○瀬谷英行君 これは沖繩の問題に関連して聞いたんですけれ
ども、左側通行と右側通行の問題なんですが、これは車だけじゃなくて鉄道なんかの場合も、日本の場合は左側通行になっておるわけです。将来これを右側に変えるということになると、これはたいへんなことになるんじゃないかなと、よけいな心配をしたからお聞きをしたわけなんでありますけれ
ども、もし世界的にこういうものを統一するという必要が出てくるということになれば、日本だってそれにならわなければならぬという気がいたします。それでお伺いをしたわけでありますが、この問題は
運輸省ではちょっとそこまで心理的に研究をされたわけでもないようでありますから、その点は省いておきまして、最後に総合交通体系の中で考えなきゃならぬ問題について
大臣にお伺いしたいと思うんです。先ほ
ども私がお伺いしたのは、たとえばタクシーなんかの場合は大体そんなに大ぜい乗ることがない。あれは小人数で乗る乗りものなんですね。ところがバスの場合はある程度の人数を運ぶものです。交通手段としては、大量に高速に運ぶ鉄道だとかあるいはバスだとか電車だとか、そういうものと、それから小人数を運ぶハイヤー、タクシー、こういうふうに区分されると思うんですよ。ところがいまでは道路
事情がちっともよくならないのに、いたずらに相当大型の車がタクシーとして、ハイヤーとして使われておる。これは小さな車にかえようとしても実際問題として、どういうわけだか知らぬけれ
ども、小さな車にかわらない。だから交通体系を考えるならばバスならバスの運行を
確保する必要がある、都市交通では。ところがワンマンバスなんかの場合は人手が足りないからワンマンになった、そういうことになって、しかもいろんな労働条件の悪い問題と危険の問題が出てきているわけですね。だから相当スムーズにバスが、あるいは電車が走れるようになれば無理にマイカーを使ったり、あるいはタクシーを使わなくともそういう公共の乗りものを利用する人は多くなる。ところが、現在ではそういう公共の乗りものが間に合わない、役に立たないからマイカーがふえる。マイカーがふえればますますバスや電車のほうが走れなくなる、こういう悪循環を繰り返している。だからその悪循環を断つためには、そういう乗りものの利用区分というものをはっきりさして、そしてバスならバスを優先的に走らせる
——これは道路行政の面で考える。それから車の場合
——小人数で済む場合はむしろ規制をしてしまう。たとえばタクシーの場合は
軽自動車より大きなものは許可しないといったような形で規制してしまう、あるいはさっき私が申し上げたように、全然新しいごく小さなものをつくって
——人力車より少し大型程度の新しいミニカーをつくって、そういうものをタクシーに充当する、こういうふうにしないと、日本のようにいまさら簡単に道路が広がらないというところではだんだん麻痺
状態がひどくなる一方だと思うんです。それと同時に、公害も交通事故も多くなってくると思うんですね。こういう問題を根本的に解決をするための勇断をふるう必要が
運輸省としてあるんじゃないかという気がするわけです。その点を最後にお伺いして、私の
質問を終わりたいと思います。