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大出委員 最後に
お話しになったように、たいへん長くなりますので、したがって具体的に少し承りたいわけでありますが、まず
立川抜き打ち移駐の問題から承ってまいりたいのです。
江崎長官がこの間私に、夜で道路がすいていて、しかも向こうへ坂道だから早く着いてしまった、門の外でたたずんで待っているわけにいかないから入ってしまった、こういうことを言ったが、行って
市議会に聞いてみたら、練馬から青梅街道は逆に坂を登るのだという。冗談じゃないですよ。あなたは行ってみもしない、聞いてみもしないで、そういう小手先
答弁はいけませんよ。もってのほかだ。向こうではあ然としている。これは何ということを長官はおっしゃるのですか。そういうことではいけません。
もう
一つ、
市議会が再議決をした、
反対を取り下げたから
市民の
反対はたいへん減っておりまして、大きな変化を見せておりますなんということを言う。
現地へ行って聞いてみたところが、また
市議会の
方々にも会ってみたところが、これはたいへんな違いで、
強行移駐以降は急激にまたこの
反対がたいへん大きな高まりになっている。具体的にここにあります。市が
調査をした限り八二%、これはサンプル
調査であります。ところが一月に
反対を取り下げた。これも二十名ばかりの方が、
質問中に
質問を打ち切るというかっこうで強制的におやりになった。だからまさに一方的にやったことになる。だがしかし、この一方的に
反対決議を取り下げたことに対して、署名運動が
方々で起こっている。この署名運動の
市議会に正式に出されたもの、これを見てみますと、ここにございますが、これはたいへんな
数字ですよ。私も実はここまで集めているとは思わなかった。これを見ますと、安保破棄諸
要求貫徹
立川実行
委員会、
代表者岸清次さん、これが集めた署名が三千三百八名。明るい
立川をつくる会、
代表者福島正一さん、この方の組織が集めた
反対署名、つまり、
反対決議を取りくずして
条件つき賛成に変えたその
決議はけしからぬから、
反対、こういうことにしてくれという署名、これが三万六千七十三名。それから、爆音のない平和な
立川をめざす自治会連絡
協議会、責任者矢船良文さん外九千二百十一名。もう
一つ、国労の
立川機関区分会執行
委員会、
代表者青柳一廣さん、ここで集めた署名が五千九百九十六名。この四つの団体が市に出されているものを集計いたしますと五万四千五百八十八名になる。これはわずかな期間なんです。一月二十六日に
反対決議撤回、この騒ぎがあった。それに対して
反対をして署名運動が起こった。だから一月二十六日以後であります。これだけで五万四千五百八十八名。
立川の人口というのは十二万余であります。六万をこせば
過半数になる。五万四千五百八十八名、これがすでにもう集まってしまっている。私は
立川に参りまして署名運動を見ておりましたが、たいへんたくさんの方が署名しておられる。きょう私、
現地と連絡をとりまして承りましたが、もうすでに署名は
過半数を越してしまっておる。間違いなく八割をこしますと言っている。これが
現地の現実ですよ。行ってみれば
皆さんすぐわかる。それを簡単に、長官、あなたはこの間何と言った。この
決議の取りくずしをやってからたいへんな変化で、
地元は
賛成がうんとふえているのだ——話は逆です。これまたあなたの
答弁というのは、全く
現地の
実情にそぐわない。逆であります。
それからもう
一つは、例のこの門に入った時間等につきまして、夜の十一時六分に
市長のほうに通告をしておいて、そのときには実はすでに
部隊は練馬を出発してしまっている。
現地の
先遣隊長の香月さんという一佐、この方に聞いてみた。克明に
お答えになりました。
部隊は二十二時二十分に命令が出されました、そして二十二時三十分に練馬より
立川に向かい
行動を開始いたしましたと言う。それで、
市長に聞いてみれば、十一時六分に通知が来ている、こういういきさつであります。しかもこの隊長の答えによりますと、何時に入れという命令をもらっていたのかと聞いたところが、命令には一切時間はございません、何時に入れという命令はいただいておりません。それでは事前通知が市に出されていることを知っていたかと聞くと、全く知りません。それなら門のところに行ってたたずむはずがない。命令に時間もきめられてないんだから。だから香月さんにすれば命令どおりやった。あたりまえのことですよ。坂道があって早く着いたとかなんとか、冗談じゃない。そんなことは、時間がきまってないのだから、あたりまえじゃないか。
一つも
先遣隊長が悪いわけではない。一にかかって、これは長官の責任です。とんでもない答えをしてはだめですよ。
そうかと思いますと、あなたのこの間の
答弁を聞いていると、何か次官が出先に電話をかけてきた。それをあなたが了解を与えた形なんだけれ
ども、よく聞いてみると、東部方面総監、この方が数時間早める判断をした。そして幕僚三
部長の中村将補の方に連絡が入ってきて、中村さんが次官に取り次いで、次官があなたに電話をした。あなたは出先で、それは時間も時間ですから、どこかとんでもないところに
おいでになったかもしれないけれ
ども、めくら判と一緒ですよ。あなたは了解を与えた。それを中村さんが次官から聞いて伝えたというかっこうでございまして、判断は東部方面総監がやっている。そこらあたりにも政治的な配慮というものは実際にはない。これは
現地の指揮官の、最高責任者の総監の考えなんです。それをあなたが出先で電話一本で簡単にオーケーを出した。ああそうか、いいだろう、こういうことだ。そういうことでは、やはりこれはあなたのたいへんな責任ですよ。私はそういう
意味で、この点はあなたに責任をとっていただきたいのです。違いますか、私の言っているのは。