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久保等君 私は将来の国際間の
データ通信の問題については、これは技術的にもいろいろ検討をしなければならない問題があると思うのです。それからまた、事務的といいますか、行政的にどういう
扱いをしていくか、これはこの前、私、本会議の
質問の中でも言っておいたのですが、
日本が少し世界
通信連合の中で主導的な
立場で、この
データ通信に関する問題については各国と積極的に相談をしてもらって、やはり考えていく必要があるのではないかと思うのです。
日本の
国内に端末機器だけがあって、これが途中
通信衛星等も経過しながら
アメリカの超巨大
コンピューターにいきなり接続をする、そして融通無碍に情報がいく、まことにけっこうなことだと私思うのですが、しかし一面において、
企業機密あるいはプライバシーといったような問題が、これは
国内的にもいろいろ考えなければならぬ問題もあると思うのですが、それが直ちに、
国内はもちろんのこと、世界各地にそういったことが何らの技術的にも、行政的にも措置がなされないでいって一体いいのかどうかという問題が考えられると思うのです。したがって、
日本の場合にも、どこかやはり関門局的なものを設けて、一切がっさいそこを通さなければならぬということも必要ないと思うのですけれども、ものによってはやはりセントラルを設けておいて、そこでもってある程度、そこを経由して、したがってそこに
コンピューターの情報というものがやはり送り込まれるというシステムなり方法を考える必要があるのじゃないかと思うのです。これは何も
日本の
立場にだけ立って閉鎖的に私申しているのではなくて、これは現在
アメリカとイギリスあたりとも、先ほど申し上げました
GEあたりがすでに
コンピューターでつながり、しかも
アメリカの
GEの
コンピューターが、現実にロンドンに
リモートセンターという形で設けられている。したがって、おそらく問題が起きつつあるのではないかと思うし、将来問題が起きると思うのです。だから、国際的な
立場で、それは世界連邦でもできてしまえば必要ないかもしれないけれども、それはなかなか言うべくしてできないことですから、それこそいい
意味での国益という
立場から考えると、情報問題は目に見えないから、何か問題が起こってからびっくりしていろいろ騒ぐんだと思うのですが、先般のリーダーズダイジェストの問題は、これは
オンラインの問題と全然異質の問題であり、全然違うと思うのです。しかし、それでも情報というものが盗まれたというだけであれだけ騒いでいるのですけれども、あれはこの問題と比べれば全然別問題だと思うし、また事の軽重からすれば全然問題にならぬ程度の問題だと思うのです。これはぼやぼやしていたから取られたと思うのですが、この
データ通信に関する限りは、ぼやぼやとかなんとかでなくて、私は、一体こういう形でいきなり開放せられていいものだろうかどうだろうかということについては非常な危惧を実は感じます。したがって、それらの問題については、国際的な
通信条約の問題等の問題としても今後検討してもらいたいと思います。世界といっても、結局
アメリカの——
アメリカに次ぎ、ぼつぼつ
日本もそれに次ぐくらいの
立場になりつつあると思いますが、
アメリカオンリーの今日状態なものですから、そういったことが世界世論として起こってくるには相当時間がかかると思いますが、
日本が
法律をつくってスタートする、
日本あたりはどちらかといえば、
法律制度の点からいえば多少先進的な
立場に立ちつつあるのではないかと思います。したがって、そういう点もひとつお考え願いたいと思いますが、技術的な面で
国内の
データ通信については、先日の委員会で
公社の井上総務理事からお話があって、技術的にある程度の機密漏洩というか、プライバシーの漏れないようにということでの技術的な方法は、ある程度何かでき上がっておるようなお話ですが、そういったことも、私ども十分知識ありませんからわかりませんが、技術的な問題については、国際間の
データ通信について何らかのひとつ方法を検討するということが必要だと思います。それから
KDDそのものの技術なり、それから現在の陳容をもってすると、はたして先ほど来申し上げます国際間の
データ通信の問題について、
IBMがどんどん入ってくる、あるいはまた先ほど申し上げた
GEが入ってくるというものと十分に、いい
意味での互角の一体勝負ができるかということになってくると、これまた私非常に疑問があると思う。したがって、今後の運用については十分慎重な配慮をされていかなければならぬ面があると思う。
監理官のお話では、未来のことについては、未来というか、将来のことについては不確定要素があるから、したがって、
法律ではカバーできないのではないかということを言外に、少し
説明の中に含まれておったと思う。したがって、運用については十分にひとつ今後に禍根を残さないようにやってもらいたいと思うのです。特に
国際データ通信の問題についてなんですが、
郵政大臣に御
答弁を願いたいと思います。