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瀬長委員 時間がありませんので、最後に御要望申し上げておきますが、この旧
日本軍隊と
軍人の
沖繩県民に与えたこの残虐行為は、これは二十七年前であったわけでありますが、戦争中、戦後にかけてやられておる。しかも
日本軍人から、軍隊からやられておる。この問題は、たとえば自衛隊が日本の防衛のためだといっていま行っている。あのときも防衛のためだといって
沖繩にやってきた。この防衛のためにやってきた旧
日本軍隊と
軍人が、防衛されなければならない
沖繩県民をむしろ
アメリカと一緒になって殺した。さらに財産を奪った。この連中が、あのときは
ほんとうにどうもああいったことで、集団的に頭がおかしくなっていたかもしれないと、少なくともあやまるという
姿勢が普通考えられる人間としての常識だと思うのです。ところが、あれは当然あたりまえのことをやったんだというふうに開き直る。旧
日本軍隊がやっているんだから。いまの自衛隊の中で——私この前
調査資料を出してほしいといって防衛庁から資料が来ましたが、すでに二千人余り旧
日本軍隊の将官と佐官が、尉官は一人しかおりません。これがほとんど指揮系統の上官を占めている。こうなりますと、いま
沖繩県民が言っているのは、旧
日本軍隊は亡霊になったかもしれないが、この亡霊は、機関銃からミサイルを持っていま
沖繩に配備されようとしておる。そこまできおります。だからこの問題を安易に
政府が考えて、単に政治家がその場限りの答弁をする、善処する、
調査する、やがて出すといったような——私はそう考えませんが、おざなりの答弁であるということになると、真実はすぐ明らかになります。一週間、二週間待たずに明らかになってきます。そういった
沖繩県民の感情は毎日毎日激化してくる、これは当然なんです。殺されてもたたかれても、財産を破壊され、奪われても、娘を強姦されても、もう裁判する権利もない。その後、旧
日本軍隊からこれを引き継いだのはだれか、
アメリカ侵略軍だ。この
アメリカ侵略軍がそういったことを引き続き二十七年やっている。この中に反軍思想、戦争反対、軍国主義復活反対、これはどうしても阻止しなければならぬという問題はそこから出てくるわけです。他府県の人では、じかに身に
感じ得ないような体験を
沖繩県民はやっておるわけなんです。問題はそこを原点として
調査され、さらに誤りなく県民の要求が入れられるように努力してもらわないととんでもないことになるのではないか。その
責任はあげて
政府にあるのであって、
沖繩県民にあるのではないという点を明確にこの際申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。