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高橋(国)
政府委員 御指摘は東京都内の
渋滞の解消をどうするかという問題でございますが、これはたいへん大きな問題で、実はわれわれ政府当局をはじめ東京都も、それぞれ実は苦慮いたしまして、いろんな
審議会を設け
検討しておりますが、なかなか最終的なきめ手が見つからぬで困っているわけであります。
基本的に申しますと、車の台数に対します
道路の面積が狭過ぎるということに結論はなるかと思いますが、しかし、ただいまの東京都内の
道路を広げること自身は非常に巨額の金がかかりまして、しかも非常に近ごろの住民パワーでなかなか実施もできないという状況で苦慮しているわけでございますが、完全なきめ手はございません。
ただいま審議されております内容を簡単に申し上げますと、一応
交通の
規制を行なうことがまず第一じゃないかという
意見が出ております。たとえばマイカー等によります通勤、通学はまず
規制すべきじゃないかという
意見が出ております。したがいまして、そういたしますと、通勤、通学はすべて地下鉄とか鉄道等の大量輸送によるべきである、ないしは高速バスによるべきである。ただいま、東京都の
道路につきましては、主として業務用に使わせるべきじゃないかという
考え方が
一つあります。
第二点は、東京を通り過ぎる
交通が非常にたくさんございます。たとえば千葉をスタートいたしまして、東京都を通りまして横浜に行くなり名古屋に行く場合も非常に多いわけであります。その逆もあろうかと思いますが、そういう
交通は東京の都心に入れるべきじゃないという
考え方でございます。これに対しましては、東京の外郭環状線という
道路が
計画されております。すでに一部
工事にかかっておりますけれども、これを早急につくる。ないしは東京に湾岸
道路、これは百メートルの
道路が
計画されております。これももうすでに
着工しておりますが、これを早急につくりまして、東京を通り抜ける
交通はすべて外側を回るべきであるということであります。
これらが完了いたしますとわりあいよくなるわけでございますが、それにいたしましても、特に込むと指摘を受けますのは首都高速であります。この首都高速の込みますのは
交通網が足らないわけでございます。首都高速のまん中に環状線がございます。それから両わきに全部タコの足のように伸びているわけでございますが、ただいまの九七%ぐらいは、環状線から発していくか、ないしは環状線でおりる。つまり環状線を使う
交通になっております。もうすでにこれが飽和をはるかに越えておりますので、その外側に中央環状線という
計画がございます。これは、
先ほど申し上げた住民の反対のために
工事ができないで、すでに三年間を経過しているわけでございますけれども、これを何としても早くつくるべきじゃないかというような
意見が非常に強くなっております。
なお、いろんな
対策があろうかと思いますが、基本的にはそういうことしかないんじゃないかということでございますが、いずれの問題も、すべて最近の公害の問題、特に騒音公害の問題で住民の反対が強くて実現できないのが
現状でございます。
なお、
先ほど先生の御
質問に料金を上げたということがございましたが、
有料道路に関する限り料金を上げているところはございません。これはすでに設定したものはいまだに上がっておりません。首都高速をはじめこの周辺の、たとえば第三京浜、
東名、すべて料金を上げておりませんので、その点を御
報告いたしたいと思います。