○井野
委員 三点お尋ねをいたしたいわけでありますが、たいへん時間が詰められておりますので、私も質問を総並べいたしますから、一括お答えをいただきたいと思います。
まず第一番に、実は本
委員会の昨年の十一月十一日の
会議録三十二号をきょう持ってきておりますが、この一ページで斉藤
委員がお尋ねになりました。昨年野村
局長さんが北九州に御出張なさった
機会に、関係業者を集めてやられた行為が、マスコミからは黒住さんの選挙の事前運動の疑いがあるということで指摘をされて、この
委員会で同僚の斉藤
理事からきびしく姿勢を正すことをお尋ねをしておるわけであります。ところが、この杞憂はまさに的中をいたしまして、昨日まで衆参両院の各種
委員会において
大臣はいろいろ追及を受けておられるわけです。
大臣は初めてですが、野村さんはそこにまだおられるわけです。
しかも、私
ども二つの点で非常に遺憾に思っていることがあります。
一つは、全国の
陸運局の
局長室に黒住さんの写真を飾ってあった、これは御
承知でしょう。黒住さんはやめた人なんです。
大臣の写真を飾ってあるならまだわかるけれ
ども、やめた
局長の写真が飾ってあった。そして、きのうも参議院で追及を受けたように、あの数もわからないほどある法人、そして皆さんの先輩あるいは後輩の天下り役員、そしてあの写真、加えて非常に疑わしい出張があるわけであります。そういうことで、私はきょう資料要求だけをしておきたいと思いますが、昨年の五、六月からことしの六月まで、これも役職をあげますが、参事官の山上さん、旅客課長さん、
貨物課長さん、通運課長さん、
自動車道課長さん、以上の皆さんの出張の目的と会合、対象、場所、これをぜひ資料でお出しをいただきたいと思います。
大臣はおかわりになられましても
行政機構は続いておるわけでありますから、これは今後にえりを正す意味においてもぜひ必要なことだと思いますし、微罪たりとも選挙違反を誘発せしめ、あるいは業界に勇気を持たせ、そしていまなお現役でいる
人たちに信頼を持たせた効果だけはあったように思っております。こういう意味で、この資料の御提出を願いたいと思います。あと、これに対するいろんな論議は、時間がありませんからいたしません。
その次に、今日非常にたくさんの交通
事故が起こっております。青森県のむつ・はまなすラインといわれておる国道二百七十九号について以下お尋ねをしますが、これも一括御答弁をいただきたい。私は、だれの責任でそういうことをしたのだと言おうとしておるのではございません。もちろん建設省の道路設計その他の認可等に対して問題があると思います。あると思いますが、いまはそういうことを言っておるよりも、この道路を直さないと、たいへんな
事故による死傷者が出ておるという事実、しかも、大間の港を通じて北海道へのフェリー輸送という輸送手段の変化に伴って、この道路は今日の輸送にたえないのにもかかわらず管理ができていない、こういうことでお尋ねをするわけであります。
大臣、私が求めましたこの資料によりますと、昨年は一年間で、たった百三キロの間で十四人の人が死んでいる。この割合で全国の国道合わせて百万キロとしますと、このような道路が全国にあったら十四万人死ぬことになる。昨年死んだのは二万六千六百人ですか、実に十倍の死傷者が出ているのに、何らこの道路に対して、建設省も
運輸省もあるいは警察庁の交
通規制課長さんのほうでも、あるいは交通安全
対策室長、ここでも問題にならぬのは一体どういうわけなのか、こういうことなんです。しかも、県議会でこの問題がただされたら、この知事さんのお答えがきわめてのんきなものです。急いでつくったから道路が悪いのです、カーブのところだけは三十五キロ設計で、あとのところは全部六十キロで走っていいのです。道路の幅は五・五メートル、ここを積載量十六トンというようなトラックが六十キロで走ったら、この車の幅は、もう専門家の野村さんよく知っているでしょう、十六トン積載の車の幅というものは少なくも二メートル以上ある。それが両方から六十キロで交差したら、交通
事故が起きなかったらおかしいですよ。そしてこの
調査によりますと、酔っぱらい運転だというのです。死んだのは全部酔っぱらいにしてある。解剖したわけでもないでしょう。
事故原因はみな酔っぱらい運転にしたら一番いいのでしょう。
それで、まさにこの道路はゴースト道路です。自然の起伏のままに側溝を掘って舗装したにすぎません。私は午前七時にこの道路に入って、走っているうちにふしぎになって車をとめてもらいました。これは県道か国道かと思っていたら国道になっている。私はこの道路を走るまで国道二百七十九号とは知らなかった。しかし、さらに心配になってきたから車を降りて道路を透かしてみると、全く道路といえるしろものではない。なぜ、どういう事情でできたのかということを、これは参議院選挙を応援に行った
機会ですから、候補者は元県
会議員だというから聞いてみたら、それは十勝沖地震でこういう道路になったという
説明なのです。もしそうだとすれば、地震であんなに山ができたり谷ができたりしたら、これはたいへんな変動ということで世界の新学説になる。そこで県議会で質問してもらったところ道路部長が、さらに土木部長が補足をして、カーブだけが三十五キロなのです、こう言っている。ところが私が建設省に聞いたら、山地で三十五キロで設計してあります、設計以上のスピードを出すことは危険があるということは明らかでありますという御答弁です。そのとおりだと思います。ところが公安
委員会はこれに対して、道路のスピード制限標示をしていない。警戒標識あるいは制限標識、案内標識がしてあるのは市街地のところだけしかありません。百キロの中のほとんどの地点についてはない。そこで、それなら必ず交通
事故が起きているはずだからというので調べてもらったところが、昨年は十四人死んでいる。急速にふえてきて、四十一年この供用開始以来今日までもう幾何級数的に人が死んでいる。特に、私が街頭演説をやっていると車が通っていきます。北海道で大きな運送会社では、松岡、満あるいは楢崎運輸、十勝運輸などというのがどんどん通っていく。これはいまや大間からの
東京に通ずる大幹線道路になっているんだということを知りました。
そこで
大臣、いま私はこの知事さんの答弁を読みますと、この頭を削って道路の平衡を保たせる、あるレベルをとるためには、県費に多大の負担がかかるから出してないのですと答えている。これはたいへんなことだと思うのです。確かに今日国の縦貫道路のような、しかもフェリー道路のようなものになりますと、これは県費で持たせることもおかしいのです。私は
大臣にこのことはずばり、この死傷者の例を見ても、順序とかそういうものを変えて、国の責任において、交通安全
確保のためにも、この道路はすみやかに改良すべきであるという答弁を期待をいたします。これは資料を全部もらっておりますから、
大臣検討してください。十五分の中ではできませんのでそういうことにしておきたいと思います。
その次にお尋ねしたい問題は飛行機の問題であります。これは「ばん
だい号」に続いて「あわじ号」がオーバーランの
事故を起こしました。私はきょうはいろいろなことを言いたいのですが、それも言いません。ただ、こういうことをきちっと腹をきめてもらわなければならぬと思うのです。
空港整備といっても、いままでのものはほとんど滑走路あるいはその周辺のいわゆる基礎的な
施設、安全に必要ないろいろな計器とかそういうものについては、あるいは飛行機の計器に対応する
レーダーとかそういうものについてはできてないわけです。しかし反面、いまの飛行機のお客さんというのは緊急やむを得ないお客さんではないのです。率直にいって緊急やむを得ないほうが乗れないのです。急に
切符を買おうとすると乗れない。乗れるのは計画的のレジャーのお客さんばかりです。この間死んだ中でもよく見なさい、ほとんどがレジャーではないですか。ところがこれはもうかる。もうかるということは需要にこたえるということで、
施設も伴わないのにどんどん運航させている。おととい私は北海道の歌志内のガス爆発から帰ったら、羽田の上で二十五分もとめられてしまいました。高速道路は
事故で一時間十分かかりました。こういうふうに
施設はもう間に合わないが、それが需要があるからということで許可をしている。飛行機にも計器もない、飛行場にも安全に受け入れる
施設もない、要員もない、気象通報は日通の人が頼まれてやっている。それでもまだいいほうです。飛行場によっては食堂のおじさんに頼んでやってもらっているところがある。
こういう事情を認識すると、
事故があったときに
大臣が花輪を贈ることではないのです。総理
大臣の花輪を立てることではないのです。そそくさと見舞いに行って逃げることではないのです。私は安全が
確保されない限り運航を許可しないという姿勢が、これが今日の政府にあるでしょうか。私は慰霊祭のときのそら涙は要らぬと思う。先ほどの
大臣の——
大臣、おめでとうございました。しかし施政方針をお聞きしましたら、一年半前に私が初めて国
会議員になって橋本さんのあいさつを聞いた、あれと一言半句違わないのです。おそらくそれを引き出してお書きになったのだろうと思うのです。官房長いませんが、そういうことだろうと思うのです。しかし、橋本さんは一年六カ月何もやらぬでやめてしまった。ほんとうですよ。ひとつこの際、私がいま言ったような方向、飛行機の安全については、需要はいかほどあろうとも安全を
確保できる
施設、設備ができないうちは、この運航を認める方針はとらないということをひとつお答えを願いたい。
たった十五分ですが、この中でいま三つの御質問をいたしましたが、二百七十九号線については、一切の事情を考えてすみやかに今日の近代道路に改める、急速にやっていかせることを閣議でやる、飛行場については安全が
確保されない限り運航を認めない、こういう方向を
確立する、また黒住さんの問題については、前任者時代からの責任でもあるが、
運輸省内にもこれに関連したいろいろなことがあるような疑いがあるので、資料等を十分調べて明らかにする、この三つのことについて御答弁を賜わりたいと思います。