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丸居説明員 ちょっと私から先に述べさしていただきますが、実は、
先生のおっしゃるとおり、もう一刻も早くやらなければならぬことでございますが、ただ、特に
大阪の事情でございますけれ
ども、私たちは最初、学校の防音が一番急ぐだろうというので、学校の防音から手始めにやってまいりました。しかし、民家の防音をやらないと、学校の勉強とか、みんなが集会をするというときに差しつかえるだろうというので、共同利用
施設を民家の防音にかわってやってまいりましたし、また、いまやりつつあるわけでございます。それから、あくまでも共同利用
施設というのは喜んではいただいておりますけれ
ども、どうも、防音工事をやったという
感じがもう
一つしない性質のものだと思います。そこで、われわれは、
大阪につきまして、次にどうしてもやりたいと思いますことは、
飛行場のすぐそばですね。あのすぐそばにおられる方々は、どうしてもやはり移転をしていただいたほうがいいのじゃないだろうか。これは防音工事をするといったようなものじゃなくて、やはり立ちのいていただくのが一番いいということで、非常に立ちのきに力を入れまして、実は、この立ちのき
費用が、去年から
予算を少しずついただいて、来
年度はだいぶふやしていただく予定になっておるはずでございます。これらのものを総合いたしまして、実は、来
年度には、ぜひこの立ちのきを実行していきたいと思っております。ただ、いままであまりやられていないじゃないか、件数も少ないじゃないかというおしかりを受けるかもしれませんが、立ちのきにつきましては、行く先に土地が要ります。その土地がなかなか手に入りにくい。しかも、立ちのきをされる人は、一緒にかわりたい、集団でかわりたい、集団移転をしたいということをおっしゃるものですから、その集団移転の土地の確保がなかなかむずかしいので、今日までおくれていたのでありますが、伊丹とか、豊中の両市あたりが非常に力を入れていただきまして、移転先についても、ほぼ
見通しがついてまいりましたので、来
年度につきましては、これが実行できるというふうに
考えておるのでございます。ですから、それをまずやって、その次に、立ちのき
範囲の中には入らないのだけれ
ども、しかしなおやかましいというところについて防音工事をやっていこう。そういう
考えでありましたために、民家の防音工事がややおくれておるという実情でございます。
それに比べまして、成田の
飛行場のほうは、立ちのき
範囲というのは二キロ六百ということで、これは
飛行機がまだ飛んでいない先から、内部の用地買収と同時に、ここをお売りいただける方は内部と同じ値段で買いますから売っていただきたい、そうして立ちのきをしていただきたいということを
お願いいたしまして
——立ちのかれないで、そのままがんばっておられる方も実はいらっしゃいますけれ
ども、立ちのいた方、お売りいただいた方もございまして、その点については、成田はやや進んでおるわけでございます。
そこでその次の段階として、千葉県知事は、立ちのきは
法律にもあるからひとつ公団でやってもらうことにしよう、しかし、その先が問題があるじゃないか、したがってその先を千葉県でやろうということで、千葉県知事に踏み切っていただきましたので、確かに、事情は、ただいま私が申し上げましたとおり多少差がございますので、
大阪、
東京につきましては
範囲が広うございますので、いましばらくひとつお待ちいただいて、こうやるのが民家の防音工事として一番いい工事
方法だという確信を持ったところで
お願いしたいと思っておる次第でございます。