○
後藤委員 時間が参りましたのでもう終わりたいと思うのですが、ただ、いままでこの
国鉄の
マル生問題につきまして、当
委員会としてもかなりな時間を費やして、あらゆる面からいろいろと話をしました。さらにまた、きょうで
紛争対策委員会の結論の出る期限がきておるわけなんです。ところが、われわれが
労働組合なりその他の情勢を
調査に入ってみますと、
地方における
紛争対策委員会が全然前進をしておらぬわけなんです。前進しておるところは、わずかに五つか六つの鉄道管理局だけなんです。それ以外のところは、
地方における対策
委員会は
中身は前進しておりません。たとえば
不当労働行為の
処分の問題についてもあるいはその他の問題につきましても、
地方における対策
委員会は前進しておらぬわけなんです。その前進しておらぬ
原因は一体何だろうかと考えてみますると、
総裁としてのはっきりした態度というか、はっきりした方針が打ち出されておらないところに、
地方は迷っておる。
地方で問題がありましても、これはおまえ
本社の
関係じゃないか、
本社の方針がきまらぬから何ともしようがない。
本社のほうとしましては、
ケース・
バイ・
ケースだから
地方に聞かなければそんなものは実情はわからぬ。ピンポン玉じゃないけれども、あっちに飛んだりこっちに飛んだりしておる間に二カ月間が終わってしまう。こういうような経過をここ一、二カ月間——それはなるほど
総裁の話を聞きますと、一生縣命やっておられることはわかりますけれども、もういまごろは、この
国鉄の
マル生問題については、
紛争対策委員会できめるべきことはきちっときまって、それで
救済問題からありとあらゆる問題が
労使の間できまりました、こういうところへきれいに持ってこなければいけない時期だと私は思うわけなんです。ところが実情を調べてみますると、各
地方の対策
委員会というのは
中身は前進しておらぬわけなんです。二十幾つ
地方対策
委員会があると思うのですが、その中でわずかな数しか対策
委員会の
中身は前進しておらない、こういう実情であるわけなんです。こういうようなむずかしい情勢に今日来たらしめたということは、どう考えてみましても、
総裁のき然たる態度というか方針というものを明確に打ち出されておらない、そこに大きな
原因があるんじゃないかと私は思うわけです。たとえば、先ほど言いましたように、対策
委員会でいま一生懸命やっておるときに、この二十七日に
総裁は新聞記者会見で、
マル生運動は相変わらず推進していきます、こういうような発表をしておられるわけなんです。何もそんなことを故意に記者会見で言う必要はないじゃないですか。いままで
マル生運動についてはいろんな批判があった、これを
紛争対策委員会で処理すべく一生懸命になってやっております、それが終わった
あと国鉄における
マル生は一体どうするかということを私も検討しておるんですと、そういうようなものの言い方をすれば、ものごとの解決は早いと思うのですけれども、片方では処理
委員会をやるんだ、やるんだ、片方では
マル生はやるんだ、やるんだ、そういうものの言い方をされるものですから、
地方における
局長なり
現場長は迷うわけなんです。さらに
処分の問題にしても、やっていいのか、やらなくていいのか、
総裁の方針は一体どうなんだろう。相変わらず
ケース・
バイ・
ケースで総合的な
措置を行ないます、それ以上ちょっとも前進しておらぬ。やられた結果を見ますると、一番きびしいので
訓告であり
厳重注意、これでは
日鉄法の
処分には一切なっておらぬ。こういうようなことで一体、
職場で働いておる、これだけ
不当労働行為をやられた職員たちが納得して、これから
気持ちよく
国鉄再建のためにがんばっていくかどうかとなると、そこに私は疑問が残るわけなんですよ。ですから、ぜひひとつ
総裁としても、
処分の問題につきましては、これ以上私は言いませんけれども、厳正なる態度で
処分すべきものはきっちり
処分する。もちろん
ケース・
バイ・
ケースで
十分調査なさって適正なる
措置を行なっていただく、これはぜひお願いしたいと思うし、さらに
昇給、
昇格、
昇職の問題についても一刻も早くやってもらう、
救済制度についてもはっきりしてもらう、勤務外の勤務につきましても
労使の間できっちり話をしてもらう、これらもきょう一ぱいで日切れになると思いますけれども、
国鉄の
労働組合と動力車
労働組合もこの辺で真剣に取り組んで、すきっとしたいという
気持ちで一ぱいですから、
国鉄の
管理者である
総裁のほうとしても、そういう態度を一刻も早く明確にしてもらうということをぜひお願いしたいと思うわけです。いかがでしょうか、それらのことに対する最終的なお
気持ちとしては。