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1972-06-16 第68回国会 衆議院 交通安全対策特別委員会 第12号
公式Web版
会議録情報
0
昭和四十七年六月十六日(金曜日) 午前十一時五十二分
開議
出席委員
委員長
今澄
勇君
理事
大竹 太郎君
理事
佐藤 守良君
理事
中村 弘海君
理事
丹羽
久章
君
理事
宮井
泰良
君
理事
渡辺 武三君
小此木彦三郎
君
唐沢俊二郎
君
左藤
恵君 斉藤滋与史君 野中 英二君 山下 徳夫君 久保 三郎君
長谷部七郎
君 沖本 泰幸君 土橋 一吉君
出席政府委員
運輸省航空局長
内村
信行君 ————————————— 本日の
会議
に付した
案件
閉会
中
審査
に関する件
交通安全対策
に関する件(
日航機墜落事故
に関 する問題) ————◇—————
今澄勇
1
○
今澄委員長
これより
会議
を開きます。
閉会
中
審査申し出
の件についておはかりいたします。
交通安全対策
に関する件につきまして、
閉会
中もなお
調査
を行なうことができますよう、
議長
に対し
閉会
中
審査
の
申し出
をいたしたいと存じますが、御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
今澄勇
2
○
今澄委員長
御
異議
なしと認めます。よって、さよう決しました。 次に、
閉会
中
審査案件
が付託され、
委員派遣
の必要が生じました場合には、
議長
に対し
委員派遣承認申請
をいたしたいと存じますが、御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
今澄勇
3
○
今澄委員長
御
異議
なしと認めます。よって、さよう決しました。 なお、
派遣委員
の人選、
派遣期間
、
派遣地
その他所要の手続につきましては、
委員長
に御一任願いたいと存じますが、御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
今澄勇
4
○
今澄委員長
御
異議
なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————◇—————
今澄勇
5
○
今澄委員長
次に、この際申し上げます。 本
委員会
に付託になりました請願につきましては、
理事会
において協議いたしましたとおり、いずれも採否の決定を保留いたすこととなりましたので、御了承願います。 —————————————
今澄勇
6
○
今澄委員長
なお、今国会におきまして本
委員会
に参考のため送付されました
陳情書
は、お手元に配付いたしてありますとおり、
海上交通安全法
の
早期制定等
に関する
陳情書外
一件でありますので、念のため申し添えます。 ————◇—————
今澄勇
7
○
今澄委員長
交通安全対策
に関する件について
調査
を進めます。 去る十四日、
ニューデリー郊外
において
日本航空
四七一便
DC
8型機の
墜落事故
がありました。 この際、
政府
より
事故
の
概要
について
説明
を求めるのでありますが、まず、
委員会
を代表し、おなくなりになりました
方々
に対し深く哀悼の意を表する次第であります。 それでは
説明
を求めます。
内村航空局長
。
内村信行
8
○
内村
(信)
政府委員
このたびまたたび重なる
事故
がございまして、
日本航空
が貴重な人命を多数失いましたこと、まことに申しわけなく存じます。この席を拝借いたしまして深くおわびを申し上げます。 それでは、
日本航空
の
DC
8型機の
事故
の
概要
について御報告申し上げます。
日本航空
の
DC
8型機、
登録番号
はJA8012でございますが、
日航
の四七一便といたしまして、これは
東京発
、
香港
、
バンコク
、
ニューデリー
、テヘラン、カイロ、
ローマ
、フランクフルトを経由いたしましてロンドンに行く便でございますが、この四七一便といたしまして、四十七年六月十四日十一時五十五分——これは
日本
時間でございます。
羽田
空港を離陸いたしまして、
香港
に寄港後
バンコク
に十三時五十五分に着離、燃料を補給いたしました後、十四時五十分
バンコク
を離陸して、
ニューデリー
に向けて
飛行
したわけでございます。ところが、
ニューデリー空港
の
管制塔
から六千五百フィートまで降下することが許可され、六千五百フィートに降下してそのまま
飛行
を続けたわけでございますが、十八時十五分ごろ、
ニューデリー空港到着予定時刻
十八時三十分ということを
管制塔
に通報後、消息を絶ったわけでございます。その後、十九時四十五分ごろ、
ニューデリー
の
東南東
約二十五キロのジャイトプール村に墜落していることが確認されたわけでございます。 そのときの
乗客
は七十八名、
うち日本人
が十名、その
うち
八名は
東京
から乗られ、あとの二名は
香港
から乗られたというふうに聞いています。それから
乗組員
が十一名、合計八十九名が
搭乗者
でございました。その八十九名の
うち
、
幼児
の方が二名搭乗していたわけでございますが、八十四名が死亡されまして、五名、
うち
の二名は
幼児
ですが、重傷を負いまして病院に収容されています。
乗組員
は、機長が
五十嵐清
という人でありまして、
飛行
時間が四千五百九十三時間四十二分、
うちDC
8の経験時間が二千三百六十時間であります。副
操縦士
は
山本庸夫
という人で、
飛行
時間は千百六十九時間三十三分、その
うちDC
8については四百九十時間であります。それから
機関士
が
杉浦和成
という人で、
飛行
時間は四百九十五時間七分、その
うちDC
8については二百二十時間でございます。 それから航空機について申し上げますと、これは
DC
8の53シリーズでありまして、三十九年十月二十九日に製造されております。総
飛行
時間は二万八千六百八十四時間四十八分となっております。
オーバーホール
の後の
飛行
時間は三千九百十三時間でございまして、
前回
の
オーバーホール
は四十六年四月二十六日にやっております。
点検
後の
飛行
時間は四百四十四時間三十八分で、
前回
の
点検
時は四十七年四月二十日でございます。
発動機
について申し上げますと、
点検
後の使用時間は、一番
発動機
が四千四百二時間六分、二番
発動機
が三千二百二時間五十四分、三番
発動機
が五千五百二十六時間一分、それから四番
発動機
が四百四十四時間三十八分でございます。
現場
の状況は、十五日の午前五時ごろ
現地
からの報告によりますと、
ニューデリー空港
から
東南東
二十五キロメートルの砂漠の中の川のようなくぼみの中に
尾部
のみ残しまして、他は長さ八百メートル、幅三百メートルにわたって散乱しているというふうに報告されております。なお、フライトレコーダーは
インド政府
により回収されましたが、ボイスレコーダーはまだ回収されてない
模様
でございます。 その後、
事故
を起こしました
日本航空
のとった
措置
を御
説明
申し上げますと、まず第一に、十五日二時十分、
事故対策本部
をつくりました。すなわち、
羽田
の
日航オペレーションセンター
の中に、
朝田社長
を
本部長
といたしまして
事故対策本部
をつくりました。 それから同日の五時三十分に高木副
社長
を団長とする
現地救援団
の
派遣
を決定いたしまして、八時四十六分
東京
を出発、
現地
に向かいまして、
日本
時間の昨日の十九時五十五分
現地
に到着いたしまして、直ちに
墜落現場
に向かっております。 それから
救難物資等
の
輸送
でございますが、
現地救援団
を
輸送
した
特別機
で医薬品八箱、ドライアイス四百キロ、
整備用具
三百キロ、その他
食料品等
を
現地
に向け空輸いたしました。 それから
乗客
の御
家族等事故関係者
の
方々
を
現地
に
輸送
しております。十五日の十五時十五分、
羽田発JL
四六三便で、
乗客
の御
家族
二十六名、
乗員
の
家族
二十名を
現地
向けお送りするほか、二十三時現在で、
乗客
の御
家族
三十五名、
乗員
の
家族
の方二十五名を
現地
に
輸送
しております。この結果、
日本人乗客
十名の
うち
九
家族
の方及び
乗組員
十一名全員の御
家族
が
現地
に向かったことになるわけでございます。 それから、
外国人
の
乗客
の御
家族
に対しましても、これは、
外国人
の
乗客
は六十八名でございまして、
乗客名簿等
によりまして身元の確認をいたしまして、御
家族
に電報で
事故
の発生を通知いたしますとともに、
現地
へ行くことを希望される場合には、
乗客
一名について三名以内の
輸送
について便宜を供与申し上げるということで、
関係
各支店に指令をいたしております。十五日二十三時三十分現在では、
外国人
の
乗客
六十八名の
うち
、四十七名の
方々
について御
家族
との
連絡
がとれております。
現地
行きを希望される方は、十五日二十三時三十分現在で、
バンコク
で
JL
四六三便に搭乗された二名のほか、ジャカルタで三名、
ローマ
で一名ある
模様
でございます。 それから、
運輸省
といたしましてとりました
措置
を申し上げますと、私
ども
の
航空局
の
笠松好太郎
という
航空事故調査課長
がおりますが、これを十五日午前
羽田発
の
日航
の
救援機
に乗せまして
現地
に直ちに
派遣
いたしまして、
インド政府
による
事故調査
に立ち合わせることといたしております。 それから
丹羽運輸大臣
は、昨日の午前十時三十分、
在日インド大使
を訪問いたしまして、遺憾の意を表明いたしますとともに、
インド政府
の行なう
事故調査
に
日本側
が立ち会うこと、
救援機
と
遺族団
の
受け入れ等
につきましても
インド政府
の協力を要請した次第でございます。これに対して、
インド政府
はきわめて好意的な
受け入れ方
をしていただきました。 また、
インド政府
との直接の
連絡
に当たらしめるために、私
ども航空局
の松本という参事官を本日午後
羽田発
の
日航機
で
ニューデリー
に
派遣
すべく、目下
羽田
におもむいておる段階でございます。 それからなお、
政府
は、十五日午前の
持ち回り閣議
によりまして、
総理府
に、
運輸大臣
を
本部長
といたしまして、
内閣官房
、
総理府
、外務省、厚生省の各
次官等
を
構成員
とする
日航機事故対策本部
を設置することを決定いたしました。同
本部
は、同日午後第一回の
会議
を開催いたしまして、
救援活動
、
遺族対策
、
事故原因
の究明、国際線の
安全確保対策等
を推進することに決定いたした次第でございます。 なお、もう一表つけてございますのは、
遭難乗客
の
国籍別
の数でございまして、念のためにつけてございます。
概要
、以上のとおりでございます。
今澄勇
9
○
今澄委員長
これにて
説明
は終わりました。 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時三分散会