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後藤委員 先ほどから長時間にわたりまして民社党なり共産党、社会党と、
一つの問題を各党が取り上げて、しかも連続的に行なったということは最近珍しい問題だと思うのです。それくらい今日
国鉄の
職場における暴力問題なり、その他多くの問題が注目の的になっておるんだ。このことに対する端的な表現であるといっても間違いないと思う次第でございます。
それで、午前中いろいろ言いました問題に対する
資料の要求を
国鉄山田副
総裁にお願いするわけです。
第一には、
静岡の
鉄道局管内における
功労章、
抜てき昇給、さらには
管理者の登用
試験、これの一番最近における
実績を
調査の上お出しをいただきたい、これが
一つでございます。
その次には、
公安官の
組合運動に対する方針と申しましょうか、
公安官は
組合運動に対してどういう
考え方であるべきであるか。
先ほども話が出ましたように、直ちに手錠をかける、二時間前の問題を現行犯だといって
逮捕をする、そして警察庁に渡す、勾留する、こんなケースは最近にも昔にもなかったと思いますけれ
ども、だから鉄道
公安官として、いま申し上げました
組合運動に対する方針はどうあるべきであるか、これも口頭ではあいまいでございますので書面をもってお出しをいただきたいと思います。
その次には警察庁
関係でございますが、おられましょうか
——これは
委員長を通じてひとつお願いをしたいのですが、警察庁
関係としまして、やはり
静岡なり
浜松の
暴力事件で、かなりわれわれも疑問を持つ点がございますので、警察庁として、一体労働運動に対しましてどういう方針で対処すべきであるか、これにつきましても書面をもってひとつ御提出をいただきたいと思う次第でございます。
次には、
先ほど勝澤議員のほうから話がありました
静岡の
暴力事件の問題です。
先ほども
土橋さんからも話があったんじゃないかと思うのですが、当時の、六月三十日でございますか、二名を
逮捕して警察官に渡した。現在取り調べ中ということになっておるかどうかわかりませんけれ
ども、当時の
公安官がとりましたところの情勢、これもひとつ書面をもって詳細に御報告をいただきたいと思います。
あわせて警察庁のほうへも、この問題につきまして、
公安官から引き継がれてその後どういうことになっておるのか、これにつきましても書面をもって詳細に報告をしていただくように
委員長を通じてお伝えをいただきたいと思います。
最後に、これは労働大臣に、
先ほど御不在でございましたので
お尋ねするわけでございますが、いまも話がありましたように、警察庁の調べにおきましても五十数件の暴力行為が行なわれておる、これは事実でございます。さらに、
山田副
総裁の話を聞いてみましても、こういうことをなくして労使が一体の形になって
国鉄再建に努力したいのだ、こういうふうな話もございました。そこで私は一歩突っ込んで、それなら一体なぜこういうふうに至るところに
暴力事件が起きておるのだろうか、この原因は一体どこにあるのだろうか、これが私は問題じゃないかと思うのです。
暴力事件の起きますことには、それは皆さん御
承知のように鉄道の
労働組合の
運動方針にも
暴力事件というのは肯定しておるとは思いません。さらに
動力車労働組合にしましても、
国鉄労働組合の
運動方針にしましても、
暴力事件につきましてはやるべきではないのだ、これはもう全部否定をいたしておると思うのです。にもかかわらず
国鉄の多くの
職場で五十数件、こまかく言えば百件に達するような
暴力事件が行なわれておるという原因は一体どこにあるか。これは私は一〇〇%全部が全部そうだとは言いませんけれ
ども、やはり暴力の起こる前には個人的な感情が先ばしると思うのです。その感情の中には一体何が入っておるかといえば、あなた方の、当局の、いわゆる
管理者の
不当労働行為というのが大きなウエートを占めておるのではないか。これは各
職場を
調査に行きまして痛切に感じるわけなんです。ですから、
先ほど労働大臣も今後の
職員の教育とかいろいろ言われました。さらに
山田副
総裁といたしましても、こういうようなことのないようにひとつやっていきたいと言われますけれ
ども、そういう気持ちがありとするのならば、直ちに
不当労働行為を一切やめてもらう。これは何ものにもまさる一番大事な問題じゃないかというふうに私としては
考えておるわけなんです。ですから、ぜひひとつ、まだまだ次の
委員会では引き続いて多くの
資料で追及はする決意でございますけれ
ども、全面的にきょうの
委員会を通じてあなた方のほうとしては
不当労働行為は一切やっちゃおりません、やっちゃおりません、これ一本で通しておられますから、次の
委員会には現実問題を
資料としてわれわれも十分追及する決意でございますけれ
ども、ただ私は、各党のきょうのいろいろな意見を聞いた結果として、さらに
職場を
調査した結果といたしましては、こういうような今日の事態を引き起こしておるおもなる原因は何かといえば、
不当労働行為そのものがいろいろな面で感情的に
職員の中へ入っておる。ですから、まず第一番にはこの
不当労働行為を一切やめてもらう、これが私は一番大事なことであろうと思いますし、われわれは強くこの点を要求する点でございます。
そこで労働大臣、最後に、いま申し上げましたような点から
考えまして、
先ほど土橋委員の話に対するノーかイエスかの答えの中で何か御回答があったように思うわけですけれ
ども、だれがどの方角から見ましても、
国鉄の
職場における
管理者側の
不当労働行為というのはもう歴然たるものなんです。ですから日本の労働行政
指導の最高の
責任者である労働大臣として、
国鉄総裁に、
職場における
不当労働行為は一切やめなさい、やっちゃいけませんよと、これを労働大臣の
責任においてひとつ厳重に申し入れをしていただくことが今日大臣としての適切なる手段ではないかというふうに私は感じるわけでございますが、時間も十分以内で終わりますので、
先ほど要求いたしました
資料に対して、
山田副
総裁のほうから、出すか出さないか、ノーかイエスかの話と、最後に労働大臣の、私が言いましたことに対するお
考えを聞かしていただきたい、そうして私の質問を終わりたいと思います。