○島田
参考人 私
ども公団は人員が百二名でございます。百名ちょっとでございます。
公団ができましてからですに四年半たっておりますが、その人員の内訳は女子職員、タイプ、交換手等を除きますと、実際に仕事をしておる者が約七十名
程度でございますが、その中で技術陣が約四十名、三十名が事務系統でございます。
その中で、私が
公団発足と同時に、職員として就任いたして以来、一番力を入れた問題は実は技術陣の確保でございます。これに私は全力を傾倒いたしたつもりであります。御
承知のように私
どもの
公団は、性格から申しまして単に
資金を供給するということだけではございませんので、
民間と一体になりまして、利権確保のためその
鉱区の地質的評価等技術的な問題が非常に大事な問題でございまして、有望な地点を確保するというのがまず先決問題でございます。そういう
意味で有能な技術陣をとることに全力を注いだわけでございますが、ただいま申し上げましたように四十名でございます。これは先ほど
岡田先生からお話がございましたように、主としてかつて国策
会社でありました
石油資源開発を中心に協力を得まして説得もいたしました。
政府機関でございますから、
民間とは給与その他違うわけでございますが、
石油の
開発に情熱を傾ける、そういう
考え方のもとに四十名集まったわけでございます。ところが、全体といたしまして
石油の
開発に関する
技術者というのは、先ほどお話がございましたように
帝石、
石油資源開発、それとアラビア
石油、これだけといってもいいわけでございまして、しかも
国内の
石油を
開発してまいりました
関係から中堅の技術陣というものは非常に少ない。そういう技術陣は全体でせいぜい五百名足らずでございます。その中から私
どものところに参ります中堅の技術陣というのは、単に現場の
探鉱開発をする技術陣ではなくして、
民間からいろいろ
プロジェクトが出てまいりましたときの地質評価をする、あるいは外国にデータがある場合には外国の
資源国あるいはオイルカンパニーのデータを見ましてこれを判断をするという
意味で、私
どものところは
民間の要請によりましてコンサルタント的業務をやっております。
民間からそういう利権問題があったときにはほとんど私
どもの
公団の技術陣に相談に参ります。同時に、
民間その他外国の要請によりまして毎月技術陣が
海外に出ていないことはおそらくございません。そういう
意味で技術陣はフル運転でございますが、全体として非常に技術陣が足りないという面で、今後私
どもの機能を拡充する上に一番困難を感じておりますのは、率直に言って技術陣でございます。しかし、私
どもの
公団の業務というのは
日本の国全体の業務でありまして、全体の仕事を受け持っておるわけでございますから個々の
企業という立場でございませんので、ただいま申し上げますように幾らかでも
公団に技術陣を集めて、これを
民間全体として、あるいは
日本全体として活用するつもりでおりますが、今後とも何とか無理をしてでも技術陣をふやそう、こういうふうに
考えております。
それからもう
一つは、
石油の仕事というのは、事務系統もそうでございますが、全く経験に基づくわけでございます。ほかの
政府金融機関と違いまして、
一つの基準のもとに事務的な仕事をすることではございません。
一つ一つの
プロジェクトが、条件も違えばその体質も違う、相手方も違うということでございます。同時に先ほどからお話がありましたように、条件の態様が急変しつつあるわけでございまして、
資源国の条件しかり、またオイルカンパニーにファームインする場合のオイルカンパニーの
経営戦略の激変またしかりでございます。そういう情勢に対応していくためにはいろんな経験を積んでまいらなければ、要するにネゴシエーターとしてもなりませんし、情報をキャッチする仕事にも実は向かないわけでございまして、そういう
意味では訓練をしてまいらなければならぬわけでございます。先ほどの
理事を増員するという問題は、これはまた御
承知のように、外国との
関係で利権
関係の情報を収集したりあるいはこれとコンタクトしたり、利権交渉したりする場合はほとんど要するにトップレベルでございます。そういう
意味で
海外に出ていったり交渉したりする場合には、どうしてもディレクターという立場でないとなかなかできないというところにこの二名増員の問題があると思います。そのほか、ただいまお話しのように、今度新しく
政府の
政策として備蓄の問題あるいは
天然ガスの問題あるいは技術センターの増強等ございますので、
理事二名増員ということになったと思いますが、率直に申しまして、私
どもの女の子に至るまで百名は夜を日に継いで仕事をいたしております。ただ私は、できるだけ人員をふやさずに精鋭主義でいこうという
考え方に立っておりますことと、だれでも来て
公団で仕事ができるというわけでございませんので、そういう
意味では私
ども与えられた人間を何とかして訓練し経験を積んでいくという面で
考えると同時に、要するにこの中のチームワーク、そうして組織化を
考えながら、もし
理事二名の増員がここで御審議いただいて成立をいたしました場合には、同時に組織化の問題と増員の問題を、数の問題よりも質の問題を
考えながら増員していきたい。しかし率直に申しまして、
政府機関は
民間と違いますので、有能な人材を集めることはなかなか至難でございます。しかし私
どものところにおります職員は、私から言うのは非常に口幅ったいわけでございますが、
相当優秀なスタッフがあるということを私は誇りとしております。今後も努力して、少数精鋭で与えられた仕事の使命達成に邁進してまいりたい、こう
考えております。