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北村暢君 もう時間がないからこれで終わりますが、そういうふうに割り当てたが、いつも
予算委員会等でも押し問答をやっておりました余り米の問題ですがね、これは現実に余り米が出るか出ないかというのは、現在でもやみ米ないとは言えない。
政府はどの程度把握しているかしれませんけれども、やみ米というものはありますわね。したがってこれは余り米については、
大臣の答弁によるというと、
政府の買い上げ五百八十万トンですか、それに自主流通米百八十万トン、それ以外のものが天候その他によってできた場合には自主流通米と同じ流通の経路を通って
農協で管理をしてもらう、そういうことのようですが、自主流通米はこれはもし残れば
政府が買い上げるという保証がある。第二の自主流通米というのは、これは限度
数量をきめている限りにおいて
政府は買い上げしない。まあたてまえはそうなんでしょう。しかしそれがいよいよのときには協議をするのだからそれ以上詰めないでくれと言われておったのですが、だいぶ押し問答やっておったようですね。ところがこれはやっぱり達田君が言うように、
農民は売れるのだか売れないのだかわからないような余り米を手持ちにして腐らすなんという、国であれば平気でえさにしたり腐らせたりしているけれども、
農民はそういうことしませんよ。
農民はこれやっぱり一番いい値でもうかるように処理する、こういうように思う。
ただここで問題になるのは、
農林省は今度
検査規格を改定しますわね。来年度から米の規格というのですか、何か等級の改定をやりますわね。それで等外米——この規格の
検査を厳正にやって
政府の買い上げの対象にならない米というのが出てくるわけですね。そうすると、これはいままでは大体あまりうまくない米は
政府に売って、農家は自分のうちではうまい米を食べた。これは昔とは逆なんで、いまそういうふうになっておる。ところが今度は農家はもう売りようのない規格外の米を、食べるような形になるかどうかしりませんが、それでなおかつ余る米というのは、そういう規格の改定をやって
政府の買い上げない米ができる。それは
農民が消化したとしても、これは余り米というのは、いい米はそれは腐るまでは
農民はほうっておかない。事実問題として堂々と業者が
農協に一元集荷するというようなことを言っておるけれども、
指導するが業者はもうすでにいい米はどんどん買いつけて、そして堂々とやみ米をやみ米でなしに自由米ということで登録の米屋さん以外に流通をする。これは最近の新聞にも出ておるわけなんです。食糧庁では非常に困った問題だ。市町村なり何なりの監督からいっても、大体物価統制令は廃止して
価格が自由になるのですから、そういう点からいって、またその米屋さん自体が、これは不正行為をやっているとかやっていないとか、私知りませんけれども、まあそんなようなことが書いてある。そっちのほうの取り締まりはさっぱりできないで、やみ米の取り締まりというのはけしからぬといって談じ込まられたら、何もやっていないのですから、監督だの何だの食管法はあるけれども、末端のところまでは監督できないですから、それでねじ込まれて結局うやむやになってやみ米業者がもらすでに自由にやりつつある、こういう状態ですね。
これはいまの食糧管理制度、米の管理というものは国でやっているわけですけれども、すでにこの米の管理というものは、私は今度の予約限度
数量をきめたことによって、買い入れ制限をやることによって、予約限度
数量内のものは
政府が管理できるが、それ以外は自由米、自由化してしまうというふうになるんではなかろうか、実質的には、というふうに思うのですけれどもね。
政府は一体これらの問題について、食糧管理法というのは一部の米の管理であって、他は自由化していくんだと、こういう基本的な考え方を持っておるのじゃないかと思うのですがね。この点は一体農耕
大臣はどのように考えておられますか。