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中村(重)
分科員 実は、私は、きょうはいわゆる歩積み両建て、拘束預金の問題と、それから信用補完の問題を
中心にしてお尋ねをしたかったわけでありますが、時間の
関係がありますから、拘束預金は商工委員会においていたしたいと思います。銀行
局長さん、そのとき御出席いただけましょうか。なかなか
局長さん、お忙しいということで御出席いただけないのですが、できれば
大臣に、重要な問題ですから出てきていただきたいのですが、
大臣どうしても差しつかえの場合、銀行
局長にぜひひとつ御出席願いたい。そのことをお約束願っておきたいと思います。よろしいですね。
この信用補完の問題の前に、社会福祉の問題について、老人対策とそれから保育所の問題と寡婦控除の問題で、要点だけ、大蔵に特に
関係のある分だけをお尋ねをしたいと思うのです。
老人の悲願であると申しましょうか、権利の主張であるこの福祉年金の引き上げというようなものが、今回、従来毎年二百円だったのが三百円という形に上がりましたが、それにしても二千三百円、これはもっと大幅に増額をなぜにできなかったのであろうかという点が一点であります。
それからもう
一つは併給。これも老人は、福祉年金は老人の権利なのに、なぜにこれを併給しないのだろうか。ただ戦争
関係の公務、これだけはたしか十月ぐらいから全額併給をするんだそうであります。そのとおりであるかどうか。それから、戦争
関係の公務の年金の併給を行なわれるのならば、なぜに普通恩給とか扶助料は、この物価高の中においてたいへん困っているのでございますから、その併給ができないのであろうか、その点の解明。
それから所得制限。これも老人は、所得制限だけはしてもらいたくない、これが願いなんです。ところが、今回、若干緩和はいたしましたが、所得制限を撤廃するということをされなかったわけであります。これはなぜであろうか。
それからまとめてお尋ねいたしますが、保育所の
関係は、実はいま私立の保育所は措置費の中に給与が入っているわけです。一緒になっている。俗にいうどんぶり計算なのです。ところがいま、公立の公務員との給与の格差をなくしようという
考え方で三カ年
計画で進めて、ことし、四十六年が終わりになる。ところがどんぶり計算になってまいりますと――保育所で長い間つとめている人は、どうしても給料が高くなるわけですよ。そうなってまいりますと、措置費はそういうことを区別はいたさないわけですね。したがってどうしても給料の高い者はやめさして、経験の浅い、給料の安い者にこれを雇いがえをしなければならぬという結果が生まれてくるわけです。そのような矛盾というものはどうしてもなくしなければならぬ。したがって、給与の格差をなくしようとするならば、いま私が
指摘いたしましたようなものも合理的に
解決をしていかなければならないのではなかろうかという点であります。
それから次は保育所の設置。実は、いま、保育所に入りたくて入れない人たち、いわゆる保育浪人というものが、零歳児が一番多いのでありますが、統計のとり方によって違うのでしょうが、六十三万人くらいいるといわれているわけです。だから、この保育所の設置についてどのようにお考えになるかという点が一点であります。
もう
一つ、無認可保育所、これは詳細お答えいただく方がいなければ、
大臣の基本的なお答えだけでもけっこうですが、無認可保育所というもの、これは規模が非常に小さいのだから、条件に合わないのだからというような形で無認可になっている面もありますけれども、公立保育所であるとかあるいは認可保育所では、長時間であるから、あるいは零歳児であるからというので預かってくれない。だからどうしてもそういった零歳児を預かる、あるいは長時間の保育をするということでこれを預かるようなことから、この無認可保育所というようなものがあるという事実は否定できないわけです。したがいまして、私は夜間保育所というものを当然考えられなければならないということです。長時間保育ということも考えていかなければならないであろう。ホステスなんかの例、これは、ホステスはいいじゃないか……、私は、あまりお酒も好きじゃありませんから、ああいうところへあまり行きませんけれども、これは夜働かなければどうにもできない人です。このような人たちには夜間保育というものを当然考えなければならない。しかし夜十二時ごろ子供を起こすことは、児童福祉法の問題、あるいは基準法との
関係もありましょうから、それらの問題は別途検討するといたしましても、こういった無認可保育所という問題、夜間保育所という問題については真剣に考えていかなければならないであろうというように思います。この点に対してどう考えるか。
それから設備改善に対する補助あるいは融資について国が基準をきめている。ところが単価が安い。そのために持ち出しというものが非常に多くなっている。
それから老朽の保育所というもの、老朽の園舎というものがあるのでございますが、減価償却というものがほとんど行なわれない。また融資も基準が非常に低くてどうにもならないということで、老朽は老朽のままという形でむしろ危険な
状態にあるということ、こういうことも
解決をしていかなければならないのではないか。これらの社会福祉
関係の老人対策あるいは保育所の問題。
それから寡婦控除の問題を私は申し上げますが、実は寡婦控除は十万円の控除ということに四十六年からなるわけです。第一子が十三万円、第二子以降が十二万円の控除ということになるわけでありますが、ところが寡婦は、女手
一つで子供を育てて、それだけ苦労しているのです。この寡婦控除というものは、扶養控除よりもこれを引き上げていく、高くするという必要があるのではないか。だがしかし寡婦控除というものは、これはむしろそれだけ多く見てやっているのだ、営業をやるという場合、それぞれの控除あるいは勤労控除という、そういう
基礎控除というものに、寡婦控除というものは特にこれはプラスアルファであるから、というような議論にもなろうと思いますけれども、寡婦の心情、女手
一つで子供を育ててきたその苦労というものを考えてみると、この寡婦控除というものは、扶養控除よりも、私は、多くしてやるということが、その心情にも沿うことではないか、私は理論的には必ずしも矛盾しないのではなかろうかと思います。
以上時間の
関係があって、私はまとめてお尋ねをいたしましたが、これらの点についてお答えをいただきたいと思います。