○杉原一雄君 関連。
農林
大臣のほうでは内容が十分わからないとおっしゃっておるわけですが、少なくとも、私たちが新聞というものを手がかりにして見ただけでも、かなり詳細に報道されております。
佐藤総理じゃないのですが、
佐藤造機ですけれ
ども、
佐藤造機の倒産というのは、しばらく前に報道をされておりまして、そのときから、私は、この問題でかなり、農政を考えているものとしては憂うべき現象が出た、そのように実は考えております。でありますから、まず、
佐藤造機が倒産したというところに農政上の大きな問題はないだろうか。たとえば、今日の農政は、先般
総理からも
答弁をいただいたのですが、農基法農政、それでは、選択的拡大、農民の所得が他産業に比べて劣っているから格差を縮めていこうじゃないか、そのためには生産性の拡大、こういったことについて十年前から
努力された。しかし、その
努力は具体的に現場の農業ではどういう姿に出てきているか。やはり手労働から機械化、生産性の向上ということで農民が取り組んできた事実はぼくも見ております。そのことと、農民の需要にこたえて、
佐藤造機その他農機工業が発達をしてきたものだと考えます。ところが、ときたまたま米が余るということが大きな課題となり、農政上の問題となって、私は、総合農政に転換、いわゆる旗じるしを変えられた政府のその最大の動機は、米が余ったということだと思うのです。
名前はどんなにりっぱであっても、現実はそうなんです。
そういうことから総合農政に変わった時点で、進められてきた生産性向上の
問題等が新しい形を持たざるを得ない。そうして、それが一番極端にいったら、転作休耕、いわゆる減反の問題となってきて、結果的には、いままで新しいくふうと
努力によって生産性向上に
努力してきた農家、農民、それとタイアップして農機械工業が発展してきた、こういう
関係が、そこにズレと申しますか、
ストップが起こってきたのじゃないか。農工一体、最近、きれいなことばで、よく政府
答弁からお聞きしますが、それは、この間も言ったように、土地、人を求めて農工が一体化するという
方向で、きれいごとばでうたわれる部分がかなり多いのじゃないか。私は、新全総、経済社会発展計画、いろいろ政府が、そのつど計画が変わっていきますが、その変わっていく段階において農業の場に起こるズレあるいは混乱、工業の場におけるズレないし混乱、こういうものが常について回ると思います。だから、政府当局が総合というきれいな
名前をお使いになるならば、それこそ農林
大臣の守備範囲を越えた工業の、通産の
行政の問題ともからんでくるわけですから、今度の問題は、いま積み上げようとする新しい農政の大きなひずみだと、もっと極端に言ったら、犠牲ではないだろうか、このように私は思います。
ただ、問題は、具体的に上田
委員が
質問しているところは、全購連のこの問題に対処する三十億のこげつきの問題であります。しかも、全購連から企画室長を
役員として送り込み、この再建計画の中で、それこそどろまみれになって
努力したのだろうと思いますけれ
ども、結果的には見通しの誤り等もあったりして、こういう結果になったので、会長がやめるとかやめないとか、こういう問題は私たちの論ずる問題ではない。次元が違う。問題は、いま進めようとする農政と、そうして
佐藤造機の倒産と、加えて、全購連の問題との
関係において——私は裁判官じゃございませんが、これには明らかな因果
関係がある。その因果
関係を解いていただきたい。同時に、また、その因果
関係を解くと同時に、その因果
関係をどう今後
解明しながら解決をしていくか、このことを詳細にお伺いする時間はないと思いますが、大筋でいいが、やはり農林
大臣として、所管の大きな問題でございますので、明確な御
答弁をいただきたいと思います。