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大出委員 私は数字の扱いを聞いておる。〇・〇五という扱いをしたことがある。いまお
認めになったとおり。だから、この点は再三私も申し上げておりますけれ
ども、今回こういう
傾斜配分などをおやりになる時期だけに、このくらいのところはきめこまかくひとつお
考えおきいただかぬと、納得せよといったって
公務員諸君は納得できないことになる。だから、いやだけれ
ども、この
給与法が出てくる時点で、そんなものは通せないなんて騒ぐことになりかねない。そこを私は心配をする。四月一日扱いにしても、あるいは上薄下厚だ、こうおっしゃるんだけれ
ども、
年間トータルからいけば、さっき私が申し上げたようなことになっている。そういう大きな
傾斜配分をおやりになっておる。しかもさっき言った、あなたのほうで的確な御
答弁をなさらぬけれ
ども、
一等級、二
等級というところまで手をつけますと、三
等級以下はどうするのですか。課長補佐、係長の中から不満が出るに違いない。そこがダウンしているんだから。そうでしょう。
特別調整額の分を二〇%、一〇%
認めたんだから、三
等級、四
等級のところは
年間トータルで落ちるのですから。そうすると、この次の
段階では、落ちているんだからここを上げますという
傾斜配分になる。その場合にまた理屈が一つくっついて、逆転防止だ、こう言う。逆転防止だといって
指定職のほうまで含めて上げていったら、その次には今度はまた、四
等級、五
等級のところはまた引っ込んだ、そこをまた上に上げる。また逆転防止だといって
一等級、二
等級、
指定職までならしてしまうということになったら一体どうなるのですか。下のほうは気の毒千万です。上のほうだけ
年間トータル収入がふえる方向ばかり
考えているということで、表向きは物価上昇分くらいをカバーしたんですという言い方をされたんじゃたまったものじゃない。そういう傾向を持っておるのです。いままでの
人事院の慣行では、どこか引っ込んだところがあれば、次はそこに乗せるんだ、そういう引き方をするから私はものを申し上げておるのです。これは十分お
考えいただかなければ困りますよ。あなたのほうは出されたんだから、いまさら
勧告の中身を変えるとは言えないでしょうから、ここらはひとつ先々の論議に残したいと思います。
ところで、時間がございませんから、あと一、二点でやめますけれ
ども、
改善率、
つまり本俸比、ここのところをちょっと申し上げたいのでありますが、七一年、七〇年、六九年ということで本俸比の数字を拾ってみた。そこで、まず承りたいことが二つ三つある。
一つは、今度の
人事院の資料によりますと、七一年春闘の賃上げ率と額というのを当たってみると、今回の賃上げの労働省
調査その他があります。労働省は百四十五組合の春闘の
平均をとっておる。これは、ことしは二八・六%と出ている。間違いございませんな。昨年はこれは一八・三%だった。ところで
人事院は、昨年は労働省の春闘の上げ幅一八・三%であるにもかかわらず、この上げ幅を一八%ということで労働省
調査よりは低く見た。私は昨年だいぶこれに食いついた。ことしは労働省が一六・六%と春闘の上昇分を見た。そうしたら、
人事院はことしはぴったりそれに合わした。
人事院はことし二八・六%。これは文句を言わなきゃ
人事院はおやりにならぬのですかな。昨年私は、労働省が一八・三%、権威ある国の機関が
出しているのに、なぜ
人事院は〇・三%切って一八%にしたのだ、そんなふざけた話があるか、おのおの
政府機関じゃないかと言ったら、理屈にならぬ理屈をつけた。ことしは労働省は一六・六%と
出したら、
人事院も一六・六%。こんなに奇妙に一致するものですか、
調査結果というものは。
政治的配慮もいいかげんになさい。これはやはり言わなきゃ直らぬことになる。ここらは一体どういうことなのかを少し理由を承っておきたい。
それからもう一つ、中身に入っていきますと、公労協のほうの上げ幅が一一・七で七千二百九十四円になっている。
人事院のほうでごらんになっても、去年が一二・五で六千七百五十一円。
つまり公労協と一一・七四の
——ここで
俸給表を中心に
考えていった場合に、本年は
扶養手当が三百十六円ありますね。そうでございましょう。
扶養手当の三百十六円、これを入れてみても公労協並みにならぬじゃないですか。七千二百九十四円と書いてある。
そこで問題は、
皆さんのほうの場合、
つまり公務員の場合は
管理職が入っているわけですよ、
皆さんのおあげになっている数字の中に。ちょっと念のために申し上げますと、配分というところに、本俸が一〇・三六、七千五百七十二円、この内訳を拾ってみますと、
扶養手当が〇・四三で三百十六円、医師の
初任給調整手当が〇・二八で二百六円。
号俸の
間引きというのがありますね。これが〇・〇二で十七円。この
号俸の
間引きというのは、
初任給のところで八の二をなくして八の三にした。これも去年私がだいぶ詰めたところです。これの
間引き十七円。その他いろいろのはね返りが〇・六五ございまして四百六十七円、こういう数字になっています。
私はここでふしぎに思うのは、お医者さんというのは四千百十人しかいない、四十八万人の対象人員、
公務員の中に。そうでしょう。これは間違いないでしょう。
公務員四十八万人の中にお医者さん四千百十人しかいない。ところが、医師の
初任給調整手当は、一人頭〇・二八、二百六円くっついている。だから、四十八万なんですから、十倍からの頭の方々からおのおの二百六円ずつ切ってきて、お医者さんの
初任給調整手当が出てきている。そうでしょう。そうすると、これは一体どういうことになるのでしょうかね。これは全体の行(一)、行(二)の諸君なんかにしたら、たまったものじゃないです。
いま三点ばかり承りたいのでありますが、まずそういう点をどういうふうにお
考えになるか、簡単でけっこうですから、お答えください。