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1972-04-14 第68回国会 衆議院 交通安全対策特別委員会 第5号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
四十七年四月十四日(金曜日) 午後零時四十二分
開議
出席委員
委員長
今澄
勇君
理事
大竹 太郎君
理事
佐藤
守良
君
理事
丹羽
久章
君
理事
後藤
俊男
君
理事
宮井
泰良
君
理事
渡辺
武三
君
小此木彦三郎
君
左藤
恵君 斉藤滋与史君 野中 英二君
山下
徳夫
君
長谷部七郎
君
出席国務大臣
運 輸 大 臣
丹羽喬四郎
君
出席政府委員
内閣総理大臣官
房交通安全対策
室長
須藤
博忠君
運輸政務次官
佐藤
孝行君
海上保安庁長官
手塚 良成君
海上保安庁次長
須賀貞之助
君
委員外
の
出席者
警察庁交通局交
通企画課長
寺尾 繁君
建設省道路局道
路交通管理室長
加瀬 正蔵君
—————————————
四月十四日
理事加藤六月
君同日
理事辞任
につき、その
補欠
として
中村弘海
君が
理事
に当選した。
—————————————
四月十三日
海上交通安全法案
(
内閣提出
第一〇一号) 同月七日
貨物自動車
の
安全輸送確保
に関する
請願
(
勝澤
芳雄
君
紹介
)(第二三四四号) 同(
斉藤正男
君
紹介
)(第二三四五号) 同(
八木昇
君
紹介
)(第二三四六号) 同(
勝澤芳雄
君
紹介
)(第二三九三号) 同(
金丸徳重
君
紹介
)(第二三九四号) 同(
後藤俊男
君
紹介
)(第二三九五号) 同(
斉藤正男
君
紹介
)(第二三九六号) 同(
佐藤観樹
君
紹介
)(第二三九七号) 同(
田中恒利
君
紹介
)(第二三九八号) 同(
武部文
君
紹介
)(第二三九九号) 同(
土井たか子
君
紹介
)(第二四〇〇号) 同(
中嶋英夫
君
紹介
)(第二四〇一号) 同(
長谷部七郎
君
紹介
)(第二四〇二号) 同(
平林剛
君
紹介
)(第二四〇三号) 同(
松浦利
尚君
紹介
)(第二四〇四号) 同(
三木喜夫
君
紹介
)(第二四〇五号) 同(
八木昇
君
紹介
)(第二四〇六号) 同月十三日
貨物自動車
の
安全輸送確保
に関する
請願
(井野 正
揮君紹介
)(第二四四二号) 同(
大原亨
君
紹介
)(第二四四三号) 同(
角屋堅次郎
君
紹介
)(第二四四四号) 同(
川俣健二郎
君
紹介
)(第二四四五号) 同(
久保三郎
君
紹介
)(第二四四六号) 同(
島本虎三
君
紹介
)(第二四四七号) 同(
田中恒利
君
紹介
)(第二四四八号) 同(
武部文
君
紹介
)(第二四四九号) 同(
平林剛
君
紹介
)(第二四五〇号) 同(
安井吉典
君
紹介
)(第二四五一号) 同(
山口鶴男
君
紹介
)(第二四五二号) 同(
山中吾郎
君
紹介
)(第二四五三号) 同(
島本虎三
君
紹介
)(第二四八四号) 同(
土井たか子
君
紹介
)(第二四八五号) 同(
堀昌雄
君
紹介
)(第二四八六号) 同(
山口鶴男
君
紹介
)(第二四八七号) 同外二件(
土井たか子
君
紹介
)(第二五三〇号) 同外二件(
井岡大治
君
紹介
)(第二五七二号) 同(
久保三郎
君
紹介
)(第二五七三号) 同(
武部文
君
紹介
)(第二五七四号) 同外一件(
古川喜一
君
紹介
)(第二五七五号) 同外三件(
井岡大治
君
紹介
)(第二六一六号) 同(
内藤良平
君
紹介
)(第二六一七号) は本
委員会
に付託された。
—————————————
本日の
会議
に付した案件
理事
の
辞任
及び
補欠選任
海上交通安全法案
(
内閣提出
第一〇一号) ————◇—————
今澄勇
1
○
今澄委員長
これより
会議
を開きます。 この際、おはかりいたします。
理事加藤六月
君から
理事辞任
の申し出があります。これを許可するに御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
今澄勇
2
○
今澄委員長
御
異議
なしと認め、さよう決しました。 なお、その
補欠選任
につきましては、先例により、
委員長
に御一任願いたいと思いますが、御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
今澄勇
3
○
今澄委員長
御
異議
なしと認めます。よって、
委員長
は、
中村弘海
君を
理事
に指名いたします。 ————◇—————
今澄勇
4
○
今澄委員長
内閣提出
の
海上交通安全法案
を
議題
といたします。
今澄勇
5
○
今澄委員長
政府
より
提案理由
の
説明
を聴取いたします。
丹羽運輸大臣
。
丹羽喬四郎
6
○
丹羽国務大臣
ただいま
議題
となりました
海上交通安全法案
の
提案理由
につきまして御
説明
申し上げます。 最近の
海上輸送
の
活発化
に伴い、わが国の
主要港湾
の多くを有する
東京湾
、
伊勢湾
及び
瀬戸内海
においては
船舶交通
がきわめてふくそうしてきており、これらの
海域
における
衝突
、乗り上げ等の
海難
は
全国沿岸
におけるそれの約半数にものぼっております。 一方、近時は
船舶
の
大型化
が著しく進んでおり、これらの
海域
において一
たん海難
が発生いたしますと、甚大な
災害
を引き起こすおそれがあります。 このような
海難
を防止するため、
船舶交通
の安全を
確保
するための
現行法律
といたしましては、
海上衝突予防法
と
港則法
とがありますが、
海上衝突予防法
は、
海上一般
における
船舶交通
の
基本原則
を定めた
国際規則
を国内法化したもので、多数の
船舶
がひんぱんに
航行
する
海域
における
交通規制法規
としては不十分なものでありますし、また、
港則法
は、限られた港内のみに適用される
法律
でありますので、
東京湾等
の
船舶交通
がふくそうしている
海域
については、いまだ
船舶交通
の安全をはかるための
法制
が十分に
整備
されていないのが
実情
であります。 このような
現状
にかんがみ、
東京湾等
の
船舶交通
がふくそうしている
海域
における
船舶交通
の
規制
を行なうため
所要
の
法制
を
整備
することが緊急に必要であると考えられます。 このような観点から、これらの
海域
における
船舶交通
について特別の
交通方法
を定めるとともに、その危険を防止するため特別な
規制
を行なうこととしたものであります。 次に、この
法律案
のおもな内容について御
説明
申し上げます。 第一に、この
法律案
は、
東京湾
、
伊勢湾
及び
瀬戸内海
の三
海域
に適用することといたしております。 第二に、これらの
海域
内の
浦賀水道航路
、
中ノ瀬航路
、
伊良湖水道航路
、
明石海峡航路
、
備讃瀬戸東航路
、
宇高東航路
、
字高西航路
、
備讃瀬戸北航路
、
備讃瀬戸南航路
、
水島航路
及び
来島海峡航路
の十一
航路
について次のような
交通方法
を定めることといたしております。 まず、すべての
航路
に適用される
一般的交通方法
として、
航路
に出入し、または
航路
を横断する
船舶
は、
航路
を
航行
している他の
船舶
の
進路
を避けなければならないことといたしております。なお、漁労に従事している
船舶
、
工事
・
作業
を行なっている
船舶等
は、長さが二百メートル以上の
船舶
である
巨大船
が
航路
を通航している場合に限ってその
進路
を避ければ足りることといたしております。また、
一定
の大きさ以上の
船舶
は、
航路
を
航行
しなければならないこと、
航路
の
一定
の区間において速力を制限し、及び横断を禁止することができること、
航路
内においては、
錨泊
を禁止すること
等安全確保
のため必要な
規制
を行なうこととしております。 次に、各
航路ごと
の
実情
に応じ、それぞれの
航路
について
右側通航
、一方
通航等
の
交通方法
を定めることとしております。 また、
巨大船
、
危険物積載船等
の特殊な
船舶
に・ついては、これらの
船舶
が
航路
を
航行
する
予定時刻等
をあらかじめ通報させることとし、これらの
船舶
に対しては、必要に応じ、
航行予定時刻
の
変更等
を命ずることができることとしております。 第三に、
船舶交通
に対する危険を防止するため、
航路
及びその周辺で
工事等
を行なおうとする者は、許可を受けること、その他の
適用海域
において
工事等
を行なおうとする者は、届け出を要することとするとともに、
工事
・
作業
の
施行等
に際しては、必要に応じ臨時の
交通制限
を行なうことができることといたしております。 また、
適用海域
内の狭
水道
においては、必要により、その
水道
を
航行
する
船舶
の
航行
に適する経路を指定することができることといたしております。 その他、
船舶
が表示すべき
燈火及び標識
、この
法律
の
施行
に関する
重要事項
についての
海上安全船員教育審議会
への諮問、
罰則等
について
所要
の規定を
整備
することといたしております。 以上が、この
法律案
を提案する
理由
であります。 何とぞ、慎重御
審議
の上、すみやかに御賛成いただきますようお願い申し上げます。
今澄勇
7
○
今澄委員長
これにて
提案理由
の
説明
は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ります。 ————◇—————
今澄勇
8
○
今澄委員長
この際、
交通安全対策
に関する件について、
佐藤守良
君から発言を求められておりますので、これを許します。
佐藤守良
君。
佐藤守良
9
○
佐藤
(守)
委員
昭和
四十七年春の
全国交通安全運動事情等視察
のため、去る四月六日、
中野区立丸山小学校付近
を視察してまいりましたので、その
概要
を御報告申し上げます。
視察委員
は、
今澄委員長
、
丹羽久章
君、
宮井泰良
君、
渡辺武三
君、
山下徳夫
君、
長谷部七郎
君、
沖本泰幸
君、及び私
佐藤守良
であります。また、
地元選出議員
の
小峯柳
多君、
大久保直彦
君、
和田耕作
君、
松本善明
君の参加を得ました。 午前七時衆議院をバスで出発、途中、
須藤交通安全対策室長
より、春の
全国交通安全運動
の
実施
について
説明
を聴取しました。 午前七時四十分
丸山小学校
に到着、ここで
野方警察署長
より、管内の
交通事情
、
交通事故
の
状況
、
丸山小学校長
より、
交通安全教育
の
方針等
について
説明
を聴取しました。 のち、
丸山小学校付近
における生徒の
登校状況
及び
スクールゾーン設置状況
、
沼袋付近
の
渋滞状況
、
交通安全運動
の
実施状況等
を視察し、
中野区役所会議室
において、都・
区内
の
交通事情
及びその
安全対策
について
説明
を聴取しました。 まず、
中野区長
、都副知事及び
中野
区
議会議長
から
一般的説明
を聴取しましたが、特に、
議長
から、
中野
区は
人口密度
が高いのに
公園面積
が少なく、
非常災害
時の
避難所
もない
実情
なので、約四万坪の刑務所の移転について配慮を願いたい旨の
要望
があり、次に
警視庁交通部長
より、都の
交通事情
、
交通事故
及びその
安全対策
について
説明
を聴取し、
都公害局長
から東京都
交通安全計画
の要旨について
説明
を聴取しました。 さらに
中野
区
環境部長
から、区の
交通事情
、
交通安全対策
について
説明
を聴取しましたが、その
概要
は次のとおりであります。
中野
区は、
人口
三十六万、
人口密度
は都内で第三位で、山ノ手の
住宅街
として、
都心部
と
郊外部
を結ぶ
中間点
に位置し、
幹線道路
が、
青梅街道
など五
路線
が東西に、さらに環状七号線など四
路線
が
南北
に通じ、その結果、
通過交通量
がきわめて多い
現状
にあり、
区内
における
交通事故
の六割以上が
幹線道路
において発生している
実情
であります。 他方、
生活道路
については、幅員五メートル以下のものが多く、ほとんど歩、車道の区別がない
道路
であり、
こども
の
遊び場
が少ないのと相まって、
こども
の
事故
が多いのも特徴となっております。したがって、
中野
区としては、
通過車両対策
と
生活道路
における
交通安全対策
が最大の課題となっており、
通過車両対策
としては、大
駐車場
の
建設
、
南北
の
輸送確保
のための
地下鉄建設
、踏切二十一カ所の
立体交差化
などを推進する必要があり、
生活道路
における
交通安全対策
としては、
交通安全運動
の推進、
交通安全施設
の
整備
、
公園
の
確保
及び
交通安全教育
の徹底を期しているところであります。 次いで、
地元代表
である
交通安全協会会長
、
丸山小学校代表
及び江古田四丁目
町内会長
から、
裏通り対策
としての交差点の拡幅と
立体交差化
、
通学路
と
学区制
の再検討、
電柱
の
地下埋設化
と
電柱広告
の撤去、
交通専門病院
の
設置
と
救急医療体制
の
整備
、
交通安全教育教材
の
整備
、
こども
の
遊び場
、
交通公園等
の
増設
、
違反自動車
の
取り締まりモニター制
の
確立等
の
要望
を聴取いたしました。 以上が
中野
区における
調査
の
概要
でありますが、本
調査
の結果、次のような
問題点
とそれに対する
措置
が必要であると思われます。 一、
人口密度
の高い割合にもかかわらず
公園面積
が少ないので、
こども
の
遊び場
の
確保
のためにも
交通公園
の
増設
などの
設置
が必要であること。 二、
交通専門病院
は、
交通事故
の
増加傾向
に応じ
増設
する必要があるが、特に脳外科など専門医のいる
救急病院
を
整備
し、
救急医療体制
の充実をはかるための
措置
が必要であること。 三、
区内南北
に通ずる
交通
の
渋滞
が著しいので、
道路網
の
整備
、
地下鉄
の
建設等
の
措置
について検討する必要があること。 四、
小学校
における
交通安全教育
の
重要性
は早くから認識され、努力されているところであるが、いまだ
教材
等十分でない面があるので、すみやかに
教材
の
整備
等必要な
助成措置
を講じること。 以上でありますが、
政府
は必要な
財政措置
について十分配慮し、
交通安全施策
が一そう推進されんことを望むものであります。
今澄勇
10
○
今澄委員長
次回は公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時五十三分散会