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富田(朝)
政府委員 提案理由にございます一部不法分子といわれています者については、最近といいますか、
昭和四十三年以来、
火炎びんあるいは爆発物、あるいは銃器、こういうものを
使用しまして、非常に凶悪な
犯罪を敢行してきた、またそのおそれが強い赤軍派でありますとか、あるいは京浜安保共闘、さらには革共同中核派その他いろいろなグループがございますけれ
ども、こういうものの構成員であると
理解をいたしております。
本年の一月一日現在で指名手配被疑者、ただいま申し上げましたような
集団の構成員であって、犯行を犯したがゆえに指名手配をいたしております者が七十五名でございます。この間に
検挙をいたしました者が六十六名で、さらに、種々の捜査の進展から六十名をこの間に指名手配をいたしておりますので、現在の未
逮捕の指名手配被疑者は六十九名でございます。なお、保釈中逃走したということは私
ども承知いたしておりません。
ただ、今後の問題といたしましては、こうした凶悪な犯行を犯しながら逃走を続けておる者について、徹底した捜査により
逮捕をすることによって、正当な裁判を受けることによりまして、国民の不安をいささかでも解消してまいりたい、かように考えておりますが、本年に入りましてからも、
火炎びんを
使用しました
使用本数は、四月の十日まででございますが、百六十二本でございます。なお、押収しました
火炎びんは五十一本、
件数にいたしますと二十件に相なります。
今後、これらの過激派暴力
集団がどういう行動に出るであろうかということでございますけれ
ども、いわゆる連合赤軍ということで、御案内の浅間山荘
事件を起こし、さらにはリンチ殺害
事件を起こしましたこのグループの勢力、これは
逮捕いたしました者十七名、いわゆるリンチによりまして死亡した者十四名、計三十一名でございまして、連合赤軍の勢力としては相当な打撃を受けて、壊滅的な状態に相なっておると思いますが、しかし、連合赤軍を形成いたしております赤軍派でありますとかあるいは京浜安保共闘、さらには、昨年爆発物等を
使用しましてまだ逃走を続けておるグループを含みます共産同RG、こうしたもの等、さらにはいわゆる中核派といわれておるグループの中にも、昨年末ごろから赤軍派等との連携を持ちたいという動きも一部あったようであります。事実、中核派も一部いわゆる軍事組織に編成するというような動き等もございます。そういうようなこの極左暴力
集団の動向等から推察をいたしまして、こうした事態が直ちに終息する、
火炎びんを
使用したり爆発物を
使用したりいたしましての、ああした過激な行動が終息するとは考えられない状態でございます。