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宇野分科員 上林山
先生から貴重な時間を拝借いたしまして、関連質問をいたしたいと思います。
質問は、従来より非常に御関心を持っていただいておりました琵琶湖総合開発についてでございます。この問題に対しましては、本年度十億の
予算が計上されまして、なおかつ、
建設大臣が
近畿圏整備本部長という御資格でこの問題を担当していただき、われわれといたしましても非常に力強く存じておるような次第でございます。特に、この問題は滋賀県におきましても、与野党という分野を超越いたしました共通の課題として、議会もまた
国会議員も関心を抱いておる問題であること、第二番目は、従来まではややもいたしますと、上流、下流が対立するというような
関係が見受けられたわけでありまするが、本年度の
予算編成に関しましては、特に自民党のわれわれ代議士は、上流、下流相寄りまして、お互いの合意によりまして一つの琵琶湖総合開発に関する基本的なものの
考え方、そうしたものを作成したような次第であります。たぶんそれに基づきまして十億の
予算も計上されたと私たちは
考えております。そのときに、
関係各省庁の次官の会議におきまして、今後この問題にどういうふうに処していくかということについて連絡会議というものもつくられたと承っておりまするが、近くその幹事会も発足し、いよいよ
政府が本格的にこの問題に取り組んでいただくということは、私ははなはだ敬意を表する次第でございます。つきましては、この機会に今後のスケジュールをひとつ明らかにしていただきたいと思いますが、これは
事務当局からでけっこうでございます。
時間の
関係上続いて伺いますが、これは
大臣からぜひとも御所見を承っておきたいという問題についてお伺いをいたしておきたいと思います。
それは、かねて、われわれが主張いたしておりました琵琶湖総合開発に関する特別
立法、これを将来ぜひとも御検討賜わりたいと思いまするが、そのことについてでございます。従来までの大都市周辺の湖の果たす役割りを申し上げますると、これはもちろん大都市に水を供給するというふうな
目的で水資源が開発されたものでございました。しかし、最近は、特に人口問題、あるいは公害問題あるいは都市問題、そうした問題から発展いたしまして、単に水を供給するだけではなくて、むしろ進んで人間社会、豊かな環境をつくり出すと申しましょうか、言うならば、めぐまれた自然を生かしながら、その自然の中において資源も開発する、そうした新しい使命というものが、大都市周辺の湖というものに与えられたのではないかと
考えておるのであります。もちろん、日本で一番大きな琵琶湖にその使命が課せられたことは、言うまでもありません。したがいまして、われわれといたしましては、自民党の基本的な
考え方にも明らかにされておりますように、琵琶湖並びにその周辺の開発
事業と、下流の水の需要に見合う水資源の開発をし、それに伴う対策
事業、この二つの
事業を一本化いたしまして、一体としてすみやかにぜひともこれは促進していただきたい、かように存じておるような次第でございます。なぜかならば、琵琶湖におきましても、実のところは他の河川よりもなお一そうきびしい水質基準をもって臨んでおるわけでありますが、最近場所によりましては非常に汚染されておるということでございまして、この水の汚染を防ぎ、そして今日のきれいないわゆるクリーンウォーターを守るということは、県民のためにもまた下流のためにも、私は必要なことではないか、こういうふうに
考えておるのであります。そうなりますと、勢い、たとえば下水道なんかも布設していかなくちゃならないわけでありまするが、幸いにも明年度
予算が通過いたしますと、
建設省で滋賀県南部に広域下水道というものを布設しようというお
考えを承っておりますので、非常に心強く思っておりまするが、さらには流域下水道と申し上げまして、もっと大規模な、すべての下水道の幹線下水道とでも申しましょうか、そうしたものに・よって琵琶湖の水質を保全しなくちゃならないというような
構想も、私たちは持っておるような次第であります。当然これに対しまして国もいろいろとよくアドバイスをしていただいておるわけでありますが、そうしたことを
考えましても、非常にばく大な経費というものがきわめて短期間に必要とされるであろう、こう想像いたしますと、いろいろな面におきましても、やはり特別の
財源措置なり、あるいは体制を一本化する強力なる法的措置なり、そうしたものが今後当然必要になってくるのではなかろうかと、われわれとしては
考えておるような次第であります。したがいまして、冒頭に申し上げましたがごとく、将来におきましては、そうした琵琶湖の上流、下流を通じての権利・義務を明らかにし、なおかつそうした重要な
事業をすみやかに促進せしめるという
目的におきましても、私自身といたしましてはあるいは特別
立法というものが必要ではないかと
考えておるような次第でございます。
先般の
予算委員会におきまして、滋賀県選出でございますが、同僚の議員からそういうような質問がありましたときに、ややニュアンスが異なってこれが県下に伝えられましたので、いろいろと取りざたをされたわけでありますが、はなはだ失礼でございましたが、私が
大臣のそのときの速記録を拝見いたしますると、決してそういうふうに言っていらっしゃるのではなくして、滋賀県の琵琶湖に関しては、これは当然
大臣は従来から御関心を持っていただいておりますから、いろいろ将来検討していただけると思いますが、あのときの御
答弁がやや誤り伝えられまして、何かもう検討したがそれは不必要だというふうな感じが伝えられました。速記録を読ませていただきますと、決してさようではございません。したがいまして、この辺を非常に県といたしましてもあやぶんでおります。多くの漁民もおり、農業者もおる、また一般産業もあるというようなことで、非常に琵琶湖周辺の住民は、この問題に最大の関心を寄せておりますので、いま申し上げましたがごとく、いろいろと御高配を賜わりたいと存じまするが、そうした面における
大臣の御所見を承りたいと存ずる次第でございます。