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阿部(助)
委員 私はその点多少こだわるのでありますけれども、任命は
政府がおやりになるとすると、選ばれる
人たちそれぞれその
立場があり、スタンダードがあるわけであります。どうしても
本土から選ばれる。また
政府の任命する場合にはえてして
政府に都合のいい
人たちが選ばれる。だからいまの
日本のいろいろな
審議会なんか見てごらんなさい。名前をあげませんけれども、同じ学者と称せられる
人たちが、この
審議会にもこの調査会にもという形で、めちゃめちゃに多く兼務をしておるわけであります。そういう点からいくと、出てくる成案はもう大体想像がつくような、
しかも私
たちの
立場からいけば非常に気に食わない結論が初めから出てくるような仕組みになっておると
しかわれわれには思えない。そういうことで、
沖繩が今度これから、そういう
本土の意図によって動かされておるとすれば、今日まで苦労してきた、そして
復帰のためにいろいろと苦労し、運動してきた、ある意味でほんとうになまなましい体験をしてきた、これだけの情熱とこれだけの創意くふうを出すならば、必ずや
沖繩の
県民は
自分たちの力である程度やっていくだろう。問題は、それに対する
経済的な裏づけを国のほうでめんどう見てやりつつ、
発展を願う、これが
長官が先ほどからおっしゃるようなあたたかい受け入れ体制をつくるということになるのじゃないか。ここからいろいろなものを
政府が任命してやり、あるいはいろいろな中央の出店の機関をあそこに設けてやっていくということは、親切なやり方のように見えるかもしれぬけれども、一番大事な創意くふうという、創意というものを殺してしまうのじゃないだろうか。私はあまりこの
法案のこまかいところをお伺いしようと思っておりません。
ただ問題は、その基本的な態度が、
立場が、
考え方が狂ってくると、金をつぎ込んだだけ、あるいは手をとり足をとってやるということだけで、
沖繩の
人たちが一体しあわせになるんだろうかどうだろうかという点に私はいささか不安を感ずるわけであります。そういう点でお伺いしておるのでありまして、
大臣の意図は私はわかります。
大臣の気持ちはわかる。
しかし、
大臣がいつまでも
沖繩を担当しておるわけではないし、こういう
制度をつくっていけば、そのうちにまたひん曲がってくる。やはりつくる場合、ここで初めから、たとえば
理事長の任命にしましても、私は、
理事長は
沖繩の
人たちから選んで、それを総理が任命するならする、
沖繩からこの
理事長は出すということが大切だと思うのですが、この点はどうですか。