○中谷
委員 質問を続けますが、いまおっしゃったような、いわゆる特殊部隊の
内容、防衛庁は情報として把握しておられるものについては、資料として御提出していただけると思いますが、あとでお答えいただきたいと思いますが、私は、われわれのほうの、自衛隊の当初展開、追加展開が取りきめの対象になって、そして返還後における米軍の展開配備が情報としてしか把握できておらないという点が、私は、むしろ非常に問題があるのではないか、こういう感じがするわけです。この点については疑問を提起しておきます。
そこで、次の
質問に移りたいと思います。返還協定の
関係においてお尋ねをするわけでありますけれども、協定の
了解覚え書きの中に、いわゆる提供する施設及び区域についてのA表、B表、C表があることは、これはもうわれわれその表について分析、検討いたしているわけでございますけれども、施設及び区域の提供というものの相当部分の
仕事が、防衛庁にかかわってまいりますのでお尋ねをいたしますが、A表は、別段の
合意をしない限り、引き続いてとにかく返還後も使用させるということに相なっているわけです。そこで、この「別段の
合意をしない限り」ということは、A表を引き続いて使用することが
返還協定調印のときにおいて原則になってくるわけですね、「別段の
合意をしない限り」ですから。そこで、私は
防衛庁長官にお尋ねをしたいのですけれども、米中の会談、雪どけというふうなものの中において、「別段の
合意」というものが、返還までにさらにどんどんなされるべきだというのが私の主張なんです。要するに、「別段の
合意をしない限り」ということは、逆に言いますと、とかく米中の間においてどんどん冷戦の
状態がなくなっていく、ベトナムにおけるところの戦争
状態がとにかく終結をするというふうな
状態にあるにかかわらず、むしろこの
了解覚え書きというのは、A表、B表、C表ということで、
沖繩の
基地を、この激動する国際情勢、雪どけ
状態の中において固定化するものだという批判は免れないだろうと私は思うのです。返還協定を調印して、
了解覚え書きをつくって、
基地をA、B、Cに分けて、別段の
合意をしない限りはA表については提供するんだというふうにしてしまったということは、私は、
基地を固定化することに相なると思うのです。これは米中の非常な接近という
状態、すなわちアジアの情勢の変化というものに、硬直したかっこうで、容易に対応しないものを持っていると私は思うのです。本日は、
予算委員会等において質疑があったような、返還協定の再検討とか、あるいは返還協定の結び直しというふうな大きな議論は私はいたしませんけれども、私は、少なくとも防衛庁においてしなければならないことは、A表、B表、C表の
見通しというようなこと、すなわちA表におけるところの、引き続き提供されるものというものについて、その中において
復帰までに返還さるべきもの、すなわち、C表の中に繰り入れらるべきものは一体何であろうかということについての検討というものが、精力的に進められなければならないと私は思うのであります。
県民感情として、米軍が使っておるゴルフ場というような問題が
委員会において
発言をされておると思いますけれども、そういうふうな問題も私は大事だと思いますけれども、さらに
沖繩の持っているところの
基地の機能というものが、激動するアジアの情勢に正しく対応するものでなければならないと思う。私は、四月一日までに情勢が変わると思うのです。その中におけるA表の取り扱いについて、
長官はどのようにお
考えになっておるか、この点についてひとつ御答弁をいただきたいと思います。