○和田(耕)
委員 これはあけすけに申し上げますけれ
ども、いまの千ccを七十銭、五百ccの紙容器十五銭、これはメーカーが
負担をするというこの取りきめですね、これについても、おそらく畜産
局長のほうからの行政的な指導といいますか、勧告があったと思いますけれ
ども、これは私が前から申し上げておるとおり、大メーカーと販売店との話し合いというものはフェアじゃないですよ。牛乳屋さんのほとんど八〇%以上は大メーカーの系列にある。商売をするためにがんじがらめの統制下にあるという牛乳屋さんと、メーカーとの話し合いなんですから、この問題については、二つの団体の話し合いだから、これに介入するわけにいかないということでは公正は期せられない。
また、
局長さん、私申し上げたとおり、片一方は品物を売るほうです。片一方は形として売ってもらう、どの商品もそういうことですね。いままでも、びんのときはそうやっておった。紙容器、つまり合理化のために必要な紙容器にする時期に、しかも小売り屋さんが意欲を全く失うような措置をとったということについては、どうしても私は納得できないのですよ。いまの三円の
値上げのときの小売り一円、メーカー七十五銭、そして酪農者が一円二十五銭、その取り分をきめるときの一円の値段の中に、何かそういう紙容器代もごちゃごちゃ入っているというような形にして、五百cc十五銭分をおまけにするようなかっこうにして解決したらしいですね。これは事実ですね。こういうふうな形でこの問題を解決しないで、やはり、先ほどから私申し上げたとおり、少なくとも半分はメーカーが持つのだ。紙容器にするメリットがどこに一番あるかという問題はいろいろあります。これはメーカーもあるし、小売り屋さんにもあるし、あるいは間接的であっても、酪農業者にもあります。ありますけれ
ども、大体こういう問題を進めていく場合には、少なくとも半々にして
負担をしながらやっていくというのが常識
——常識というよりも正しい指導のしかたじゃないかと私は思う。
私は、今度の
値上げの騒ぎのときも外国に行っておりまして、帰ってきて、当然これはある
程度まで解決できただろうと思っておったところが、どうもそうじゃないらしい。しかし牛乳屋さんは納得しているという話を聞いたものですから、おかしなことだなと思って聞いてみると、納得じゃなくて、つまり非常に強い力のあるメーカーと、がんじがらめの小売り屋さんとの話し合いですから、そのときの
理事長さん、役員は無理やりに認めざるを得なかったということで、おそらくそういう感じを持っていると思いますよ。それで役員さんは、そういう問題を契機にして、一般の牛乳屋さんから突き上げられてかわった。かわると同時に、この問題について再び問題を提起したい、こういうふうに牛乳屋さんは考えているということですね。こういうことですから、畜産
局長として、この問題についての基本的な
態度をもっとしっかりと持ってもらいたい、こういうふうに思うのです。
そういう点、いま
局長さんからの話がありましたから、今後この問題については、ひとつ合理化の一線に立つ牛乳屋さんが、もっと意欲を出してこの合理化の事業に協力できるように、そういう面から強く指導してもらいたい。
特にメーカーはいろんな問題について、この牛乳問題については出過ぎていますよ、大メーカーは。私はいろいろな点でそういう感じを受ける。牛乳に対して加工乳という怪しげなものをつくったり、あるいはいろんな
作業をして高く売ったりする操作をやっておるのは、全部メーカーじゃないですか。つまり、こういうことに対する行政指導というものの必要があるという段階に来ていると私は思うのです。そういうことですから、ひとつ
局長さん、この問題については機会があるたびに、メーカーに対しての反省と正しい処置をお願いしたいと思うのです。牛乳屋さんは、電気自動車なんというものは、それはほしいけれ
ども、こういうことをやめてもらってもいい。紙容器の問題について、もし半分を
負担をしてもらうというすっきり名分が立てば、そのほうがはるかにわれわれ気持ちよく協力できるのだ、こう言っているのですよ。つまり自分が売る品物の容器代を自分が
負担しているということですから、これは何としても意欲が出ないのはあたりまえのことですよ。どうしてこういう問題が出ただろうか。ほんとうは、初めから紙容器代はメーカーが持ってもあたりまえだといってもいいくらいのものです。この前のびん代については九〇%以上持っている。そういうような措置のしかたが間違っているんじゃないか。おそらく農林省としては大メーカーをかわいがり過ぎるというように、私は思ってはおりませんけれ
ども、結果においてそういうふうな
状態になっているということは、非常に遺憾に思うのです。こういう問題について、ひとつ
局長さんの今後の方針についての御意見をお聞かせいただきたい。