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東中分科員 きわめて明快にけしからぬということがわかりました。不確定要素がたくさんあって、そして配備計画、方針というのは、
自衛隊が行けるのか行けないのか、まだあの法案がきまってないのだから、公用地等暫定使用法もきまってないのだからわからないのだ、こういう段階だったということをあなたが言われた。だから配備計画というのは
防衛庁としてはきめられない、まだ不確定要素がたくさんあってきめられない、それはあたりまえだ。ところが、復帰になる日もわからないからだということまで先ほど言われた。
ところが、
久保・カーチス協定には、「千九百七十三年七月一日以前の実施可能な最も早い日までに完了する。」わざわざ日まで入れているのです。そして当初展開については、「
日本国は、復帰日後約六箇月以内に、約三千二百人から成る次の部隊を展開する。」そうして部隊をあげているわけでしょう。不確定要素がたくさんあって、配備計画としての方針も確定できない
状態で、しかもそれより一年以上前に、事務段階でアメリカとだけは配備計画について約束している。
防衛庁としては配備計画は確定したものは何にもなかった。あるのはこの
久保・カーチスだけじゃないですか。だから何回も
久保・カーチスに戻られるわけです。
久保・カーチスに示されているように、こう言う。
防衛庁としては方針がきめられない段階だ、いまの時点では事柄の性質上国防
会議にかけなければいかぬという、そういう重要なものなんだ。不確定要素があってきめられない。そんなものを一年以上も前に、一年半も前に、アメリカとでちゃんと配備計画の具体的な人数まであげて書いてあるじゃないですか。こういうことを事務取りきめでやる。政府も方針をきめていない。長官は政治家として、同時に
行政庁の長官として、方針が確定していないのに、下でアメリカとの
関係ではこういうものが先にきまってしまっている。基本がアメリカとの
関係できまっている。しかも条約ではない。事柄の性質からいえば条約にすべきものだ。これは楢崎さんもずいぶんあの当時議論をしましたけれ
ども、そういう性質のものを取りきめという形で、必然的には国会へも出さない形でアメリカと先にやっちゃった。これが基本になっている。
こういう
防衛庁の担当官の独走、これ自体は閣議にも報告していなければ、国防
会議の議員にも報告しているものでもなければ、ただ適当に二人か三人の人に報告したにすぎない。こんなものが、これが一番先ばしった一番
中心の計画じゃないですか。あなたのいままでの
答弁というのは、
久保・カーチス協定にもきめられておりますようにということで進んでいる。これの修正という形で問題が出されているというところに非常に問題があるのです。
沖繩県民というのは、配備には反対だということは徹底して言っている。
戦争になる前まで沖繩には軍隊がいなかったんだということも、これもはっきりした事実だ。入ってきて戦場になったんだ。大きな政治問題、これはもうはっきりしているじゃありませんか。だからこそ総理も国防
会議にかけるべき重要事項だ、こう言っているのです。不確定要素があって方針もきまらないのに、アメリカとの協定、取りきめだけ先にやっちゃった、これが
中心になっているところに問題があるのだから、これは訂正するとか変更するとかいう問題ではなくて、これを廃棄して、そしていま進んでおる計画を進めていく、当然そうすべきじゃないですか。その点どうなんです。