○吉田(賢)
委員 ずばりと検査対象ではなくても、一つの資料といたしまして、法はいたずらに公益法人をつくるにあらず、やはり公益法人として国民、社会に、公益のために幾らかでも寄与するということが許可をする
理由であります。その辺からしてもやはり筋を通してくる。行管はずいぶんたくさんな公益法人を一応取り上げまして、各省庁に向かって
相当勧告をやったわけなんです。ですから、その辺はそれ自身が検査対象になってもならぬでも、類似の現象としてこれをつかまえて材料にするというぐらいな目の届かし方が必要だと私は思うのです。もっと言うなら、がめつくいかなければいくまいと思うのです。がめついという
ことばはえらい悪うおますけれ
ども、ともかくそういうことも対象といたしまして、それはぴんとくる。しかしじっと見ておる。直ちにそれに手を触れ、どうということではなくても、何かあるかもわからぬというぐらいな
姿勢がありましたならば、検査院の存在がやはりほんとうに厳としたものが確立していくと思います。それならば一々手を下さぬでも、ちょっと
ことばをかけるだけでも効果は一〇〇%あがってきます。そこですよ。一々全部手を下して、ああやこうや言うて言うて言いまくるということは下の下ですよ。語らずして——
日本の
ことばに、目は口ほどにものを言いという
ことばがあったと思いますね。というように、私はやはりそこまでほんとうに行くべきじゃないかと思うのですね。ですからこれは、あなたのほうから
報告書も毎年いただいておりますのです。いただいておりますので、これはまことに御苦労千万でございます。御苦労千万でございますけれ
ども、もっと何とかならぬものかな、大事な点だけでもちょっと突く。私が言う大事な点というのは、根本に触れるという意味ですよ。こんな大きな問題でなくてもよろしい、根本に触れたことをちょっちょっちょっと各省とも
相当触れていく、その辺が大事です。その辺のところがあうんの呼吸ができておらぬ。国会とあなたのほうはその辺一致して、決算
委員会と検査院とがその辺のあうんの呼吸が一致しなければいかぬです。私はそう思います。
私は、アメリカで先般、PPBSについての効率の問題もちょっと聞いたことがあるのですよ。そのときにやはり会計検査院というものの存在とか、その活動の効率化というものを少し聞いてみたりしておったのですが、だいぶ政治や根本が違いますから、ずばっと
日本はそのとおりにはいきませんけれ
ども、いずれにしても、検査院というものの存在性の重大であることをわれわれは意識しておればこそ、時に触れまして予算効率化とそれは結んでいきたいのです。でありますので、何とかこれは予算の効率的
執行という面に数歩前進ということで、四十七年度に実現するようなところまで少しがんばりませんか。そうしなければ間尺に合いませんよ。来年も再来年も同じことで、また不当事項で
新聞には何億円の何とかいうふうにちょいちょい書くようなことをいたしますけれ
ども、何億円の何ぼというような、それが最終の問題でもないですよ。そういうふうにできぬものですかね。もし何でしたら、われわれ自身も御協力いたしまして、われわれの考えているところ、見てきているところ、
経験するところを資料として提供して、そして改正するなら改正のいろいろな御参考としていただく、もしくはその辺の懇談もしていく。検査院の権威を発揮して、
日本の予算の
執行を全国民が信頼するということに持っていきたい。究極はそこですよ。だれが憎いんでも、だれがどうというのでもないのです。全国民のために、信頼し得る予算
執行のあり方、この実現が望ましいだけですよ。だからそういう意味におきましては、
委員会でこんな開き直った問答をせぬでも、別室で、常任
委員長室というものも国会にはあるわけですから、
委員長をまじえていろいろと御懇談する場を持ってもいいんです。どうしたらよかろうかということ、そんなことで検査院と国会とは呼吸が一致しなければいかぬと私は思っております。それだけは聞いておきます。
委員長、どうでしょう、場合によってはそんな会でも持ったら……。