○
高山恒雄君 副長官にお聞きしたいんですが、最近のこの
災害は、四十一年でしたか、山梨県の西湖畔の
集中豪雨がございました。これも私実態を見てきたわけですが、こうした
集中豪雨による
災害というものが実際にそれに適した手が打ってないのではないか、こういうふうにまあ考えるわけです。暴風雨の起こってくるのを中止するということにはなりませんけれども、事前の
対策としては
がけくずれにいたしましてもあるいはまた
水害にしても、とうとい人命を失わないで済むという処置は十分できると思うんです。ところが一向にそれが何年たってもそれに対する
対策ができてないのではないか。したがってその基準そのものが、雨量に対する
災害というものの基準の考え方を一ぺんとる必要があるんじゃないか。たとえば激甚の問題でも
千葉県の問題は該当しないのではないか、したがってその額を、その範囲をもっと縮めていきたいと、こういうふうな御答弁があったわけですが、私はそうした問題を考える前に、水量からくる
災害自体のこのおそろしさというもの、この基準のとり方がもっと考え直す必要があるのではないかと思うんです。そうすれば、
先ほども
質問が出ましたが、今度の五十五名というとうとい人命を失ったということの中で五十名までがほとんど
がけくずれです。その
がけくずれというものに対する、過去百年以前からそういう経験はなかったといいますけれども、五十ミリ、百ミリという雨が降った場合にはそういう
災害はあるという認識があるならば、もっと中央から指示ができたではないか、あるいは
地方自治体においても、長としてはその指示ができたではないか。歴史的にそういう
災害がなかったにしても、私は雨量という立場からそういう指示ができたのではないか。そういう指示をしなくて、しかも深夜の一時、二時まで目はさましておったが、そのまま寝てしまって人命を失ったという
派遣委員報告をぼくはやったわけです。これらの点はもっと中央において私は十分考えるべきだと思うのです。どこの
災害を見てもですね、ほとんど
がけくずれの
死傷者というものは
先ほども出ましたが、今度の
災害だけでも百人近く出ております。そして
政府が四十二年ですか、つくりました危険個所は一万三千三百余の
調査をやっております。その
調査の一体該当戸数は二十九万戸をこえております。こうした実際の危険個所というものを拾ってはみたけれども、やっておることは五%か六%しかその処置をやっていないというのが現実です。いまから五年かかるか十年かかるか、あるいは今度の
千葉のような千何百も出たというような場合は、これは十年かかってもできないかもしれません。そうなるなら、その事前の
対策としては何かというと、私は雨量に対する危険度というものをなぜ
政府はもっと考えないかということを申し上げたい。これは政務次官、どうお考えになるか、大事な点だと思うのです。雨量に対する
対策、むろん風もそうでございましょうけれども、雨量に対する
対策、それには避難もありましょう、あるいはある程度のそれに備えるだけのたとえば消防庁、
警察庁に対する予算の何もございましょう。この予算の点も考えてみますと、消防庁なんかにはもう全然そういう予算はなしにその
水害あるいは山くずれに対する防備のためのつまり
施設資材といいますか、そういうものまで建設省で押えておる。消防庁は何も持っていない。それでそれに当たろうとしている。こういう点を基本的に考える必要がある。またその時代が今日きておるのじゃないか。それはもう四十一年にもそういう体験を経た今日の
集中豪雨に対しては当然考えるべきだ、こう思っておりますが、こういう点をお考えになるお考えはないか。ひとつ副長官の見解をお聞きしたい。
それからもう一つ、いまの個人
災害の問題がございましたが、これ
先ほど言いましたように、県では十万円あるいは市では八万円、町では三万円ですよ。同じ
災害で死んで、三万円しかできないという点は、せめて私は市が八万円出すならば、町もあるいは村に至ってもせめてその八万円くらいは出してやるような、これは自治省の意見も聞かなければいけませんけれども、総括しておられるあなたのほうで自治省に何かの特別
交付金を出してでも見舞金としてやってやるという処置をとるべきだと思いますが、この二つの問題ひとつ伺います。