○森山欽司君 ただいま
議題となりました
廃棄物処理施設整備緊急措置法案、及び
国民年金法等の一部を
改正する
法律案について、社会労働
委員会における
審査の
経過並びに結果を御
報告申し上げますとともに、毒物及び
劇物取締法等の一部を
改正する
法律案の
趣旨弁明を申し上げます。
まず、
廃棄物処理施設整備緊急措置法案について申し上げます。
本案は、廃棄物処理施設の緊急かつ計画的な
整備を促進することにより、生活環境の
改善と公衆衛生の向上をはかろうとするもので、そのおもな
内容は、
第一に、厚生大臣は、新たに、
昭和五十年度までの間に
実施すべき廃棄物処理施設
整備計画の案を作成し、閣議の決定を求めることとし、厚生大臣がその案を作成するには、あらかじめ
経済企画庁長官に協議するとともに、屎尿の処理と下水道の
整備との総合的な効果を確保するため、
建設大臣と協議し、下水道
整備五カ年計画との相互調整をはからなければならないものとすること。
第二に、廃棄物処理施設
整備計画の
実施にあたっては、
政府は、その計画の
実施に必要な
措置を講ずるものとし、
地方公共団体は、この計画に即して、廃棄物処理施設の
整備を行なうようにつとめなければならないものとすること。
であります。
なお、清掃施設
整備緊急
措置法は、廃止することといたしております。
本案は、四月二十七
日本委員会に
付託となり、本日の
委員会において
質疑を
終了し、
採決の結果、
原案のとおり
可決すべきものと議決した次第であります。
なお、
本案に対し
附帯決議を付することに決しました。
次に、
国民年金法等の一部を
改正する
法律案について申し上げます。
本案は、老齢者、心身障害者、母子家庭の福祉の向上をはかるため、福祉
年金を中心に
年金額等の大幅な引き上げを行なおうとするものであります。
御承知のとおり、福祉
年金は、全額国庫負担による
経過的、補完的
年金であるため、拠出制の他の
年金との均衡をはかりつつ、財政の状況等を勘案して、逐次その給付の
改善がはかられているところでありますが、今回の
改正のおもな
内容は、
第一に、老齢福祉
年金の額を
昭和四十七年十月から千円増額し、月額三千三百円に、障害福祉
年金の額を千六百円増額し、月額五千円に、母子福祉
年金、準母子福祉
年金並びに児童扶養手当及び特別自動扶養手当の額を千四百円増額し、月額四千二百円に、それぞれ引き上げること。
第二に、拠出制の障害
年金、母子
年金等の額を
昭和四十七年七月から一〇%増額すること。
第三に、特別児童扶養手当の支給対象に、新たに内科的疾患に基づく障害、精神障害を有する児童等を加えること。
であります。
本案は、去る四月二十五日本
会議において
趣旨の
説明が行なわれ、同
日本委員会に
付託となり、本日の
委員会において
質疑を
終了したところ、
施行期日についての
修正案が提出され、
採決の結果、
本案は
修正議決すべきものと議決した次第であります。
なお、
本案に対し
附帯決議を付することに決しました。
次に、議物及び
劇物取締法等の一部を
改正する
法律案の
趣旨弁明を申し上げます。
最近、シンナー及び接着剤等の興奮、幻覚または麻酔の作用を有する薬物及びピクリン酸等の劇物による事故が多発している現状にかんがみ、毒物及び劇物等による危害の防止をはかるため
所要の
改正を行なおうとするもので、そのおもな
内容は、
第一に、興奮、幻覚または麻酔の作用を有する毒物または劇物等について、みだりに摂取し、もしくは吸入すること等を禁止することとしたことであります。
第二に、引火性、発火性または爆発性のある毒物または劇物について、業務その他正当な理由がある場合を除いては所持を禁止する等の
規制を加えることとしたことであります。
第三に、麻薬取締官及び麻薬取締員に、覚せい剤取締法に違反する罪等について刑事訴訟法の規定による司法警察員としての職務を行なわせるとともに、立入検査等を行なう権限についても、麻薬取締官及び麻薬取締員にこれを付与できることとしたことであります。
何とぞ御
審議の上、すみやかに御
可決あらんことをお願い申し上げます。(
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