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石川委員 科学技術庁長官はそういう労働問題はおわかりにならないから御
答弁にならなかったようですが、この
通達は撤回してもらわなければいかぬと思うのですよ。こんなことを言ったら、明らかに労働基準法違反ですよ。裁判ざたにするようなことでないから裁判にもしないでしょうが、公のところでやったら、こういう
通達は一体何だと、これは一笑に付されますよ。慣例としては、むちゃくちゃに休まれちゃ困るから、上長に了解を得るということは、常識として行なわれるでしょう。しかし、
通達を出して、所属上長の承認を得て正式の手続でなければ与えないぞといっているところは、日本国じゅうぼくはないと思うのですよ。慣習としてはこれはわかります。慣習としてはそうあるべきだ。
従業員の態度としてはわかるのですよ。しかし、
当局のほう、あるいは会社の側からこういった
通達が出るということはまずないでしょうね、そういった何か組合員に対する
一つの偏見があると私は見ているのです。だから、こういうりっぱな
報告が出ても無視してしまうという態度がそこから出てくる。第一項目に出ていてちゃんと
注意されてあったものが全然無視されている。これは
注意深く読めば、なるほどそうだとすぐわかるわけですよ。これが全然無視されている。
それから、実はこの前も
東海へ社会党の
関係で行きましていろいろ話をしたのですけれども、その話の蒸し返しになりますから、きょうはやりません。しかし、
理事長はそのときに出ておられないで、きょうはどうしても
理事長に出てもらいたかったのですけれども、
理事長は出ておられませんから、
理事長のいらっしゃるところで、あらためて話をしたいと思っております。
その中で、
あと一つ、どうしてもわれわれここで明らかにしておきたいのは、たとえば再
処理工場については、いろいろ問題があります。たとえば不活性元素の問題なんかは世界的な問題です。これは
原子力発電所どころの問題じゃありませんね。
廃棄物の中でのたとえばクリプトン、トリチウムの問題は、これはたいへんな問題になっているわけです。これをど
処理するか。この不活性元素は、不活性だからどうにもならないのだといってほっておいていいのかどうか。ほかの国では人里離れたところでやっているからまだいいかもしらぬけれども、日本の場合のように、日立があり水戸がすぐ
わきにあるというふうな
場所では、特にこの点は何らかの
対策が必要なんではないかという危険性は、知る人ぞ知るでもって、
不安感を持つのは当然だと私は思うのです。ところが、この前も話をして私は驚いたのでありますけれども、
原子力研究所では、いろいろな就業規則なり何なりというものがあるでしょう。所の方針というものがあるでしょう。しかし、それに優先するものは、私は
原子力基本法だと思うのですよ。平和の問題に関し、ことに自主、民主、公開という原則は厳然として貫くということを
当局は何回もおっしゃっているけれども、実際はそうなっていない。秘密主義です。たとえばこの間大飯の発電所の安全審査に開する申請書と、それからそれに対する
会議録なんかもらいましたが、こんな薄っぺらなものですね。あんなものでわれわれとても
安全性を確認できませんよ。アメリカ
あたりじゃ一五〇〇ページもありますよ、二つの発電所で。これが全部図書館に出ていますよ。図書館に行って私驚いたんですけれども、日本の図書館にも来ています。それを訳してくれといったら、とてもじゃないが訳せないという返事があったらしいようでありますけれども、そして堂々と公開されている、そして堂々と討論されている。だけど、日本の場合にはこんな薄っぺらなもので、三〇ページかそこらのもので、これで
安全性が確認されたなんてとても私は言えたものじゃないというのは、しろうと
考えでも
考えられる。そういうふうに公開の原則、
安全性の
対策というふうなものを
原子力の場合には完全に守ってもらわないと、
原子力発電所の建設は進まない、平和利用は進まないということをわれわれは絶えず警告を発しているわけです。これは、積極的にやらなければならぬ面は、大いに協力はいたしますし、また将来のエネルギー源としての
原子力の大切なことはよくわかっていますから、そういうことについては協力は惜しみません。しかし、行き過ぎた、片方の開発のほうだけが進んでしまって、
安全対策がおくれているような現在の
当局の
体制について、われわれ非常な不安を現在
感じて、いろいろ御
意見も申し上げておるわけなんです。
再
処理の問題についても、やはりそういう話を聞けば、なるほどあぶないなというふうに
感じて、そして村役場に請願をする。請願に捺印した者は、
当局のほうから所の方針にもとるということでもって、徹底的に弾圧を食っているんです。これは請願権の完全な無視ですね。基本的人権の無視ですよ。こんなばかなことがあっていいんだろうか、ちょっとどうかしているんじゃなかろうかと思うんです。ほかにもたくさんあるんです。ほかにもたくさんあるんですが、たとえばこの反対のための請願をする。それを出した者の名前を全部、だれかスパイをさせたかどうか、調べ上げて、そこのうちまで上長が行っている。所の方針にもとるから——所の方針と言うんだけれども、これは動燃団の
関係で
原研の
関係じゃ直接ないわけですね。こういうことがあっていいんだろうか。これは労働組合としてはえらい憤激して、何回も抗議をしているわけなんですけれども、このとった
措置は一体正しかったと
科学技術庁長官思いますか。