○曽祢
委員 最後に、これは苦言になりますけれども、国際文化事業をやるという、
外務省がこの間非常にいいことをしたと思ったのです。それは、
アメリカから有力な労働組合のリーダー、実際上来た人は三人になりましたけれども、これを
外務省の国際文化事業の一端として
日本に呼ぶ、これは
外務省大ヒットだと思ったところが、とんでもない大エラーをやりまして、この有力な人、特に
アメリカ合同自動車労組、UAWの副会長のフレーザー、これはなかなか
アメリカにおいてもソーシャル・スタンディングの高い人です。しかも、御夫人つきで呼んでいる。さすがに
外務省はいきなことをすると思って感心したところが、この三カップル、あとお二人のやはり労働組合のリーダー、これが羽田に来たところが、
外務省も労働省も、
課長も係官も事務官も一人も来ていない。それの世話に出したのが、何か
外務省が力を入れてつくっている外国人サービス係が一人ぽつんと来ておった。幸いにして同盟の国際部長が行っておったからよかったものの、全くこれは呼んでかえってマイナス、これこそ国費の乱用これに過ぐるものはない、こういうような
事態がございまして、さっそく労組のほうからも注意があって、ほんとうは外務次官のところまで出かけていって大いに詰問もし、あやまりもして、そういうことのないように
——まだ滞在中なんですよ。もうそれはそれで事務的には軌道に乗せましたが、あえてこの際国会の記録に残すというと何か意地が悪いようだけれども、
外務大臣もせっかく国際文化基金をやろうというのに、いいことをやったのに、そういうつまらない形式主義で、たくさんお客さんが来るのだからうるさいや、聞いてみたら、この間消費者運動の
アメリカの婦
人たちを呼んだときから、
外務省のあれは行っていないでそういう人に世話をさせている。それは宿屋の世話をさせるのと、儀礼的にも応接して、来たらさっそく日程の相談をするという、そういう心がまえ
——仏つくって魂入れずですよ。絶対にそういうことのないように、しっかり
外務大臣が掌握されて、せっかくいいことをやるのに大エラーをしないようにお願いしたいと思うのですが、
外務大臣の御所見を聞いて、本日の質問を終わらしていただきます。