○中村(重)
委員 いままで七・七%であったのが若干伸びているのだけれ
ども、それは四半期別にずっと変わっていくのですね。だから実際は、九%というのは資料を見られればわかるのだけれ
ども、われわれも絶えずその三
機関から送ってきてもらっている資料を見ているわけだ。こう動いているわけだ。動いているんだけれ
ども、実際は比率というものはなかなか伸びていないということが
実態なんです。だが、どうしてもあなた方の頭の中にこれは
補完機関であるという
考え方、なかんずく大蔵省にこの点が強いと私は思うのです。大蔵省はやはり民間
金融機関からの圧力というものが強くかかっているのです。特金課長もいま見えているんだけれ
ども、それが非常に強い。それをたたき破っていくためには
中小企業庁がもっと積極的にならなければだめですよ。ともかく一〇%以内ではいけないじゃないか、これを打ち破っていくのだというくらいのかまえがあなたのほうになければね。私も商工
委員会に十数年、いまのことは絶えず議論してきているんだから、資料を見なくたっても頭の中に資料としてあるわけだよ。なかなか破れないのだ。絶対量はふえている。しかしそれは民間もどこもふえている。貨幣価値は下がっている。こういうことなんだ。やはり
中小企業に対する三
機関の
資金ワクを拡大をしたということは、絶対量の伸びからだけは論じられないわけだ。いかに三
機関の
中小企業の借り入れ金に対するその比率が伸びておるかということ、それが私は重点でなければならぬと思う。その点が非常に弱いということです。
そこで、いま民間
金融機関の貸し出しというものが
中小企業の
信用度合いという形においてダウンすることがないのかどうかということの私のお尋ねに対しましては、まあいろいろな面からの協力要請はやっている、おっしゃるように
信用補完の
制度をまた別
ワクという形において拡大をした、これも事実である。ところがこの点に対しても先ほど
松尾委員からお尋ねがあったんだそうでありますが、これに対するあなたのほうの答えは、
担保力がない、そのためには
信用補完という形においてその
保証をつけることにおいて
信用度合いを高めていく、そういう答弁がなされたということなんです。確かにそういう面はあるわけだよ。あるわけだけれ
ども、これもまた
松尾委員指摘のように、実行面においてはたして効果があるのかどうかということが問題なんだ。無
担保保険というものは、いままで三百万であったんだから今度それを六百万にするのだ、無
担保、無
保証を、八十万であったのを百六十万にするのである、これは近代化
保険というものは、たいした利用度というものはないわけなんですから、普通
保険もしかり、これを伸ばしていくんだから、そうしててん補率にしても七〇%を八〇%にして
金融機関の危険負担率というものが非常に少なくなってきたんだから、うまくいくのではないか。確かにそういう一面もあると思う。しかしそういう
信用補完の
制度はあるんだけれ
ども、どうしても
金融機関が貸し出しを渋る。
保証協会というものは独立採算制になっている。ましてや、これに対してもあまり貸し倒れということで代弁がふえてくるということになってくると、これまた大蔵省がなかなかきびしいんだ。一定の
ワクをきめて、これ以上の代弁というものはないようにしろということで、私がこの前も
指摘しましたように
保証協会を大蔵省は直接呼び出して、これをチェックするというやり方すら行なわれてきている、あなたのほうの頭越しに。それだからなかなかきびしいでしょう。
これはいまあなたのほうから四十五年度の
実績という形で私にお示しいただいたのだけれ
ども、この普通
保険というものが金額にして約五〇%、件数にして二五%、無
担保保険が件数にして六〇%、金額にして三〇%、無
担保、無
保証と近代化を含めて件数一五%、金額にして二〇%、これは何を物語っているのか。無
担保保険の金額にして三〇%であり、件数にして六〇%ということは、いわゆる三百万というものをなかなか認められていないということだ。これは相当押えられてきているということを物語っている。
金融機関が貸しましょうといっても、
保証協会がノーと言うわけだ。
保証協会が、わがほうで
保証するのだからということで
金融機関に要請しても、
金融機関がノーと言う。これは
金融機関みずからの貸し出し等の影響ということ等と関連をしてそういう形が出てくるわけです。だからして
保証ワクを拡大するということそれ自体はけっこうなことであるけれ
ども、これによってすべて円滑に進められていくのだという安易な
考え方というものは、私は、
実態に沿わない、
現実というものを十分把握しておられない
考え方であると思っている。だから今回のようなきわめて重大な
段階においてこれをいかに是正をしていくのか、いかに実行面において効果を発揮していくのかということが運用上の重大な問題なんだから、これに対してどのような態度でもって取り組んでいこうとお
考えになっておられるのか。また、私がいまあげましたようなこうした比率というものは、どういうことからこういう比率になってきているのか、こ原因の探求というものをおやりになったのか、これに対する一般的には是正
措置をどう
考えておるのか、今回のような重要な
段階においての
措置をどうしようとしておるのかということについての、あなたの納得いくような
お答えがなければならぬと私は思う。
制度さえつくればよろしい、こういうものではない。