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1971-12-22 第67回国会 衆議院 運輸委員会日本国有鉄道に関する小委員会 第4号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和四十六年十二月二十二日(水曜日)     午後四時十三分開議  出席小委員    小委員長 徳安 實藏君       加藤 六月君    關谷 勝利君       古屋  亨君    箕輪  登君       久保 三郎君    内藤 良平君       松本 忠助君    河村  勝君  出席政府委員         運輸省鉄道監督         局長      山口 真弘君 小委員外出席者         日本国有鉄道総         裁       磯崎  叡君         日本国有鉄道常         務理事     小林 正知君         日本国有鉄道経         営計画室長   森垣 常夫君         運輸委員会調査         室長      鎌瀬 正巳君     ————————————— 本日の会議に付した案件  日本国有鉄道に関する件      ————◇—————
  2. 徳安實藏

    徳安委員長 これより運輸委員会日本国有鉄道に関する小委員会を開会いたします。  日本国有鉄道に関する件について調査を進めます。  本小委員会におきましては、日本国有鉄道に関する件につきまして慎重に調査を進めてまいりました。その経過を明日の委員会報告をいたしたいと存じますので、御意見がありますれば発言いただき、その趣旨を体して案文を作成いたしたいと存じます。
  3. 加藤六月

    加藤(六)小委員 その前に内藤委員にお伺いしておきたいのですが、前回のときに「輸送量運輸収入」と「人件費」のところが空欄になっておるので、そういう空欄空欄のままでよろしいから数字を出していただきたい、お配り願いたいといってお願いしておいたら、つくってはあるけれども、あとからお示ししますと言われておった問題があるので、ちょっとそれを承っておきたい、こう思うわけです。
  4. 久保三郎

    久保委員 それは私から答えます。  冒頭に私が申し上げたように、そういう試算は別にする必要はない。というのは、一応われわれとしてはこの提案の中にもあるように、大体七年間のうちの前半の三年間一応やってみよう、あとの四年間は改良工事にしてもペンディングになっているかっこうだから、そういう試算はしておりません。一応内藤さん自身がおやりになったものはあるかもしれませんが、党としてはやってませんから、これは出すわけにいかないのです。  それからもう一つ、ついでに申し上げますが、久保提示案というのは、私は提示はしたが、これは社会党案ですから、私のほうは個人の見解でも何でもないですから。
  5. 加藤六月

    加藤(六)小委員 わかりました。
  6. 徳安實藏

    徳安委員長 それでは、先回の小委員会のときに、「国鉄再建に関する小委員提示案対照表」というものを差し上げました。これを読んで皆さん説明をちょっとしたわけですが、これに基づきまして各党がこの一、二、三とずっと書いてあります項目に対する御意見をここには書いてあるのですけれども、しかしこれで報告ということはおかしいので、もう一ぺん先般の質疑応答がありました速記を調べながら、ここにこの「案」というものを出してございます。これは速記がまだできてきませんので、おおよそ調査室のほうで、お話しされた部分を筆記もしておりまするし、ものによりましては、できた速記等も参照しながら、大体こういうことだったというまとめもしておるわけであります。これをひとつ一からずっと読みますから、もし間違っておるところがありましたら、これは間違っているからこう直せとおっしゃっていただきたいと思います。
  7. 久保三郎

    久保委員 その前にちょっと。いまからお読みになって整理する「案」と書いたものは、これはこの前ちょっと私出てこないでたいへん悪いのですが、小委員会として本委員会報告する案文ですか。そういう意味ですか。
  8. 徳安實藏

    徳安委員長 ええ、そういうことです。
  9. 松本忠助

    松本(忠)小委員 私もいまここへ参りまして、この「案」なるものを見せていただきまして、まだ全部見ておりませんし検討も済ませておりませんけれども、私はここに「案」として小委員会で取りまとめて、要するに運輸委員会に小委員長から報告するということについて、まだ少々の疑点がございますので、今回はこの小委員長の本委員会に対する報告というものは私はまだすべきでないという意見であります。ですから、これを案として検討することについて私のほうにはちょっと疑点がございますので、もうしばらくお待ちを願いたいと思います。
  10. 徳安實藏

    徳安委員長 それでは、ちょっと速記をとめて。   〔速記中止
  11. 徳安實藏

    徳安委員長 速記を始めて。  では、これからまとめる案につきましてここに原案を出しておりますから、これを基礎にして、こちらで朗読させまして、そして違っているところを御指摘願い、また加えるところがあれば加えまして、そしてなるべくこれでよろしいというところに一つ一つきめていただくということにしたいと思います。
  12. 河村勝

    河村委員 朗読する前に一つ。  この案は直すとしても、これに各党の案をくっつけて報告するのですか。その点はどうなんですか。これだけ報告するのですか。それによってずいぶん違いますよ。
  13. 徳安實藏

    徳安委員長 これを全部つけなければならぬと思いますけれども、それをつけまして、そして速記をつけて、おおむねこういうぐあいになりましたので御報告いたしますという報告にしたいと思います。  では調査室ひとつお願いします。
  14. 鎌瀬正巳

    鎌瀬専門員 一項目ごとに読み上げます。  一、再建期間については、加藤試案は五十六年度までとするのに対し、他の三提示案現行どおり五十三年度までとしており、意見一致は見られなかった。
  15. 徳安實藏

    徳安委員長 いかがでしょう。
  16. 關谷勝利

    關谷委員 このとおりでけっこうでしょう。
  17. 徳安實藏

    徳安委員長 よろしいですね。  では、その次。
  18. 鎌瀬正巳

    鎌瀬専門員 二、運賃改定については、加藤試案は三回、河村案は二回行なうものとするのに対して、社会党案及び松本私案はいずれも運賃値上げ反対としている。
  19. 加藤六月

    加藤(六)小委員 これでいいんですか。松本私案反対ですか。
  20. 松本忠助

    松本(忠)小委員 結論反対ですよ。
  21. 久保三郎

    久保委員 一番初め見たときは値上げも入っていたんじゃなかったか。
  22. 關谷勝利

    關谷委員 久保試案には何も反対も賛成も入ってないじゃないか。
  23. 加藤六月

    加藤(六)小委員 社会党案ははずしておきなさいよ。
  24. 久保三郎

    久保委員 これは説明というか、何かの質問に答えてそう答えているんです。
  25. 加藤六月

    加藤(六)小委員 それでは、このいまの調査室の読んだ二の問題について申し上げますと、「運賃改定については、加藤試案は三回、河村案は二回行なうものとする」、ここまでは私はいいと思います。それから「久保提示案」というのは社会党案、それから松本委員意見を承らなければなりませんが、私はこういうふうにしたらどうかと思います。社会党案白紙、及び松本というか公明党案、これは松本委員の御意見を承って、たとえばこれは運賃値上げには消極的であるとかなんとかいう文章にはならぬものでしょうか。
  26. 久保三郎

    久保委員 松本案は基本的には反対だけれども、結論値上げには賛成している、再建案どおり
  27. 河村勝

    河村委員 それは審議の過程で削られたの。
  28. 久保三郎

    久保委員 削ったの。
  29. 松本忠助

    松本(忠)小委員 社会党案白紙
  30. 久保三郎

    久保委員 白紙じゃない。社会党案白紙じゃなくて、これは社会党委員から発言したとおり、原則として反対
  31. 加藤六月

    加藤(六)小委員 これは松本委員にお伺いしますが、ここの文章は「松本私案」でいいのですか。それとも……。
  32. 松本忠助

    松本(忠)小委員 いいです。責任を負いますから。
  33. 徳安實藏

    徳安委員長 松本君の案も反対。これでいいのですね。  次に、三。
  34. 鎌瀬正巳

    鎌瀬専門員 三、公共負担については、社会党案公共負担法仮称)を制定して国鉄経営の安定をはかるべきであるとしており、また他の三案は法定限度までの是正及び国庫負担等により是正を行なうべきものとしており、公共負担改善をはかるべきであるとする点においては各案ともおおむね一致していると認められる。
  35. 加藤六月

    加藤(六)小委員 この場合の、これは久保委員内藤委員にお伺いすればいいかもしれないけれども、公共負担法という法律は準備してありますかとお伺いしたらまだない……。
  36. 久保三郎

    久保委員 これは従来持っているのはあるけれども、それは少し修正しなければいかぬのです。新しいものはまだ。新しいものの考え方はこの間この提案のときも申し上げたと思うのですが、われわれは単にいまのたとえば割引き率ですね、これを法定限度まで五〇%単純にしていくとかあるいはいまある何というか暫定割引きか、そういうものもやめていくとか。それは単純にやめていくということではない。その趣旨は、積極的に国鉄の持っている所得再配分の能力とか機能、こういうものはやはりそのまま存続していこう、それで、政策実行原因者政府であるから、政府からその負担分については補助というか、出してもらう、支出してもらう、こういうことで、この文章だけではこれは誤解されますね。皆さんのとは違うのがある。皆さんのほうでは、言うならば割引き率をだんだん徐々には解消していこう、こういうものの考え方をしているのでしょう。私のほうはそういうものではないのです。
  37. 加藤六月

    加藤(六)小委員 私が久保委員にお尋ねしたのは、公共負担法という、法律名前仮称ではあっても、この際入れるべきか入れないべきか。その内容を御説明申し上げますと、われわれでもこの分の公共負担是正は国で持つべきである、この分は原因者が持つ。いろいろ区別したりなんかしているから複雑なのだが、一括して表現してありますから、だからその場合に公共負担法というものを入れるか入れないかという問題だけお伺いしたわけです。
  38. 久保三郎

    久保委員 何で入れないの。
  39. 加藤六月

    加藤(六)小委員 まだ現在、案が、公共負担法という法律が、前の会で内藤委員がいまないとおっしゃったから、ということです。
  40. 久保三郎

    久保委員 これはあるのですよ。いまでも持っているのです。持っているのだが、これでは不十分だから直そうというのです。だから全然ないわけではなくて、そういう法律制度によって、われわれがさつき言ったように、国鉄機能も生かしながら政策を実行しろ、こういうことです。
  41. 河村勝

    河村委員 これじゃ扱い方が不親切でわけがわからない。だから内容を弔う少し正確に書いて、社会党案についてだけは公共負担法を考えているということをつけ加えればそれでよろしい。内容はもう少し明確に整理してほしい。ここでもって一々文句は言いませんから。
  42. 徳安實藏

    徳安委員長 いかがでしょう、ここに対照表をつけてございまして、これを要約してここにあげておるわけですから、これも添付して出しますから、ですからこれを読んでもらえばなおさらこっちのほうは詳しくわかるわけです。もしこれにも間違いの点があれば直していただいてけっこうです。
  43. 久保三郎

    久保委員 だから、三番の内容は、各党とも多少似ているところもあるし、違うところもある。ただ、国鉄負担についてはおおむね帰着するところは同じであるかもしれませんけれども。
  44. 關谷勝利

    關谷委員 「公共負担改善をはかるべきであるとする点においては各案ともおおむね一致している」これはこのとおりでよろしい。
  45. 徳安實藏

    徳安委員長 それでは、おおむね一致したということで御了承をお願いします。  次に、四。
  46. 鎌瀬正巳

    鎌瀬専門員 四、国鉄債務取り扱いについては、政府管掌債務のたな上げ元利全額国庫負担政府肩がわり利子補給等の措置により抜本的処理を行なうべきものとしており、各案とも国の財政援助必要性を等しく強調している。
  47. 河村勝

    河村委員 対照表を添付するからいいようなものですが、雑然としていて日本語としてこれではさっぱり意味をなさないから、もう少しわかるように書いてほしい。
  48. 加藤六月

    加藤(六)小委員 河村さん、どういうふうに直せばいいんだ。
  49. 河村勝

    河村委員 これだけ読んではわからないから、もう少しわかりやすく書きなさいということ。たとえば「政府管掌債務のたな上げ」と書いて、政府管掌債務だけは名前が出てきて、あとその他の国鉄債などは名前が書いてないで、ただ「元利全額国庫負担」では、それを意味するかどうかもよくわからない。もう少し整理しなければ、それは対照表があるから見ればわかるというものだけれども、これが主体なんだから、もう少しわかるように書かなければあまりにも不親切である、そういうことです。
  50. 久保三郎

    久保委員 四番は、われわれのやつは読んでないな。読んでないで書いてあるな。だから河村さんが言うように、これはみな同じじゃないか、ほとんど。
  51. 河村勝

    河村委員 ですから、これは書けば自民党だけが違って、あとは同じなんだから、そういうふうにはっきり書いたらよろしい。
  52. 徳安實藏

    徳安委員長 こういうふうに書いたらどうだというのを言ってくれませんか、ひとつ。
  53. 河村勝

    河村委員 国鉄債務取り扱いについては、自民党案政府管掌債務のたな上げとその他債務利子補給を主張しているのに対し、他の三党は全既存債務のたな上げを主張しているというふうに書けば、それでよろしい。
  54. 加藤六月

    加藤(六)小委員 それでは違いますよ。社会党案は、「昭和四六年度末現在の長期借入金及び鉄道債券に対する利子昭和五三年度までの間政府が補助する。」と書いてあるのだから。たな上げじゃないんだから、全部。
  55. 河村勝

    河村委員 それは対照表を見ればよろしい。要するに、それじゃ全債務カッコしてたな上げとでも書いておけばよろしい。要するに、利子は払わぬでもよろしいようにするということだから……。
  56. 久保三郎

    久保委員 それならば、こういうふうに書いたらどうですか。多少まちまちでふぞろいな点があるけれども、言うならば財政支出を大幅にせいということでは一致しているというふうにでもするか、いわゆる長期債務については……。
  57. 松本忠助

    松本(忠)小委員 もう少し書いてもいいのだな。
  58. 久保三郎

    久保委員 もう少し書かなくてもいい。自民党をそのペースに乗っければいいのだから、それでもいいのじゃないかな。あまりこまかく書くのは別表で見てもらえばいいのだから。
  59. 關谷勝利

    關谷委員 これは一応速記をとめて、それぞれの案文についていろいろ直して、それから速記をつけてずっと読んで終わることにしなければ、速記をつけてやっているのに、こう雑音ばかりが入ったんじゃどうにもならない。だから、一応速記を休んで、これを直してそのあとで読み上げるときだけ速記を入れる、こういうことにしましょう。
  60. 徳安實藏

    徳安委員長 それでは、速記をやめてください。   〔速記中止
  61. 徳安實藏

    徳安委員長 速記を始めてください。  それでは、この「案」の一から十三までにつきましては、ただいま速記をとめて懇談的にお話をいただきましたことを御承認願って、その文章等についてはひとつ小委員長におまかせ願いたいと思いますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  62. 徳安實藏

    徳安委員長 それでは、そういうことにお願いをいたします。  なお、さらに、この「案」に十四を一項入れまして、国鉄再建に関する小委員提示案及び対照表を添付いたします、という意味の適当な文句を入れて書き加えますから、これも御了承いただきたいと思いますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  63. 徳安實藏

    徳安委員長 それでは、案文等につきましては、これから字句その他は修正いたしまして、明日の本委員会報告して御承認を得るということにいたします。  それでは、本小委員会につきましては、非常に困難な国鉄再建につきまして皆さんでたいへんな御努力を願っていろいろ御討議を願いました。しかし、おのおの全部が全部意見一致を見るに至らなかったことは残念でございますけれども、しかし、各党のお感じになっていることを赤裸々にこの小委員会を通じて本委員会報告をし、国民にお見せすることができることはしあわせだと存じます。したがって、今後の問題につきましては、あらためてまた御協議いただくことにいたしまして、一応本委員会の使命はこれで本国会においては終了するということにいたしたいと思います。たいへん御協力いただきましてありがとうございました。ここに心からお礼を申し上げます。(拍手)  本日はこれにて散会いたします。     午後五時一分散会