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説明員(泉幸夫君)
室蘭と小樽に国鉄の所有の石炭荷役
港湾設備を持っておるわけでございますが、御案内のとおり、
昭和三十八年以降石炭の生産、輸送が減ってまいりまして、その上に、先ほど来お話しになっております立地
条件のいい
苫小牧に新しい
港湾ができまして、そこから主として荷出しされる。鉄道輸送の距離が非常に短くなったというようなことで、
室蘭につきましては
昭和四十二年以降逐次貯炭場の整理をやってまいりまして、
昭和四十四年の十月に完全に国鉄の埠頭の機能を停止してまいっております。
一方、小樽につきましても同じような
理由から逐年減ってまいっておりまして、
昭和四十五年から逐次貯炭場の整理をいたしまして、あるいは機械類の使用を停止いたしまして、
昭和四十六年九月から埠頭の使用を全面停止した、こういう
状況になっておるわけでございます。
これらに対しまして
地元からいろいろな要望が出ておるわけでございますが、まず小樽港につきましては、
昭和四十六年二月に小樽市長のほうから、国鉄埠頭の先の水面を埋め立てて公共埠頭にしたい、ついては背後地として国鉄の持っておりました貯炭場を有効使用したいという、こういう申し入れがあるわけでございまして、その後鋭意市当局と
地元の当局によりまして交渉を重ねておるわけでございます。できます埠頭が、私
ども聞くところによりますと、輸入木材の埠頭あるいは輸入チップの公共埠頭、さらにはセメント、肥料等の重要物資の公共埠頭、こういうふうに聞いておるわけでございまして、港から揚がってまいります荷物を、鉄道と有機的な連携をとりまして合理的、能率的に運び得る態勢にしたい、埠頭を含めまして、流行の新しい産業構造に見合った港にしたい、
港湾鉄道
整備をしたいということで
地元と協議を進めておるわけであります。すでに輸入木材の入ります地区につきましては、この二月にこちらからも正式に御返事を申し上げまして、木材の荷揚げ、それと鉄道の施設との連携をさらにお互いに合理的にしていこうということで、すでに話し合いが進められているような
状況でございます。
室蘭につきましては、
地元として特に御利用
計画の御希望がないわけでありまして、
地元といたしましては、現在国鉄の青函
連絡船が非常な隘路線になっておる、そういった意味から、さらにこの施設を第二の青函の
補助航路にして活用してもらいたい、こういうような
提案と申しますか、御希望が出ておる
状況であります。私
どもといたしましては、
地元の
総合開発計画等々を勘案いたしまして、できるだけ有効利用ができる方向で検討してまいりたい、このように考えておるわけであります。