○矢野
委員 四次防問題につきましては統一見解を出していただけるということでありますから、そのときにもう一度
お尋ねをすることになろうかと思います。
ただしかし、私が本日緊急質問の機会を与えていただきまして
お尋ねをするのは、この四次防問題と決して無関係ではない。あの問題を中途はんぱにして、いわばそれに上塗りをする形でまたこういう事態が発生した、だから私は問題を蒸し返す形でありますけれども言わざるを得ないわけであります。
大体、
国防会議ということばを
防衛庁長官は
先ほどから何べんも一使っておられましたけれども、
ほんとうにあなたは
国防会議なり
シビリアンコントロールを守っていくんだという精神をお持ちなんですか。たとえば今回の
沖繩のこの事件にいたしましても、あなたが
シビリアンコントロールをきちっとやっていくんだという
立場でやっておりながら、どうしても機構上の問題で不可避的に発生した事件なのか、あるいはあなたがやる気がないからそういう事件が起こったのか、ここのところが一番問題なんです、はっきり言いまして。ああだこうだといろんなことをおっしゃる、おっしゃるけれどもやる気があるのか、やろうと思ったけれどもできなかったのか。やろうと思ったけれどもできなかったとおっしゃるなら、私
たちは本気になって応援もします。どのようにすればいいんだということをみんな知恵を出し合って考えるべき問題です。しかし根本的な問題は、その気持ちがあなたにない。だから私
たちはこんなに大きい声を出さなければならないことになるのです。
国防会議だってそうじゃありませんか。開いたとか開くとか言うけれども、あくまでもみずからの行為を正当化するための方便ぐらいにしか考えてないじゃありませんか。私、大きい声を出してしまいましたけれども、
ほんとうにその気になってやらなければ、私は
自衛隊の諸君だってかわいそうだと思いますよ。
公明党の場合は、国土警備隊構想というのを持っております。これは現任の
自衛隊が第何次防だという形で、いわば無制限の形で拡大していく。しかも
防衛範囲というものがこれまたきわめてあいまいな形である。あるいはまた日米安保条約において、米軍との共同
行動というものを余儀なくされておる。
自衛隊の指揮権というものを、
シビリアンコントロールの最高
責任者である
内閣総理大臣が本来持つべきなのに、安保条約その他の関連においてきわめて制約されてしまっておる。こういう
意味において、この
自衛隊を
ほんとうに
国民が信頼もし、安心もできる、領域保全に任務を限定した国土警備隊に改組すべきである。私
たちはわが国の自衛権を認める
立場で、わが党の政策を述べてきておるわけです。そのゆえにこそ
シビリアンコントロールというものがきわめて重大なんです。オール・オア・ナッシングで考えるならば、比較的そのことは私も言わなくても済むかもわかりませんが、国土警備隊という構想を持っておる、
国民が信頼もできるものにしていかなくてはならないと思うから、
シビリアンコントロールが大事だということをやかましくいままでも申し上げてきている。ところが、いまのような
政府のやり方をなさっておったなら、
ほんとうに一人一人の
自衛隊の諸君だって
それなりの信念をもって入隊をしていらっしゃるのでしょう。ますます肩身の狭い思いをするのじゃありませんか。これは
ほんとうに考えなくちゃならない問題だと思います。
そこで私、いろんなことばかり言いましたけれども、御質問をしたい。この四次防の先取り問題のときに、いわゆる三機種分について先取りであるとかどうとかこうとかということが
議論になりまして、私
たち、
沖繩の
配備これ
自体が先取りであるということを主張しておったのです。いま
石橋書記長さんからも一具体的な御指摘がございました。
防衛庁長官から、今後
国防会議において
具体的配備について相談するんだということを
お答えになった。それでは私
お尋ねしたいのです。今回の
予算に
沖繩関係が幾らついておるか、それが一点。そしてその
予算をつくるに至った根拠というのはどういう根拠があったのか。まさか
久保・
カーチス協定が根拠だなんてばかなことをおっしゃらないでしょう。少なくとも
沖繩に
自衛隊を
派遣するということは
防衛範囲の拡大を
意味するのです。
防衛範囲の拡大なんです。
国防計画にとってきわめて重要な要素をなすものです、
防衛範囲の拡大ということは。
先ほどからの話を聞いておれば、主権が拡大する、領土になって返ってくるんだ、だから行くのはあたりまえだ、そんなもんじゃありません。それなら
シビリアンコントロールの
意味なんか全然ないじゃありませんか。たとえ主権が返ってくるにしても、そこに
自衛隊を
派遣することが正しいかどうか、従来の
防衛構想の全般などから見て、
沖繩に兵を置くことが
防衛計画にどういう
意味合いを持つのか、これは基本的な
防衛構想の上から
派遣の是非を考えていかなくちゃならないのです。領土が返ってくるから行くのがあたりまえだ、これこそ思い上がり意識というものです。そういう
防衛構想に基づく
派遣の是非を考えなくちゃならない。だから、
具体的配備については今後の
国防会議でおきめなさる。それでは基本的な構想についてはいつおきめになったか、
予算を請求するその前にきまっておったかどうか、ひとつはっきり
お答え願いたい。