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政府委員(
浦田純一君) 失礼しました。〇・五
PPMあるいは一
PPM、その辺の
食い違いについていかがかという点でございますが、実は、
食品における
水銀のいろいろな
人体に及ぼす
影響その他についての
研究は、先ほど
水産庁の
長官のほうからもございましたが、私は、
日本は決して劣ってない。むしろ
世界水準以上にあるというふうに考えておるわけでございますが、現にWHOは
食品中の
水銀の
含有量についてのいわゆる
許容量の決定という作業を
日本に依頼してきておるといったようなことでもある
程度おわかりいただけるかと思います。
さて、どのような根拠から私
どもは一
PPMの
含有量でもだいじょうぶだということを言っておるかと申しますと、私
どもの手元にあります過去のいろいろな
資料、経験から考えますと、
水銀による
中毒というものの
発病量でございますが、これはおとなの場合、毎日二ミリグラム摂取するのが
発病量であるというふうに言われております。ところで、その二ミリグラムという量でございますが、
日本人並びに
アメリカ人の食生活の構成というものを一方で考えてみますと、
アメリカ人の一日の
魚介類の
摂取量は、
アメリカで行なっております
調査によりますと、一日約四十グラムということでございます。そのうち
マグロは三グラムでございます。
日本人はそれに比較してどうかと申しますと、
日本人の
魚介類の
摂取量は毎日八十グラムでございます。これは
日本における
厚生省でやっております
栄養調査によるものでございます。八十グラムでございまして、そのうち
マグロは五グラムという
数字が出ております。先ほど申しました二ミリグラムの毎日
摂取量、これが
発病量ということでございますが、これだけの量をただいまかりに〇・五
PPMの
水銀が含まれている
マグロで摂取するといたしますと、四キログラムの大量を摂取しなくては二ミリグラムに達しないのでございます。また、かりに一
PPM含有量というふうに仮定いたしますと、これは二キログラムを毎日摂取するということに相なるわけでございます。したがいまして、この
数字からもわかりますように、一
PPMとかりにいたしましても、毎日二キログラムの
マグロを摂取するということでございますので、かりにほかのほうから、少しずつ
水銀が他の食物を通じて入ってくるといたしましても、とうていそのような大量をとることは考えられませんし、現実の問題として
平均五グラムということになりますと、ほかのほうの経路から
水銀が入るといたしましてもとうてい
発病量には達しないけた違いの少ない量で済むということが言えるわけでございます。その他実際に測定しましたいろいろな
分析値、それから
日本人全体の
人体の
水銀の
残存量と申しますか、それらいろいろな
データを取りそろえまして、十分に相手が納得するように説得できるように努力してまいりたいと考えておるのでございます。