○大出
委員 ここに「航空
情報」のファントム特集というのがございまして、この中身に、横田の基地におけるファントムに核搭載をした写真が載っておる。ところが、これは核爆弾なんだけれ
ども、模擬爆弾であろうというふうに注釈が入っておる。この「航空
情報」なる専門雑誌でさえ、これはだれが見たって、形を見れば明確に核であることはわかる。だがしかし、これが核であるかないかについてはわからない。わからないから、ここに積んでいるのは模擬爆弾であろう、こう注釈をしている。つまり模擬爆弾であるかないかわからぬということなのです。これは四十三年の写真だ。四十三年には横田において、模擬爆弾か核爆弾かわからぬものを搭載している飛行機があったということなのです。だから、それは模擬爆弾だとするならば、模擬爆弾を使って訓練をしていたことになる、
日本の国内で。模擬爆弾でないということになれば、いまおっしゃるようにこれはたいへんなことだ。そうでしょう。「航空
情報」のファントム特集をお読みになればわかりますよ。核ですという言い方はしていない。つまり模擬爆弾だろうというわけですよ。こういう状況にある。四十三年だ。今月号ごらんになってください。これは模擬爆弾と断定していないのですよ。この写真は模擬爆弾だろうというのです。
だから、そういう
意味では、沖繩が返還された今日、沖繩の琉球新報、沖繩タイムスを読んでみても明らかなように、沖繩県民百万は、沖繩から核がなくなったなどとは夢にも思っていないのです、だれに聞いたって。そういう特集をしております。つまりそれだけたいへんな不安がある。だから、ベトナム戦争のエスカレートと機雷の封鎖のあの状況の中で、核という問題はもう一ぺん浮かび上がっているわけです。なぜならば、アメリカが持てる核能力をフルに発揮をして待機をさして、その中でハイフォン港の機雷封鎖をやったからなんです。
私はその
意味では、
大臣は一ぺん否定をされておるけれ
ども、核点検という形のものをいみじくも福田外務
大臣に質問しておるさなかに——岩国を点検しようじゃないですかと二つ例を申し上げた。そうしたら、
努力してみましょう、ただアメリカのことだからどこまでどう言うかわからぬ、わからぬけれ
ども、国民が不安があるんだというならば
調査するように申し入れるにやぶさかでない、何と言うかわからぬが
努力してみるという答弁のところで強行採決だったので、私が宙に浮いちゃったわけだ。だから、そのことの発言もあったわけですし、そういう
意味で、今度沖繩が
日本に返ってきたわけですから、本土内の核という問題について——私はここに議事録を持っているけれ
ども、私が総理に核点検の質問をした。中曽根さんが点検してみたいと言ったことについて、だんだん後退するものですから、私が総理にこの問題について詰めてみた。ここに線を引っぱっている。これは私の議事録ですが、返ってくる沖繩の基地については点検をやってみたい、返ってくるのだから調べたい——これはあたりまえです。だから、それではだめだ、あなたは参議院の予算
委員会等ではっきりものを言っているじゃないか、返ってこない米軍の引き継がれた基地の中に核があるのが問題なのだから、それを含めてなぜ
調査をする気にならぬかと申し上げた。そうしたら、それを含めて
調査をいたしますということを最後に言った。内閣
委員会です。議事録をお読みになればわかります。昭和四十六年、昨年の五月十四日の議事録、総理の答弁であります。だから中曽根提案というものが後退をしたけれ
ども、その
努力をする、返らぬ基地、それも含めて点検する
努力をすると総理が言っているのですから。
そうなると、やはり国民が心配をして、「岩国の核の不安再び」となるのです。それをなくす
意味で国内基地についての核点検をする。どういう形でやるかということは、まさに相手があるのですから別として、そういう
努力は、外務
大臣として、外務省としてなさるのが至当であろうと思うのでありますが、いかがでございますか。