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白井勇君 まことにいい
お話を承ったのですが、先ほど申しました厚生省
所管の皇居外苑保存協会というのがありまして、二十五年にできまして、いままで二十年間ぐらいずっとやってきまして、あの荒れたところから売店をつくったり、トイレをつくったり、ベンチをつくったり、いろいろな施設をやったわけですね。そこまでは非常によかったと思います。ところが現在はまあ先ほど
お話がありましたとおりに、修学旅行やらいろいろな団体に、来ましたものに対する茶菓の供与といいますか、販売といいますか、そういう販売に重点があるように私、思うのですよね。まあ千七百億も使って、九百万くらいしか施設費は注ぎ込んでいないわけです。これは会員というのは、全国から百円なり二百円という零細な金を注ぎ込んで、ここに集まってきておるわけです。これは何も見物人に茶菓を供して、そして金をもうけてくれというような意味合いで金を出しているわけじゃないのですね。あの皇居外苑というものを整備してもらいたい、そして保存してもらいたい、そこでみんな
協力しておるものと私は思うのです。ところが、実際の運営というのは、最近になりまして、いまも
お話ありましたとおり、いろいろやってみたい
考えを持っておるかもしれませんけれ
ども、現実の問題としては、ただ飲食物を販売しておる、そして、私たちは厚生省からも全然世話になりませんよというような、まあ何といいますか、食堂を経営しているようなものですね、簡単にいえば、じゃないかと思うのですよ。私はせっかくこういうものがあるのだから厚生省
所管ではあるけれ
ども、宮内庁というものは積極的にこういうものを取り上げていただきたい。宮内庁はやはり御遠慮されておるのだと私は思うのですよ。そうしますと、何かやはりこういう全体を統合して盛り上げていくような団体がありませんといかぬと思って、できれば保存協会というものが先に立って、これは宮内庁の方も入って、そして
関係方面と連携をとって、あそこのこれからの整備というものを
考えていく、こういう体制が望ましいと思ったのですけれ
ども、いま
お話を聞いてますと、建設省にはすでに、はっきりしたものではないけれ
ども、そういう連絡
会議みたいなものがあって
調査費も相当持ってやっておるのですから、これをできますればかっきりとしたものにしてもらって、やはり一番問題というのはとりあえず道路の問題、ですから、それを中心にしてうんとやっていただくように、ひとつ推進していただきたい。これは大臣にも私からも
お話しますけれ
ども、よくひとつ事務当局のほうで、そういう
考え方で進めてください。
それから厚生省に、私この協会の悪口を言うようで、はなはだ恐縮なんですけれ
ども、先ほど申しましたように、これはあなたのほうの
所管であるから、いままでの働きは非常に目ざましいものがあったと思うのです。ですけれ
ども、これからの問題といたしまして、この中に書いたものに協会不文の鉄則、それは何だというと、私たちは寄付金によってやっておる、しかしその寄付金というものは一切、従事者三十人くらいいるけれ
ども、その人件費には充当いたしませんよと、その人件費はどこから生み出すかというと、飲食物を販売してその収益によってやる。これは不文の鉄則だといって大いに自慢しておる。こんなばかばかしい
考え方は間違っておる。これは
政府に
協力するのだから、必要な人件費は、厚生省は団体に幾らでも助成しているのだから、人件費ぐらい出すのは、当然厚生省は
考えるべきだ。寄付の集まったものは、あそこの整備につぎ込んでいく。そういう体制がこの協会としての将来の
考えたければならぬ点じゃないかと私は思うのです。ここらあたりもせっかくあなたのほうの管轄下にあるわけですから、私が申し上げたことが妥当としますれば、そういう線に沿ってひとつ指導していただきまして、建設省はせっかくああいうふうに進んでいる面もあるのですから、これは宮内庁なり何なりだと――それは行く者は、何もここは東京都だ、ここは厚生省だ、ここは宮内庁だと見ておるわけじゃない皇居外苑としてこれはやはり宮内庁でやっおるのだと、こう思っておるのです。先ほど申しましたように、これは一番残念に思うのは、厚生省
所管が一番荒れておると思うのです。これはひとつ思い切った措置で、来年から一ことしもそれは
予算の範囲内において何か調整できる問題もあるでしょう、できるだけ経費をつぎ込んで、少しは手入れをしたというかっこうでやってもらいたい。これを切にお願いいたしまして、私の質問を終わります。