月の中継
基地になっている。広は四十四年はハラウラービクトリア、七千六百三十八トンを
中心にして八隻、広からカムランに出ている。
それから四十五年の一月から五月までが、やはりカムラン。これはマンカードビクトリア、七千六百トンを
中心として十二隻。
四十六年はオーバーCローズ七千八百二十二トンを
中心にして十隻。
そうして本年に入って、一月から五月まで二十七隻なんですね。ものすごくこれは量が多い。
先ほどから、
補給基地ならば
事前協議、法的には問題がない。私は百歩譲って、それは認めることできませんけれ
ども、そのことを知った前提で、いま客観情勢を言っているのです。いま
大臣がおっしゃったように
実態から言っている。急速に
ベトナムのエスカレートに伴って、広が硝煙くさくなっておりますね。
それから
佐世保だって、きのうの朝刊で
ベトナム帰りの駆逐艦が修理されている。
それで
横須賀に行ってみたら、
横須賀も五月二十日に駆逐艦が二隻、フリゲート艦が一隻入って修理している。明らかに
ベトナム帰りです。
横須賀にも
ベトナム帰りの駆逐艦、フリゲート艦がいる。
佐世保にも
ベトナム帰りがいる。
岩国から南方に移動した、
ベトナムに行ったんじゃないか。広にはいままで八隻、十二隻、十隻、二十七隻、どんどん出ている。あるいは横田からも相模
補給廠からも戦車が行っている。こうなると、
日本のあらゆるところが
ベトナム戦争を
中心にして、もう硝煙くさくてしょうがない。やはりマスコミの報道というものが、国民の世論でうまくないから、ああいうふうに書き立てる。報道していただく。
実態を。
そうすると、私は明らかに官房長官の記者会見の話がけさ出ていましたが、法的にはまあ問題はないとしても、国民感情からこういうことはちょっとうまくない。外務次官にここで統一見解を出すように指示したなんということがちょっと出ておりましたけれ
どもね、私は百歩譲ったとしても、そういう
事前協議について、これはもう私たちも早期解消、それこそ
政府の言辞とまあ違っている。その大前提ではかみ合わないと、こう言うならば、こういう
状態というものについて、さっきおっしゃったように
アメリカに
抗議しろ、
抗議しただけではなくして、やはり
政府として責任ある
立場で、ただ単に
補給基地はいいんだ、中継はいいんだということでなく、そうじゃないのだという、
沖繩にも本土にもある
基地というものが、従来と変わっているのだという、
政府のそういう発言、それを
現実的にも二歩も三歩も国民の安心するような、こういう
政府の
態度をとりませんと、
現実は
実態は外務
大臣おっしゃったように、そうじゃないのですよ。あらゆるところでこういう
ベトナム戦に伴っての硝煙くささ、
事前協議というきびしい法的な問題が、もしも百歩譲ったとしても、国民感情としてこれは絶対許せない。ただ単に、それじゃ
アメリカに
抗議するだけなのか、まだまだ中期的にこういう
状態が続くことも予想され、それに対して
政府はただ傍観しているだけか。安保があるからしょうがないというだけなのか、そこらあたりに私は外務
大臣の発言、官房長官の発言、外務
大臣のお
考え、あるいは事務当局にどういう作業をやらせるつもりか、官房長官は、外務
大臣はそれに対してどういうことを
考えるか。どうでしょう、そこらあたり。