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藤尾政府委員 お答えをいたします。
非常に問題が多岐にわたっておりまするので、あるいはお答え漏れをするようなことがあるかもしれませんけれども、念のために、足りませんでしたら、専門家が来ておりますから、ひとつ究明をしていただきたい、かように存じます。
まず第一の点でございまするけれども、
災害復旧費の本年度
予算における伸び率はどうか、こういう御質問でございましたけれども、
災害復旧と申しますものは、これはもう先生御案内のとおりでございまして、
災害が起こりましてからそれに対処するというわけでございますので、これをあらかじめ
予算に組んで伸び率を想定するということはいたしておりません。しかしながら、いかなる
災害が起こりましてもそれに対処できるような体制といいまするものは
予算的にもとるということで、四十七年度の
予算措置をいたしておるつもりでございまするから、私どもの考えられまする
災害には対処できるというように御理解をいただきたいと存じます。
それから第二に、治水
関係でございまするけれども、多くの砂防あるいは
河川等々の
災害というものに対しましては、私ども
河川全体といたしまして、新しく第四次の治水五カ年
計画を策定いたしておるわけでございます。したがいまして、この五カ年
計画の中で十二分に対処いたしたい、かように考えておるわけでありまするけれども、十二分じゃございませんけれども、まずまずこれをもって新しい五カ年には対処できるのではないか、かように考えておるわけであります。
第三番目に、中小
河川というものに対する姿勢はどうか、こういう御質問であったやに記憶をいたしておりまするけれども、私ども、先生の御指摘のとおりでございまして、特段と中小
河川あるいは上流の小規模
河川、こういったものに対する
措置を十二分に考えなければならぬということで、初年度におきまする
昭和四十七年度の
予算におきましても、
治水事業全体に対しまする
予算の伸び率は二二・三%でございますけれども、新しい上流の砂防
ダムの建設も含めまして、中小
河川の
整備のためには特段の推進をはかりたいということで、これの伸び率は二四・一%になっております。約二千億円を計上いたしておりまするので、これで十分かと言われますると、決して十分であるとは申せませんけれども、しかしながら、治水全体の
予算の中におきましては、
重点を中小
河川に置いておるという姿勢はこれをもってひとつお認めをいただきたいものだ、かように考えるものでございます。
第四番目に、
災害復旧という姿勢を改めて、これを根本的に
災害に対する
改良という原則に改めてはどうか、こういう非常に示唆に富んだ御教示でございまするけれども、私どもといたしましては、ほんとうは全面的にもとに返すというようなことでは相ならぬわけで、再びそういう
災害を同じところで起こすようなことは全く考えてはならないというのが政治の姿勢であるべきだ、かように考えます。したがいまして、私どもといたしましては、その
改良を原則とするというところまで踏み切りたいわけでありますけれども、何と申しましても、
災害というものはなかなか予断を許さぬ非常に多岐にわたるものでございまするので、現在のところでは、原則といたしましては、残念ながら、公共土木
施設災害復旧事業費国庫負担法という法律に基づきまして、一応はまず
復旧を原則とするという原則を踏まえて、しかしながら、そういったものが再度の
災害を誘発するということのないように、時と所、環境というものを十二分に考えまして、先生御指摘のような
改良をするという、
復旧という原形に返すということでなくて、
災害を克服するんだという意味合いをもちまして、
復旧助成
事業あるいは関連
事業ということで、
一般予算の中からもその支出をまかないたい、かように考えておるわけでございます。
以上の四つの点を御指摘をいただいたわけでございますが、大体そのようなことで答弁とさしていただきまして、なお、
河川局長その他も来ておりますから、足りないところは十二分におただしをいただきたいと存じます。