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1971-07-20 第66回国会 衆議院 石炭対策特別委員会 第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和四十六年七月二十日(火曜日)     午前十一時六分開議  出席委員    委員長 鬼木 勝利君    理事 大坪 保雄君 理事 神田  博君    理事 地崎宇三郎君       佐々木秀世君    進藤 一馬君       山崎平八郎君    綿貫 民輔君       細谷 治嘉君    松本 七郎君       斎藤  実君    田畑 金光君       田代 文久君  委員外出席者         通商産業省公害         保安局石炭課長 高木 俊介君         商工委員会調査         室長      藤沼 六郎君     ――――――――――――― 委員の異動 七月十九日  辞任         補欠選任   細谷 治嘉君     島本 虎三君   相沢 武彦君     斎藤  実君 同月二十日  辞任         補欠選任   川俣健二郎君     細谷 治嘉君 同日  辞任         補欠選任   細谷 治嘉君     川俣健二郎君     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  委員派遣承認申請に関する件  石炭対策に関する件(住友石炭鉱業株式会社歌  志内炭礦災害に関する問題)      ――――◇―――――
  2. 鬼木勝利

    鬼木委員長 これより会議を開きます。  去る十七日、住友石炭鉱業株式会社歌志内炭礦災害により、多数の犠牲者が出ましたことは、まことに痛哭のきわみであります。  本委員会といたしましては、この際、議事に入る前に、犠牲者の御冥福を祈り、一分間黙祷をささげたいと存じます。御起立を願います。   〔総員起立黙祷
  3. 鬼木勝利

    鬼木委員長 黙祷を終わります。  石炭対策に関する件について調査を進めます。  去る十七日、北海道歌志内において発生いたしました住友石炭鉱業株式会社歌志内炭礦災害について、政府報告を聴取いたします。通商産業省公害保安局高木石炭課長
  4. 高木俊介

    高木説明員 七月十七日、歌志内炭礦におきまして重大災害発生いたしました。申しわけなく思っております。  お手元に配付いたしました資料に基づきまして御説明さしていただきます。  本日七時現在の時点におきます状況を記載してございますので、その後、十時三十五分でございますけれども、最終遺体が収容されたということが連絡ございましたので、死亡三十名、全員確認坑外に収容したわけでございます。資料の点、その部分を御訂正いただければと思います。  炭鉱名は、住友石炭鉱業株式会社歌志内炭礦でございまして、北海道歌志内字中村七十二番地に存在いたしております。社長は川副官次保安統轄者――普通いわれております炭鉱長でございますが、野口健営の経営にかかわる山でございます。  災害発生個所は、マイナス四二五レベル東三号登川八番層東払い発生いたしております。  発生の日時でございますけれども、七月十七日九時十五分ごろと想定されます。  災害の種類は、ガス突出疑いが強うございます。  罹災者数でございますけれども、ただいま申し上げましたように、死亡三十名、そのほか、入院しておいでになります方が十五名おいでになります。これは美唄労災病院に入院しておいでになりまして、重軽傷、現在のところ病状の程度はまだはっきりいたしておりませんけれども、長い方が一カ月、短い方は一週間程度で退院できるんじゃなかろうかと思います。  なおほかに、当時坑内おいでになりまして、災害坑外に出られまして受診をされました方が、四十八名おいでになります。  この山は、出炭量、六月の生産でございますけれども、三万六千トンを月産いたしておりまして、原料炭の比率は六三%の山でございます。  鉱山労働者数は千二百三十五名、六月末現在の労働者数でございます。  操業の概況でございますけれども、当炭磯稼行区域は、登川区域文珠区域の二つの区域に分かれまして、登川区域におきましては登川來炭層を三つの払い文珠区域におきましては美唄來炭層を六つの払い合計九つ払いで採掘いたしておりまして、最近の出炭実績は、四十五年度におきましては年間四十七万五千トン、四十六年四月は四万三千トン、五月三万三千トン、六月三万六千トンの出炭をいたしております。  鉱山労働者は、六月末現在で、先ほど申し上げました千二百三十五名でございますけれども、直轄鉱員が九百八十二名、請負組夫が七十名、職員が百八十三名という内訳になっております。  なお、災害発生いたしましたマイナス四二五レベル東三号登川八番層東払いは、払いの面長が当日百二十七メートルになっておりまして、稼行たけが二・六メートルといたしまして、採炭方法といたしましては、ハッパとピックの併用により日産二百五十トンを出炭しておる切り羽でございます。  災害状況でございますけれども、昭和四十六年七月十七日九時十五分ころ、登川区域マイナス四二五レベル東三号登川八番層東払いにおきましてガス突出疑い発生いたしまして、払い深部及び坑道突出炭によりまして埋没すると同時に、ガス坑内及び坑道に流出しまして、作業中の鉱山労働者が罹災したものでございます。  災害当日の一番方の入坑者数は三百八名でございまして、登川区域に百九十五名、文珠区域に百十三名配番になっております。  なお、災害発生いたしました払い及び払いの付近には、全部で五十七名の方が配番になっております。  災害当日九時二十分ころ、マイナス四二五レベル東三号登川八番層立て入れ坑道にいました係員が異常を感じまして、誘導無線坑外事務所に連絡いたしております。坑外事務所では、主扇負圧の低下並びにマイナス三五〇レベル登川立て入れに設置してございます可燃性ガス自動警報器の作動によりまして登川区域の電源が遮断していることを坑外変電所において確認いたしております。直ちに、九時三十分でございますけれども、誘導無線によりまして坑内全員退避命令を発令いたしております。  当時、坑内巡回中の係員は、誘導無線によりまして異常を知り、マイナス三五〇レベル沿層坑道に急行いたしましたところ、四名の鉱員の方が倒れているのを発見いたしますと同時に、係員でございますので、ガス濃度を検出いたしましたところ、スケールアウトというような高濃度を検出いたしております。  一方、救護隊は九時三十五分に招集されまして、払い排気側を探索いたしました結果、空気供給施設に入り生存いたしておりました二名を救出いたしております。しかし、十名は遺体として発見、収容いたしております。  他方、入気側坑道にいました鉱山労働者は、全員自力で脱出いたしておりますけれども、ちょうど、漏斗から払いにかけましては突出炭によりまして埋没いたしておりましたものでございますから、ガス排除の後、十一時ころから素面による救出作業を開始いたしまして、ゲート坑道で十名、払い中央部から下部にかけまして残された十名、最終遺体を本日十時三十五分に収容いたした次第でございます。  災害報告を受けました通商産業省は、稻村政務次官久良知公害保安局長、及び現地広川札幌鉱山保安監督局長ほかを現地に急遽派遣いたしまして、罹災者救出災害の原因の究明に当たっている現状でございます。
  5. 鬼木勝利

    鬼木委員長 これにて政府報告は終わりました。      ――――◇―――――
  6. 鬼木勝利

    鬼木委員長 次に、委員派遣承認申請に関する件についておはかりいたします。  去る十七日の住友石炭鉱業株式会社歌志内炭礦災害につきまして、本二十日、明二十一日の二日間、本委員会から現地委員を派遣し、その実情を調査するため、議長に対し、委員派遣承認申請をいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 鬼木勝利

    鬼木委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  また、派遣委員人選等につきましては、すべて委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  8. 鬼木勝利

    鬼木委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  なお、今回の委員派遣に際しましては、往復とも航空機の使用について議長に申請いたしたいと存じますので、御了承願います。  次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。    午前十一時十八分散会