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大竹平八郎君 直
税部長に一言伺いたいんですが、これはただいまの
経済協力の問題に多少の
関連があるので、しかし、現実の問題としていま取り上げられつつある問題ですがね。というのは、たしか、一昨年ですか、四十四年だと思いますが、
台湾に大暴風雨があった。これは、あそこは始終暴風雨の多いところですが、特にひどかったわけだ。そこで、ほうぼうから、世界じゅうからいわゆる義援金が寄付をされているわけですね。そこで、
日本でも、
向こうと関係のある輸入組合が五万ドル寄付をしたいというので、私も大蔵省にたのんで、非常にいい事柄でもあるし、外交上に非常にプラスになる問題でもあるしというたてまえで、その五万ドルの送金というものを認めたわけです。これは、何も、こっちの団体が
向こうの関係の団体に寄付をしたのではなくして、いわゆる中華民国
政府に輸入組合として五万ドルを送金をいたしたわけです。それは、性質上、大蔵省が許可するのはもう当然なんで、政治的に見たってね。ところがその出した金なるものは、まあどこの組合でもそうですが、基金というものがあるわけですね。そのために、台風が起きたから、レギュラー・メンバーから、お前のほうは資本金がこれだけあるからこれだけ出せとか、そうしたあんばいによって拠金をしたものじゃないんですね。完全な
一つの
基本金の中から五万ドルを出したわけなんです。これは、その組合だけでなくて、いままででも、パキスタンにもあり、インドネシアにもあり、いろいろ世界じゅう、ことに東南アジアの低
開発国なんかに対しては、これは
日本だけでない、世界じゅうがやっているんで、
台湾はあえて私は低
開発国とは言わないけれども、いまも質疑応答の中に出ていた
援助金の問題等々も、いまでも
政府がやっているわけだ。そういう
意味においては、五万ドルのいわゆる救済基金というものは、
かなり経済協力というような
意味にもなるわけですね。
ところが、ごく最近、二、三日前なんですね、東京国税局の何というところか知らぬけれども、これについて、まあ税金を徴収したわけじゃないんですよ。税の対象になるのじゃないかというような意向を課長次席か何かが表現をされて、そうして当局を呼んで何となく話し合っているという、こういう
状況なんです。そこで、私のところに、前に私が五万ドルの送金のときに多少協力した関係があるものですから、私はすぐに国税
局長に電話したんですけれども、ちょうどおらなかったものだから、そこで、調査一
部長とかなんとかいう人ですが、それは私ども職名は知りませんが、よく話してみると、その人は、自分の所管だが聞いていないと、こういうことなんです。そこで、翌日また輸入組合の代表を呼んで、いろいろいま何か話をしておるように聞いておるんですがね。これは、政治的という問題よりも、常識的に考えて、課税の対象になるというようなことになると、いままでのやったいろいろな問題が全部出てくるということになって、これは収拾つかないことになるのじゃないか。それからまた、外交上、いろいろな関係から見ても、これはやるのは当然なことであって、それがまた税金の対象になるというようなことになったら、これはわれわれも黙っておられないと、こういう感じを持っているんですがね。まだ、しかし、徴収されたわけじゃないんですよ。幸い、こういういまの問題が出てきているものですから、一言申し上げるんですが、何かあなたお聞きになっていますか。