○
伊藤(惣)
委員 ロッキードP3というのを、公にされております航空情報の雑誌、これは私がいいかげんなことを言ったんじゃないという証拠にきょうは持ってきたんです。全部詳しく書いてあります。
そこで、ここだけ読みます。このP3の「弾薬倉内には四本のホーミング魚雷、または核爆発雷ルルなど各種の対潜兵装が収容」してあると書いてあります。P3に関する情報は、向うからとったものをそのまま翻訳してあるのです。この間も御
指摘申し上げましたが、要するにP3という飛行機は、現在、太平洋
海域にありましては、ソ連の核戦略に対抗して常時飛んでいる飛行機ですね。極東におけるソ連の潜水艦は五百隻ぐらいある。
アメリカの潜水艦は、極東配備は六隻か七隻で、数においても非常に劣る。しかしながら、ポラリス潜水艦が常時ミサイルを
装備して極東
海域を回る。B52、特に新しいG型が、核兵器を常時積んでパトロールしている。スペインの事件がございましたので一時休みましたが、それも解除になった。すなわちその後も飛行しているということですね。対潜哨戒機としてはこのP3が、
日本海あるいはまた朝鮮半島、中国沿岸、フィリピン沖、東南アジア、こういう飛行範囲を飛んでいる。
防衛庁が調べて
答弁してくれました。すなわち、そういう飛行機が
沖繩から撤去されて、そして飛ぶなら何も言いません。核
装備することが悪いということを言っているんじゃないんです。ただ
日本には非核三原則がある。どうしてもそうしなければならないというなら、グアム島あたりに行って、そこを拠点に飛べばいいと思うんですね。それを、那覇から普天間、普天間から横田、横田から三沢という玉つき移駐の問題、これを問題にしなけれがいけない。もしあなたが、心配するな、核については云々できない、こうおっしゃいますなら、いままで常時二十四時間パトロールしてきた、そういう飛行体系、いわゆる警戒体制は変わるのか。乗務員というのはブリーフィングですか、任務説明をちゃんと聞いておるわけです。それが大幅に変わるなら、対潜哨戒機として哨戒する意味がなくなる。
専門家に聞いたところによりますと、この間も申し上げましたけれども、最近の
原子力潜水艦は通常の魚雷や爆雷ではどうにもならぬ。しかも、海の中を四十キロぐらいのスピードで潜航しまた航行するので、どうしても核にたよるしかないのだというのが専門家の
見方じゃありませんか。ここにも書いてありますけれども。したがって、核を積まない、あるいはまた核戦略体制の重要な任務を持たないP3の飛行機なんて価値がないんです。そのほかにも対戦哨戒機はたくさんいるのですから。そのくらい、P3というのはきわめて重要な任務を持っておるじゃありませんか。だからP3の
基地については、絶対に共同使用させないで、厳重な監督下にあります。だから私は、このことについても、やはり重要な問題として至急に
検討していただきたいと思うのです。
外務省は、この那覇空港のP3をどこに持っていくかということについて、あそこは
返還されないとか、あるいはまた移転する費用についてどうのこうのという前に、私はこの問題を強く
指摘しておく。
かって
沖繩県民が、
ベトナムに行くB52、これがH型という古い型であって、もう通常弾頭しか積めないような、そういう爆倉にしかなっていない飛行機さえも大反対して、
沖繩からグアム島、そしてタイに行ってもらったじゃありませんか。これは常時積んでいる疑いがあるんです。こういう公開の資料があるんです。だから、そういう
大使館の話を聞いて、その上でどうのこうのするということは、私はまだ問題が残ると思うんですね。そこで、この問題について、私は移転する以前の問題としてこれを取り上げていただきたいと思います。こう思うのですが、いかがですか。