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宮之原貞光君 どうもそう質問をはぐらかされたのじゃ、私も困るのですけれ
どもね、時間は過ぎるし。それはそれでいいでしょう、大臣は。
それで、
総理に私は
最後にお聞きいたしたいのですが、教育の問題について。いまのやりとりの中でも、私は
総理はお聞きだと思います。しかも、
総理は、先般の本委員会におきますところの民社党の高山議員の質問に対して、いろいろ検討する、今後の検討課題だということもおっしゃられておったのですが、事、教育問題は、私はやはり
日本ではあまりにも教育が政治的に取り上げられ過ぎてきたという要因があるのじゃないかと思います。ここの中に、今日の教育委員会制度の非常に大きな問題があったということも私は指摘せざるを得ないのです。そのことはよく、二十四
国会の中ですでにきまったものだ、こうおっしゃるけれ
ども、あれのきまり方はどうですか。あれに反対したのは教員団体だけじゃないですよ。全国の教育委員会から、市町村から、それから青年団から、あるいはPTAの協議会から、あるいは東西の十大学長から、各
新聞、世論がこぞって、現行法を守るべきだと、こう言ったのを、当時の皆さんがこれは野党を押し切ったんですよ。しかも、その
国会でのやり方を見てごらんなさいよ。全くもう、何と申しますか
——当時鳩山内閣だったでしょう。出されたところのたくさんの重要
法案があった。憲法
調査会
法案とか、あるいは教科書
法案とか、あるいは教育制度
審議会設置
法案とか、それから小選挙区法でしょう、そういうものはみんなかなぐり捨てて、これ一本にあなた方はしぼってきて、この参議院では六月の初めまで
国会を延長して、警察官を五百人も中に導入して、それで有無を言わさず押しつけてきたんですよ。それで、あれはできたんだから、できたんだから、こう言って、これに従え、従え、こういうしろもの、言うならば、あの教育委員会の制度、今日の教育行政制度の基本をなしたところの現行法をきめるとき、政治的な
皆さん方の暴力的な圧力があったことははっきりしているんですよ。そういうものでできてきた。ここにそもそも、私は今日の教育の大きな問題点が内在すると思う。少なくとも、
総理、教育というのは国家百年の大計でしょう。しかも、この教育の問題について、一番国民的な合意を必要としなければならない問題ですね、これは。いかに時の政治権力がどうだといえ
ども、そういうしろものをああいう過程の中で生んできた、それを
沖繩の皆さんはよく知っているんですよ、
沖繩の皆さんは。今日の教育委員会法のもって生まれたところのゆえん、あるいは教育委員会法ができたところのあとはどうですか。現行教育法の
地方教育行政の組織及び運営に関する
法律ができた後はどうですか。勤評の問題、学テの問題、教科書法の問題、数えればきりないぐらいに常に教育の問題が政争の具に供されてきておるんです。しかも、それは強引に議会民主主義というものを踏みにじった形で通過させられているというのが今日の教育です。言うならば、
国会というものは男を女にするとか女を男にする以外のことは何でもできる、多数さえ握れば。そういう
気持ちでもって教育までやってきた、そこが私は国民の、特に若い層が政治不信、政治不信と言う要素を生んでいるところの
一つの要素でもあると思います。それだけに、教育の問題については、国民の協力が得られるように、常にしんぼう強く相互の意思の疎通をはからなければならないと思うんです。中教審の答申が出ていますけれ
ども、おそらく来年はまた問答無用に私はやられるに違いないと思うんですがね。もし、それだけは別ですというなら、はっきり
総理の話も聞きたいんですけれ
どもね。そういうもの腰で生まれたところの今日の
日本の教育というものを
沖繩の
皆さん方は知っておるんですよ。それだけに、先ほど申し上げたように、自分たちが血であがなってようやくできたところのあのりっぱな教育を、また
本土に
復帰する
時点ですべてが御破算になりはしないかと、その心配が先立つのは、これは当然じゃないですか。そこのところに非常に根深い反対の意思があるんですよ。そういう
一つのものだという考えなしに、これを問答無用に押し切ろうという、ここのところを私はやはり反省すべきだと思う。もちろん、この問題については、すべてが
政府や自民党の皆さんに非があるとは言わぬ。それは私
ども考えなきゃならない点があるでしょう。しかしながら、時の政治権力を握っているのはあなた方でしょう。あなた方が謙虚になって初めて、教育の問題について合意が得られるようにこうしようと考えて、いろんな問題をしんぼう強く出される。その中からこそいろんな問題で合意の線が出てくるんじゃありませんか。事、少なくとも、今日までの
日本の教育行政あるいは教育というものはそういうものの中から出てきたところに、
沖繩県民は不信を持っているんですよ。そういうことがないとするならば、これは今後は絶対にそういうことがないということを明確にしない限り、これは
沖繩県民はこの問題について非常な不安と不満を持つのは当然じゃないでしょうか。
総理、いかがなものですか、この事、教育の問題についてどうお考えになりますか。