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須藤五郎君 私は、
会期延長の件につきまして、
日本共産党を代表して
反対の
意思を表明したいと思います。
われわれ
日本共産党は、
議会制民主主義を尊重する党でありますが、そのためには
議員の
発言の
保障と
国会の
民主的運営が尊重されなければならないと考えております。今回の六十七
国会でまず問題になりましたのはもどうして
参議院を民主的に
運営するかという点でございました。民主的な
運営をするためには、
国会の
正常化を守っていくためには、私はまず何よりも
会期の
延長ということは避けなければならないと考えるものです。なぜ今回
会期を
延長しなければならないかにつきまして、何ら
理由が明らかになっておりません。さきに
衆議院におきまして
沖繩協定の
強行採決をやり、その結果、
関連法案の
審議はできなくなってきておると言わなければなりません。空白ができたために、
関連法案を十分に
審議する時間が実は足りなくなったわけです。この
関連法案の
審議を妨害したのは一体だれかといえば、
政府・
自民党であると言わなければなりません。なぜ
強行採決をやらなければならなかったのか。
参議院での
自然成立をねらうと同時に、
協定の反民族的かつ欺瞞に満ちたものである点を
国民の前に明らかにされることをおそれたからだと言わなければなりません。スポーツにたとえますならば、百メートル走者の
優勝者が
決勝点に入ろうとした瞬間に
決勝点を二十メートルほど
あとのほうにずらしてしまうのと同じことだと言わなければなりません。私は、先ほど議運の
理事懇でも話したことでありますが、
相撲で申しますならば、横綱が押し出されようとした瞬間に、だれかが
土俵のワクをすっと広げてしまう。このようなことがあったら、おそらく
相撲を見ている観衆は黙ってはいないと思うのです。承知するはずがない、こう私は考えます。それと同じようなことがこの
国会でなされている。
国会にもちゃんと
ルールというものがあります。そのために、
国会の始まりに幾日間の
会期というものを私はきめてあると思うのです。そのきめられた
会期というものを守っていくのが私は
国会の
ルールである。その
会期内において
審議ができるだけの
法案を出してくるのが私は
政府の責任だと、こう考えております。このような非民主的、不当きわまる
会期延長に対しましては、私は、心からの怒りをもって
反対の
意思を表明するものでございます。