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曽祢委員 基本的認識としては、やはり絶対不動の
平和条約で全面的な
平和条約であるということをとるのは、非常に私はまずい。ですからこれは軽々しく
条約を取り扱うことはいけませんけれども、やはり基本的認識は正統
政府ができて、それと国交調整やるのですから、この旧
条約は悪いけれども、神だなに
上げたような形になりますか、新
条約によって事実上安楽死になりますか、知りませんけれども、そういうような方向をやはりわれわれはとる必要があるという
意見だけを申し
上げておきます。
時間がありませんけれども、もう
一つだけ伺いたいのは、これは私非常に重要な問題だと思ってぜひひとつ取り
上げたいのは、実はこの間のわが党の春日
委員長の本
会議質問で、日中の国交調整に関連して
台湾防衛について
質問した項に対する
大臣のお
考えに、私非常に気になることがあるんです。それは何かというと、
大臣は
台湾防衛については
アメリカが全責任を持っておる、これは御
承知のとおりである、しかしそれだからといって
日本のほうに責任がないかというとそうじゃない、いろいろこう言っておられて、
日本から発進することもあり得るので、この限度におきましては、
わが国もまた
台湾の防衛に関連がある、かように御理解を願いたい。——関連があることはいいですよ。そこで次に実際問題とすると、
わが国の防衛責任というものの発動が一体起こり得るのかという問題である。これをずっと言いまして
大臣は、私は現実の問題とすると、
わが国の防衛責任という問題は起こらないんじゃないかというふうに見ている、こういうような答えで、
わが国の防衛責任という問題がお答えで非常に明瞭であるというふうに言っておられるのですが、私は
わが国は防衛の責任はない、
台湾であろうが朝鮮であろうが、
日華平和条約による——
アメリカは、
アメリカと
台湾あるいは韓国との
条約によって、それぞれの地域を防衛する
条約上の責任というか義務を持っています。
わが国は
アメリカに対して日米防衛のため及び極東の平和と安全のために
基地を貸与することは
条約上の義務ですね。その
基地から戦闘作戦行動に出ていく場合、この場合にイエス、ノーを言うということがありますよね。しかし、それは防衛の責任を分担することじゃないと思うんですよ。あくまでも防衛は、
日本の憲法の精神からいってでも、防衛の責任を外国の
領土に対して負うということはあり得ない。私は
ことばじりをとらえるんじゃありません。これは非常に重大であるから、
条約上
基地貸与の義務があるし、そのことによって発進の場合にもしイエスを言ったならば、
政治的に非常に問題が起こりますね、その
アメリカが戦うような国からは、しかし、それは防衛の責任を
日本が分担しているからじゃない。
日本の安全保障のために必要だと思って
基地を貸与した。そこから極東の平和や安全と
日本の平和とのかかわり合いから、もし
日本がイエスを言うならば、
基地から発進することを許容するということは
条約上の義務であるけれども、それは防衛の分担の責任だということなら、とんでもないことになると思うんですよ。そういうふうに感ずるんですが、そうじゃないでしょうか。もし私の言うことが正しいならば、防衛の責任とか分担とかいうことじゃないというふうに、これはむしろ明快に訂正なすったほうがいいんじゃないかと思います。