○
田邊委員 まあ副
総裁のことばが、そういう言い回しであるために、非常に私はこの成り立ちをむずかしくしているんじゃないかと思うのです。磯崎
総裁も同じだと思うのですね。あなた方は非常に頭がいいから、こういうような言い回しをして焦点をぼかそうとするけれども、この種の問題はそういう言い回しで事を済ますべき問題じゃないと思うのですね。やっぱりこういうことは間違いがあったとすれば、誤りとしてこれを認める。その上に立って今後の対処をするという、こういう私は姿勢こそが、やはり百万べんの理屈を並べたり、言い回しをするよりもとうとい、相手方に訴えるものがある、こう思うのです。その点に対してぜひ御理解をいただきたいと思うのです。その種のことは、いわば私が前回
指摘をいたしましたことに端的にあらわれていると思うのです。
職員
局長から
理事懇談会を通じて本
委員会に対して、前回の質問に対する
国鉄側の回答が出されました。その数点については誤りであったことを認めていらっしゃるわけでございます。しかし、のがれられるものについては極力のがれようという姿勢がいまだに残っていると思うのです。たとえば「札幌電力区の管理目標について」という、いわゆる
マル生運動という目標、拡大目標、これに沿った実施
方法で
国労脱会を
計画するということが具体的に書いてありましたね。ところが、これを
指摘いたしましたところが、
国鉄から持ってまいりましたのは、これは実は案であった。その後四日置きました日付でもって実は正式のやつをつくりまして、これが実は管理目標でございます。その中には、この「
国労脱会、鉄労加入を実施する
計画である。」ということは書いてない、こういうのでありますね。なぜこういったことについて、こういう言いのがれをするのか。現実に私は、これは札幌電力区長から入手をしたものじゃない、下部の職場にあったものを私どもは手に入れたのです。見せてもらったわけですね。実際の職場に、この管理目標として実施
方法をうたったものが流れておるという現実の姿。ところが、それをまた私は
指摘いたしましたら、いや、それは実は案をつくる作成の過程において下部に意見を聞いたのだというのであります。どうしてまた二重、三重に言い回しをしなければならぬのか。私はそういう
国鉄の態度というものが今日、やはり事態を混迷にしていると思うのです。この電力区長がいずれにしても作成したことは事実ですね。それで、それが誤りであるということを
指摘されたこともあるいは事実かもしれない。それで新しい管理目標というものを設定した。これが正しいといたしましょう。正しいといたしましても、この中に明らかに
国労非難、そして「許されない違法
行為等を批判しながら」この「あすなろ会」を拡大するという拡大目標が書いてある。自主的な団体であるべき「あすなろ会」の拡大に対して、電力区長がいわゆる管理目標の実施
方法として具体的に五十四人から八月十七人、九月十五人、計八十六人をいわゆる拡大する目標である、こういう業務方針の一環としてこのことが
指摘されている。これですらも問題でしょうが、自主的な組織とはいいがたいじゃありませんか。いずれにいたしましても、そういう誤りをおかしたこの現実に対して、あなた方は一体どういう
措置をとろうとするのか。四日後新しい文書を出した。その中にはまぎらわしいものもあるけれども、そのものずばり
不当労働行為なりといわば
指摘をされ、指弾をされるような表現が表面に出ていないからいいといって、それでもって済ませるのですか。私はそれだけで済まない問題があると思うのです。そういう形の中でもって、誤った管理目標を作成したこの札幌の電力区長の責任は一体どうするのですか。四日後新しい文書ができたからそれでもっていいというのですか。現実に下部に流れておるものを見ておる下部の
人たちがおります。この管理目標の七月十六日付のこの書面を見て、これによって
意思をいわば
決定をし、その具体的な実施を懸命にはかっているという、こういう事実はどうしますか。私は、そういうことを言いますと、いや、しかし現実にはこの「生産性運動グループ参加者が職員の半数を超えた時点で組合組織の変動をきたしたというような事態は起っていない。」こういうふうにあなたのほうの回答がなされておる。こんなことを私は問題にしているのじゃありませんよ。作成したこと自身に対してあなた方の負うべき責任は一体どうなのか、このことを私は問いただしているのです。どうするのですか。